logger - メッセージをログに記録する

形式

logger [–IisTu] [–d dest] [–f filename] [–p priority] [–t tag] [–a tag2] string …

説明

logger は、メッセージをコンソール・ログに保管します。メッセージは、コマンド行の string オペランドから構成されます。logger のオプションの中には、デフォルトによって有効になっているものがあります。それらがデフォルトによってオンになっている場合は、使用不可にすることはできません。

-u および -i オプションは、デフォルトによって有効になっています。したがって、logger logger からのすべてのメッセージの前には、プロセス ID、およびユーザー・ログイン名が付けられます。

コマンド行でメッセージが指定されていない場合、標準入力が読み取られます。標準入力の各行はログ・メッセージとして 扱われるため、端末入力はすべてメッセージとしてログに記録されます。後続の入力が logger によって 処理されないようにするには、指定されたエスケープ文字 (¢ など) に続けて 大文字の C を入力します。例えば、¢C のように入力します。

–f filename が指定された場合 は、標準入力の代わりに、そのファイルが読み取られます。

オプション

–f filename
ログ・メッセージを、標準入力からではなく、ファイル filename から読み取ります。
–I
logger の親プロセスの ID (PPID) をメッセージに追加します。
–i
logger のプロセス ID (PID) をメッセージに追加します。このオプションは、デフォルトによって有効になります。したがって、logger からのすべてのメッセージの前には PID が付けられます。
–s
すべての宛先オプションを変更し、標準エラー出力に記録します。
–T
メッセージにタイム・スタンプ (%x %X 形式、日付ごとに) を追加します。このタイム・スタンプは、メッセージのロケールに関係なく、常に POSIX ロケール内にあります。
–u
制御端末のログイン名をメッセージに追加します。このオプションは、デフォルトによって有効になります。したがって、logger からのすべてのメッセージの前にはログイン名が付けられます。
注: 以下のオプションは、z/OS システムで作動します。しかし、これらはシステム特有のものであるため、別のシステムで実際に動作しない場合もあります。
–d destination
スペース、タブ、またはコンマで区切られた、1 から 128 の範囲の数のリストです。これらの数は、WTO マクロの宛先コード番号 (すなわち、ROUTCDE=) 内のビットを表します。デフォルトの宛先値は 0 (宛先コード番号内にセットされているビットがない) です。

d1 を使用した場合、メッセージはシステム・コンソールに行きます。

–p priority
スペース、タブ、またはコンマで区切られた、1 から 16 の範囲の数のリストです。これらの数は、WTO マクロ (WTO = = オペレーター宛メッセージ) のメッセージ 記述子コード (すなわち、DESC=) 内のビットを表します。デフォルトの 優先度値は、0 (すなわち、セットされたビットがない) です。
–t tag
メッセージの始めに tag を追加します。
–a tag2
すべてのオプションとメッセージの前に tag2 を付ける。

destinationpriority のオプションについての詳細は、「z/OS MVS JCL 解説書」を参照してください。

  1. 以下のコマンド
    logger -d1 This is a message.
    (数字 1 に注意) これにより、以下が表示されます。
    +WELLIE4: 2097152017: This is a message.
  2. 以下のコマンド
    logger -d1 -a TheTag A message
    (数字 1 に注意) これにより、以下が表示されます。
    +TheTag: WELLIE4: 213076449: A message.

ローカライズ

logger は、以下のローカライズ環境変数を使用します。
  • LANG
  • LC_ALL
  • LC_CTYPE
  • LC_MESSAGES
  • NLSPATH

詳しくは、ローカライズを参照してください。

終了値

0
正常終了
>0
エラーが発生。

メッセージ

以下の エラー・メッセージが出される可能性があります。
-f filename invalid if message given
ファイル名とメッセージの両方が指定されましたが、1 つだけしか認められません。
file filename: system error
–f filename で指定されたファイルを開くことが できませんでした。
Formatted log message too long -- limit LINE_MAX (number)
指定されたログ・メッセージは 、LINE_MAX で指定された限度よりも長いものでした。
Unknown option option
logger に指定されたオプションが正しくありません。

移植性

POSIX.2, X/Open 移植性ガイド.

オプションはすべて POSIX 標準の拡張です。