localedef - ロケール環境を定義する

形式

localedef [–c] [–f charmap] [–i sourcefile] [–m methodfile] [–w] [–A] [–L binderoptions] [–X] [–6] name

説明

localedef は、ロケール・カテゴリーのソース定義を、関数およびユーティリティーによって使用可能な形式に変換します。

localedef は、z/OS® の Language Environment® エレメントの一部としてインストールされ、 z/OS ランタイム・ライブラリー拡張機能の一部としてインストールされる c89 を使用します。

c89 を利用するには、z/OS の C/C++ オプショナル機構を インストールする必要があります (これにより他の環境でも C コンパイラーが 利用できます)。

LOCALDEF という TSO/E ユーティリティーが、 Language Environment の一部としてインストールされます。
  • z/OS シェル にはサポートされません。詳しくは「z/OS XL C/C++ ユーザーズ・ガイド」を参照してください。
  • TSO/E BATCH バージョンのユーティリティーは、ASCII (-A) や AMODE-64 (-6) オプションを サポートしません。
charmap ファイルと locale 定義ソース・ファイルのフォーマットについては、「z/OS XL C/C++ プログラミング・ガイド」を参照してください。

オプション

–c
警告メッセージがあっても、永続出力を作成します。通常、警告メッセージを出した場合 、localedef は永続出力を作成しません。
–f charmap
charmap ファイルを指定します。これには、文字シンボルおよび照合エレメント・シンボルから 実際の文字コードへのマッピングが含まれています。
–i sourcefile
ソース定義が含まれているファイルを指定します。–i がない場合は、localedef は標準入力からソース定義を読み取ります。
–m methodfile
メソッド・ファイルの名前を指定します。このファイルは、ロケール組み立て時にオーバーライドされるメソッドを記述しています。localedef は ロケール・オブジェクトを組み立て時に、メソッド・ファイルを読み込んで エントリー・ポイントを使用します。指定したコード・セット・メソッドは、CharMap 変数が 指すファイルを構文解析する際にも使用されます。これには、charmap ファイルの 処理前に localedef が明示的にロードする DLL 中でオーバーライド・メソッドを提供しておくことが必要になります。 ユーザーのメソッド・ファイルがサポートされるのは、ASCII ロケールの場合だけです。 -m オプションは、-A オプションが一緒に指定されないと無効です。
–w
重複定義に対しては、警告メッセージが出力されます。
–A
ASCII ロケール・オブジェクトを生成するように localedef に指示します。 このオプションを指定した場合は、–X オプションが暗黙指定されます。
–L binderoptions
localedef が追加のバインダー情報を渡すように指示します (ほとんどが診断目的)。
–X
XPLINK AMODE 31 ロケール・オブジェクト (DLL) を生成するように localedef に指示します。
–6
XPLink AMODE 64 ロケール・オブジェクト (DLL) を生成するように localedef に指示します。 このオプションを指定した場合は、-X オプションが暗黙指定されます。
name
ターゲット・ロケールです。スラッシュが含まれていない場合、ロケールは共用であり、localedef は NLSPATH 環境変数を使用して、name を絶対パス名に変換します。name に 1 つまたはそれ以上のスラッシュが含まれている 場合、localedef は、それを、作成済み定義を格納する場所の 絶対パス名として解釈します。

詳細は、locale を参照してください。

ローカライズ

localedef は、以下のローカライズ環境変数を使用します。
  • LANG
  • LC_ALL
  • LC_MESSAGES
  • NLSPATH

LC_COLLATE および LC_CTYPE 環境変数は、localedef に影響を与えません。 localedef は、常に、これらの環境変数が POSIX ロケールに設定されているように 働きます。

詳しくは、ローカライズを参照してください。

終了値

0
エラーは発生しなかった。ロケールは正常に作成された。
1
警告が発生した。ロケールは正常に作成された。
2
ロケールの指定がインプリメンテーションの制限を超えた、または使用されたコード化文字セットがこのインプリメンテーションでは サポートされていなかった。ロケールは作成されなかった。
3
新規のロケールを作成する能力は、このインプリメンテーションではサポートされていない。(POSIX2_LOCALEDEF が定義されていない。)
>3
警告またはエラーが発生した。出力は作成されなかった。
localedef は、以下の場合に警告を出します。
  • LC_CTYPE または LC_COLLATE カテゴリー記述が、charmap ファイルにないシンボル名を使用している。
  • order キーワードのオペランドの数が、COLL_WEIGHTS_MAX の制限を超えている。

移植性

POSIX.2; UNIX System V.

関連情報

locale