endmqm

キュー・マネージャーを停止します。または、 スタンバイ・キュー・マネージャーに切り替えます。

目的

endmqm コマンドは、指定されたキュー・マネージャーを終了 (停止) するために使用します。 このコマンドは、次の 3 つのモードのいずれかでキュー・マネージャーを 停止します。
  • 制御または静止状態でのシャットダウン
  • 即時シャットダウン
  • プリエンプティブ・シャットダウン

endmqm コマンドは、 単一インスタンスのキュー・マネージャーを停止する場合と同じ方法で、 複数インスタンス・キュー・マネージャーのすべてのインスタンスを停止します。 endmqm は、 アクティブ・インスタンス、または複数インスタンス・キュー・マネージャーの 1 つのスタンバイ・インスタンスのいずれかで発行できます。 キュー・マネージャーを終了するには、アクティブ・インスタンスで endmqm を発行する必要があります。

endmqm コマンドを 複数インスタンス・キュー・マネージャーのアクティブ・インスタンスで発行する場合、 現在のアクティブ・インスタンスがシャットダウンを完了したときに、 スタンバイ・インスタンスが新しいアクティブ・インスタンスになるように切り替えることができます。

endmqm コマンドを 複数インスタンス・キュー・マネージャーのスタンバイ・インスタンスで発行する場合、 -x オプションを追加することでスタンバイ・インスタンスを終了でき、 アクティブ・インスタンスは実行させたままにできます。 -x オプションを指定せずにスタンバイ・インスタンスで endmqm を発行すると、キュー・マネージャーはエラーを報告します。

endmqm コマンドを発行すると、サーバー接続チャネルを介して接続されているすべてのクライアント・アプリケーションに影響します。 影響の内容は使用したパラメーターにより異なりますが、可能な 3 つのモードのいずれかで STOP CHANNEL コマンドを発行した場合と同様になります。 サーバー接続チャネルでの STOP CHANNEL モードの影響については、 MQI チャネルの停止を参照してください。 endmqm オプショナル・パラメーターの記述では、どの STOP CHANNEL モードが同等になるかが説明されています。

endmqm コマンドを発行して キュー・マネージャーを停止した場合、再接続可能クライアントは再接続を試行しません。 この動作を無効にするには、-r または -s のいずれかのオプションを指定して、 クライアントが再接続の試行を開始できるようにします。
注: キュー・マネージャーまたはチャネルが予期せずに終了した場合、再接続可能クライアントは再接続の試行を開始します。
注: クライアントは、このキュー・マネージャーに再接続しない場合があります。 クライアントが使用した MQCONNX 再接続オプション、およびクライアント接続テーブルでのキュー・マネージャー・グループの定義によっては、クライアントが別のキュー・マネージャーに再接続することがあります。 クライアントが同じキュー・マネージャーに強制的に再接続するように、クライアントを構成することができます。

endmqm コマンドは、作業対象のキュー・マネージャーに関連付けられたインストール済み環境から使用する必要があります。 dspmq -o installation コマンドを使用して、どのインストール済み環境にキュー・マネージャーが関連付けられているかを調べることができます。

キュー・マネージャーの属性および関連したオブジェクトは、 endmqm コマンドによる影響を受けません。 strmqm (キュー・マネージャーの始動) コマンドを使用すれば、キュー・マネージャーを再始動できます。

キュー・マネージャーを削除するためには、それを停止し、その後 dltmqm (キュー・マネージャーの削除) コマンドを使用します。

Syntax

Read syntax diagramSkip visual syntax diagram endmqm   -z   -c   -w   -i   -p   -s -r-x QMgrName

必要なパラメーター

QMgrName
停止させるメッセージ・キュー・マネージャーの名前を指定します。

オプション・パラメーター

-c
制御 (または静止) 状態でのシャットダウン。 このパラメーターがデフォルトです。

キュー・マネージャーは、すべてのアプリケーションが切断された後でのみ停止します。 現在処理されている MQI 呼び出しはすべて完了します。 万が一、アプリケーションの切断とキュー・マネージャーの実際の停止の間の小さな時間フレームで dspmq コマンドが発行されると、 dspmq コマンドは状況を次のように一時的に報告することがあります。Ending immediatelyただし、制御されたシャットダウンが要求されました。

制御は即時にユーザーに戻り、キュー・マネージャーが停止した時点は 通知されません。

サーバー接続チャネルを介して接続されているクライアント・アプリケーションに対する影響は、QUIESCE モードで発行された STOP CHANNEL コマンドの場合と同等です。

-i
即時シャットダウン。 キュー・マネージャーは、現在処理されている MQI 呼び出しをすべて完了してから停止します。 このコマンドの発行後に出された MQI 要求はすべて失敗します。 完了しなかった作業単位は、キュー・マネージャーが次に始動されるときに、ロールバックされます。

制御は、キュー・マネージャーが終了した後で戻ります。

サーバー接続チャネルを介して接続されているクライアント・アプリケーションに対する影響は、FORCE モードで発行された STOP CHANNEL コマンドの場合と同等です。

