head - ファイルの最初の部分を表示する

形式

説明

デフォルトでは、head はコマンド行で与えられた各ファイルの最初の 10 行を表示します。file を指定しなかった場合、head は 標準入力 (stdin) を読み取ります。

オプション

–B
タグ付きファイルの自動変換を使用不可にします。このオプションは、filecodeset または pgmcodeset オプション (-W オプション) を指定すると無視されます。
–b num
各ファイルの最初の num ブロック (1 ブロックは 512 バイト) を表示します。
–c num
各ファイルの最初の num バイトを表示します。
–k num
各ファイルの最初の num キロバイト (1024 バイト) を表示します。
–l num
各ファイルの最初の num 行を表示します。
–m num
各ファイルの最初の num メガバイトを表示します。
–n num
各ファイルの最初の num 行を表示します。
num
各ファイルの最初の num 行を表示します。
-W option[,option]...
z/OS 固有のオプションを指定します。オプションのキーワードは、大/小文字が区別されます。指定可能なオプションは、以下のとおりです。
filecodeset=codeset
ファイルの読み取り時に、あるコード・セットから別のコード・セットへのテキスト変換を実行します。ファイルのコード化文字セットは codeset です。codeset は、システムに認識されているコード・セット名かコード化数字セット ID (CCSID) のいずれかです。コマンド iconv -l は、既存の CCSID とそれらに対応するコード・セット名をリストすることに留意してください。どんなファイル・タグを含むファイルであっても、filecodeset および pgmcodeset オプションを使用できます。

pgmcodeset を指定したが filecodeset を省略した場合、ファイルが別のコード・セットでタグ付けされていても、ファイルのデフォルトのコード・セットは ISO8859-1 です。filecodesetpgmcodeset のいずれも指定しない場合、自動変換が有効であるか、_TEXT_CONV 環境変数にテキスト変換が指定されていない限り、テキスト変換は実行されません。 テキスト変換について詳しくは、z/OS UNIX シェル・コマンドのテキスト変換を制御するを参照してください。

filecodeset または pgmcodeset を指定した場合、このコマンドの呼び出しに対する自動変換は無効となり、-B オプションを指定しても無視されます。自動変換について詳しくは、「z/OS UNIX System Services 計画」を参照してください。

filecodeset の値を指定するときは、Unicode Service でサポートされる値を使用します。サポートされるコード・セットについて詳しくは、「z/OS Unicode Services ユーザーズ・ガイドおよび解説書」を参照してください。

pgmcodeset=codeset
ファイルの読み取り時に、あるコード・セットから別のコード・セットへのテキスト変換を実行します。プログラム (コマンド) のコード化文字セットは codeset です。codeset は、システムに認識されているコード・セット名かコード化数字セット ID (CCSID) のいずれかです。コマンド iconv -l は、既存の CCSID とそれらに対応するコード・セット名をリストすることに留意してください。どんなファイル・タグを含むファイルであっても、filecodeset および pgmcodeset オプションを使用できます。

filecodeset が指定されているが pgmcodeset が省略されている場合、デフォルトのプログラム・コード・セットは IBM-1047 です。filecodesetpgmcodeset のいずれも指定しない場合、自動変換が有効であるか、_TEXT_CONV 環境変数にテキスト変換が指定されていない限り、テキスト変換は実行されません。 テキスト変換について詳しくは、z/OS UNIX シェル・コマンドのテキスト変換を制御するを参照してください。

filecodeset または pgmcodeset を指定した場合、このコマンドの呼び出しに対する自動変換は無効となり、-B オプションを指定しても無視されます。自動変換について詳しくは、「z/OS UNIX System Services 計画」を参照してください。

制約事項: pgmcodeset のサポートされる値は、IBM-1047 と 1047 のみです。

  1. テキスト・ファイルの最初の 10 行を標準出力 (stdout) に表示するには、以下のコマンドを発行します。
    head myTextFile
  2. テキスト・ファイルの最初の 400 バイトを標準出力 (stdout) に表示するには、以下のコマンドを発行します。
    head -c 400 myTextFile
  3. 次のことを前提として、UTF-8 文字を含むテキスト・ファイルの最初の 50 行を標準出力 (stdout) に表示するには、以下のコマンドを発行します。
    • テキスト・ファイルはタグ付けされておらず、そのテキスト・ファイルをタグ付けしたり、自動変換を有効にしたりする予定がない。
    • タグを変更できない (例えば、タグ付けされていない public テキスト・ファイルまたは読み取り専用のテキスト・ファイルを表示しているなど)。
    head -n 50 -W filecodeset=UTF-8,pgmcodeset=IBM-1047 myUtf8File
  4. EBCDIC 文字が含まれている 2 つのテキスト・ファイルの最初の 10 行を標準出力 (stdout) に表示するには、以下のコマンドを発行します。 ただし、自動変換が有効にされているが、テキスト・ファイルが誤って ASCII としてタグ付けされていることを前提とします。
    head -B myMisTaggedFile01 myMisTaggedFile02

ローカライズ

head は、以下のローカライズ環境変数を使用します。
  • LANG
  • LC_ALL
  • LC_CTYPE
  • LC_MESSAGES
  • NLSPATH

詳しくは、ローカライズを参照してください。

環境変数

head は、以下の環境変数を使用します。
_TEXT_CONV
コマンドのテキスト変換情報が含まれます。-B オプション、あるいは filecodeset または pgmcodeset オプション (-W option) のいずれかが指定されている場合、テキスト変換情報は使用されません。テキスト変換について詳しくは、z/OS UNIX シェル・コマンドのテキスト変換を制御するを参照してください。

終了値

0
正常終了
1
以下のいずれかによる失敗。
  • 入力ファイルを開くことができない
  • 標準入力 (stdin) の読み取りエラー
  • 標準出力 (stdout) の書き込みエラー
  • コード・セットが無効である
  • 自動変換をオフにできなかった
  • 要求されたテキスト変換を実行できなかった
2
以下のいずれかによる失敗。
  • 無効なコマンド行オプション
  • –n オプションの num が抜けているか正しくない

メッセージ

以下の エラー・メッセージが出される可能性があります。
Badly formed line or character count num
–b–c–k–l–m、または –n オプションに続く num が、有効な数でない。

移植性

POSIX.2, X/Open 移植性ガイド.

このプログラムは、バークレー・ソフトウェア・ディストリビューショ ン (BSD) で作成され、多くの UNIX システムに追加されています。

POSIX 標準には、–n num および num オプションだけが 含まれていますが、後者は今後使用されないものと考えられます。

関連情報

catsedtail