amblist - 診断用にオブジェクト・ファイルおよび実行可能ファイルからフォーマット済み情報を表示する

形式

amblist file

説明

amblist ユーティリティーは、 UNIX インターフェースを AMBLIST プログラムに提供します。 AMBLIST を使用すると、オブジェクト・モジュールおよび実行可能モジュールについての情報を取得し、 これらのモジュールの問題を診断できます。 出力は標準出力 (stdout) に書き込まれ、エラーは標準エラー出力 (stderr) に書き込まれます。

amblist は、標準入力 (stdin) から制御ステートメントを読み取ります。 実行する処理を指定する 1 つ以上の制御ステートメントを指定する必要があります。各制御ステートメント行は、1 つ以上のブランクで始める必要があります。 キーワードは大/小文字の区別があり、大文字でなければなりません。 それぞれの制御ステートメント行の長さは最大 80 バイトですが、 初めの 70 バイトにのみ制御情報を入れることができます。 70 バイトを超える制御ステートメント行は、無視されるか、エラーが報告される原因になります。

オプション

file
file 引数は、パス名またはデータ・セット名のどちらかとして使用できます。 パス名とデータ・セット名を両方同時に指定することはできません。 そうした場合は、amblist は、エラー・メッセージと非ゼロ戻りコードを出して終了します。
  • パス名を指定する場合、 これは UNIX ファイル、 または UNIX ディレクトリーのどちらでもかまいません。パス名は、一度に 1 つしか使用できません。 パス名に UNIX ディレクトリーを使用する場合は、 ファイル名を指定するために MEMBER を amblist 制御ステートメントに指定する必要があります。
  • データ・セット名を指定する場合、1 つ以上のデータ・セットをリストして、 検索するデータ・セットの連結を示すことができます。 メンバー名をデータ・セット名に指定することができない場合 (例えば LISTLOAD の場合) は、 制御ステートメント上に指定するか完全に省略します。メンバー名を省略した場合は、 すべてのメンバーが処理されます。

  1. 制御ステートメントをパイプから取得し、出力をファイルにリダイレクトする:
    echo “ LISTLOAD” | amblist a.out > a.amblist
  2. 制御ステートメントを対話式に読み取り、出力を端末装置に送信する:
    amblist hello.o
    次に、ユーザーは " LISTOBJ" (先行ブランク、引用符なし) と入力し、 次に CTRL-D を押して amblist 処理を終了する必要があります。
  3. 制御ステートメントをファイルから取得し、出力を端末装置に送信する:
    amblist hello.o < hello.ambctl
    ここで、ファイル hello.ambctl には、 単一行 " LISTOBJ" (先行ブランク、引用符なし) が入っています。
  4. 制御ステートメントをパイプから取得し、オブジェクト・データ・セットを処理し、 出力をファイルにリダイレクトする: 単一行 " LISTOBJ" (先行ブランク、引用符なし) が入っています。
    echo “ LISTOBJ” | amblist “//binder.obj(hello)” > hello.amblist

amblist を実行する際に作成される出力の例については、「z/OS MVS 診断: ツールと保守援助プログラム」を参照してください。

ローカライズ

amblist は、以下のローカリゼーション環境変数を使用します。
  • LANG
  • LC_ALL
  • LC_CTYPE
  • LC_MESSAGES
  • NLSPATH

詳しくは、ローカライズを参照してください。

終了値

0
正常終了。
1
オペランドが指定されなかったか、-? がオプションとして使用された。
2
正しくないオプションが指定された。
3
AMBLIST プログラムが非ゼロの戻りコードで終了した。戻りコードはメッセージ AMBU2003 の中にある。 出力が標準出力に書き込まれている場合がある。
4
UNIX パス名と MVS™ データ・セット名を混用することはできない。
9
ファイルを開くことができなかった。 エラー番号はメッセージ AMBU2010 の中にある。
10
動的割り振りが失敗。 メッセージ AMBU2010 が、 動的割り振り (SVC 99) からの戻りコード、エラー・コード、および情報コードを示している。 エラーを説明する追加メッセージが 標準エラー出力に書き込まれている場合がある。

使用上の注意

  1. SYSLIB のデフォルト値を指定するとき以外は、DNN= 制御ステートメント・キーワードを使用することはできません。 これは、amblist には、これ以外のデータ定義名を使用する機能がないからです。
  2. amblist を起動するときは、ライブラリーを少なくとも 1 つ指定する必要があります。 LISTLPA は廃止なので、使用しないでください。

関連情報

z/OS MVS 診断: ツールと保守援助プログラム」には、AMBLIST プログラムについての詳細な参照情報があります。 また「z/OS MVS プログラム管理: ユーザーズ・ガイドおよび解説書」にも、AMBLIST についての説明があります。