-p
プリエンプティブ・シャットダウン。

この種のシャットダウンは、例外的な状況でのみ使用してください。 例えば、通常の endmqm コマンドの結果としてキュー・マネージャーが停止しない場合などです。

キュー・マネージャーは、アプリケーションが切断されるのを待たずに、あるいは MQI 呼び出しが完了するのを待たずに停止することがあります。 これにより、 IBM® MQ アプリケーションで予期しない結果が生じる可能性があります。 シャットダウン・モードは「immediate shutdown (即時シャットダウン)」に設定されています。 数秒経過してもキュー・マネージャーが停止しない場合、シャットダウン・モードは段階的に拡大され、残りのすべてのキュー・マネージャー・プロセスが停止されます。

サーバー接続チャネルを介して接続されているクライアント・アプリケーションに対する影響は、TERMINATE モードで発行された STOP CHANNEL コマンドの場合と同等です。

-r
再接続可能クライアントの再接続の試行を開始します。 このパラメーターには、 キュー・マネージャー・グループ内の他のキュー・マネージャーへのクライアントの接続を再確立する効果があります。
-s
シャットダウン後にスタンバイ・キュー・マネージャー・インスタンスに切り替えます。 このコマンドは、アクティブ・インスタンスを終了する前に、実行中のスタンバイ・インスタンスがあるかどうかを検査します。 終了前にスタンバイ・インスタンスが開始するまでは待機しません。

キュー・マネージャーへの接続は、 アクティブ・インスタンスのシャットダウンによって失敗します。 再接続可能クライアントが、 再接続の試行を開始します。

クライアントの再接続オプションは、 同じキュー・マネージャーの別のインスタンスにのみ再接続するか、 キュー・マネージャー・グループ内の他のキュー・マネージャーに再接続するように構成できます。

-w
待機シャットダウン

このタイプのシャットダウンは、キュー・マネージャーが停止した後でのみ制御 がユーザーに戻るということを除けば、制御されたシャットダウンと同じです。 シャットダウンの進行中に Waiting for queue manager qmName to end というメッセージが表示されます。 万が一、アプリケーションの切断とキュー・マネージャーの実際の停止の間の小さな時間フレームで dspmq コマンドが発行されると、 dspmq コマンドは状況を次のように一時的に報告することがあります。Ending immediatelyただし、制御されたシャットダウンが要求されました。

サーバー接続チャネルを介して接続されているクライアント・アプリケーションに対する影響は、QUIESCE モードで発行された STOP CHANNEL コマンドの場合と同等です。

-x
キュー・マネージャーのアクティブ・インスタンスを終了せずに、 キュー・マネージャーのスタンバイ・インスタンスを終了します。
-z
コマンドでのエラー・メッセージを抑制します。

戻りコード

戻りコード 説明
0 キュー・マネージャーは終了しました。
3 キュー・マネージャーは作成中です。
16 キュー・マネージャーがありません。
40 キュー・マネージャーが利用不能です。
49 キュー・マネージャーが停止中です。
58 複数のインストール済み環境が矛盾して使用されていることが検出されました
62 キュー・マネージャーは別のインストール済み環境に関連付けられています。
69 ストレージが利用不能です。
71 予期しないエラーです。
72 キュー・マネージャー名のエラーです。
77 IBM MQ キュー・マネージャーを切り替えることができない
79 IBM MQ キュー・マネージャー QmgrName のアクティブ・インスタンスが終了していません。
90 IBM MQ キュー・マネージャー QmgrName のスタンバイ・インスタンスが終了していません
119 許可は拒否されました

以下の例は、指定されたキュー・マネージャーを終了 (停止) させるコマンドを 示しています。
  1. このコマンドは、 mercury.queue.manager という名前のキュー・マネージャーを制御された方法で終了します。 現在接続されているすべてのアプリケーションは、切断することが可能です。
    
    endmqm mercury.queue.manager
    
  2. 次のコマンドは、saturn.queue.manager という名前のキュー・マネージャーを即時に終了させます。 現行の MQI 呼び出しはすべて完了しますが、新しい呼び出しは完了できません。
    
    endmqm -i saturn.queue.manager
    
複数インスタンス・キュー・マネージャーのローカル・インスタンスに endmqm を発行した結果を 表 1に示します。 コマンドの結果は、 -s または -x の切り替えの使用状況、およびキュー・マネージャーのローカル・インスタンスと リモート・インスタンスの実行状況によって異なります。
表 1. endmqm アクション。
endmqm オプション ローカル・マシン リモート・マシン RC メッセージ 結果
  アクティブ なし 0 - キュー・マネージャーは終了しました。
スタンバイ スタンバイ・インスタンスを含む、キュー・マネージャーが終了しました。
スタンバイ アクティブ 90 AMQ8368 IBM MQ キュー・マネージャー QmgrName のスタンバイ・インスタンスが終了していません。
-s アクティブ なし 77 AMQ7276 IBM MQ キュー・マネージャーを切り替えることができません。
スタンバイ 0 - スタンバイ・インスタンスへの切り替えを可能にして、 キュー・マネージャー QMNAME が終了しました。
スタンバイ アクティブ 90 AMQ8368 IBM MQ キュー・マネージャー QmgrName のスタンバイ・インスタンスが終了していません。
-x アクティブ なし 79 AMQ8367 IBM MQ キュー・マネージャー QmgrName のアクティブ・インスタンスは終了していません。
スタンバイ
スタンバイ アクティブ 0 - キュー・マネージャー QMNAME のスタンバイ・インスタンスが終了しました。

関連コマンド

コマンド 説明
crtmqm キュー・マネージャーの作成
endmqm キュー・マネージャーの終了
dltmqm キュー・マネージャーの削除