crtmqm

キュー・マネージャーを作成します。

目的

crtmqm コマンドは、キュー・マネージャーを作成し、デフォルトおよびシステム・オブジェクトを定義するために使用します。crtmqm コマンドによって作成されるオブジェクトは、システムおよびデフォルト・オブジェクトにリストされています。 キュー・マネージャーが作成されている場合は、strmqm コマンドを使用して開始します。

キュー・マネージャーは、crtmqm コマンドを発行したインストール済み環境に自動的に関連付けられます。 関連付けられたインストール済み環境を変更するには、setmqm コマンドを使用します。Windows インストーラーでは、mqm グループへのインストールを実行するユーザーが自動的には追加されないことに注意してください。 詳しくは、UNIXLinux および Windows システム上の IBM® WebSphere® MQ を管理する権限を参照してください。

構文

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>>-crtmqm--+-----------------------------+--+-----------+------->
           |                         (1) |  '- -c -Text-'   
           '- -a [r]--<access group>-----'                  

>--+-------------------------------+---------------------------->
   '- -d -DefaultTransmissionQueue-'   

                                .- -lc-.                      
>--+-------------------------+--+------+--+---------------+----->
   '- -h -MaximumHandleLimit-'  '- -ll-'  '- -ld -LogPath-'   

>--+--------------------+--+-----------------------+------------>
   '- -lf -LogFilePages-'  '- -lp -LogPrimaryFiles-'   

                                         .- -ss--.   
>--+-------------------------+--+-----+--+-------+-------------->
   '- -ls -LogSecondaryFiles-'  '- -q-'  +- -sa--+   
                                         +- -sax-+   
                                         '- -si--'   

>--+----------------+--+-----------------------+---------------->
   '- -md -DataPath-'  '- -g -ApplicationGroup-'   

>--+--------------------+--+----------------------+------------->
   '- -t -IntervalValue-'  '- -u -DeadLetterQueue-'   

>--+---------------------------------+--+-----+--QMgrName------><
   '- -x -MaximumUncommittedMessages-'  '- -z-'             

注:
  1. Windows のみ

必須パラメーター

QMgrName
作成するキュー・マネージャーの名前。 この名前は、最大 48 文字までです。このパラメーターは、このコマンドの最後の項目にする必要があります。
注: WebSphere MQ は、キュー・マネージャーの名前が存在するかどうかを調べます。 名前がディレクトリー内に既に存在する場合、.000.001.002 などの接尾部がキュー・マネージャー名に追加されます。 例えば、キュー・マネージャー QM1 がディレクトリーに追加される場合に QM1 が既に存在していると、QM1.000 (接尾部 .000) という名前のキュー・マネージャーが作成されます。

オプション・パラメーター

-a[r]access group
アクセス・グループ・パラメーターを使用すると、Windows セキュリティー・グループを指定できます。このグループのメンバーは、すべてのキュー・マネージャー・データ・ファイルへの全アクセス権限を付与されます。 このグループは、使用する構文に応じて、ローカル・グループかグローバル・グループのいずれかになります。
グループ名の有効な構文は次のとおりです。
  • LocalGroup
  • Domain name ¥ GlobalGroup name
  • GlobalGroup name@Domain name

-a [r] オプションを指定して crtmqm コマンドを実行するには、まず追加のアクセス・グループを定義しておくことが必要です。

--a の代わりに -ar を使用してグループを指定すると、ローカル mqm グループはキュー・マネージャー・データ・ファイルへのアクセス権を付与されません。 キュー・マネージャー・データ・ファイルをホストするファイル・システムが、ローカルに定義されたグループのアクセス制御項目をサポートしていない場合は、このオプションを使用してください。

このグループは通常はグローバル・セキュリティー・グループです。グローバル・セキュリティー・グループは、複数インスタンス・キュー・マネージャーに、キュー・マネージャーの共有データ・フォルダーと共有ログ・フォルダーに対するアクセス権を付与するために使用されます。 このような追加のセキュリティー・アクセス・グループを使用すれば、キュー・マネージャーのデータ・ファイルとログ・ファイルが含まれているフォルダーや共有フォルダーに対する読み取り/書き込み権限を設定できます。

キュー・マネージャーのデータとログが含まれているフォルダーに対する権限を設定するために、mqm という名前のローカル・グループを使用することもできますが、追加のセキュリティー・アクセス・グループは、その代替手段になります。 ローカル・グループ mqm の場合とは異なり、追加のセキュリティー・アクセス・グループは、ローカル・グループでもグローバル・グループでもかまいません。 複数インスタンス・キュー・マネージャーが使用するデータ・ファイルとログ・ファイルが含まれている共有フォルダーに対する権限を設定する場合は、グローバル・グループを使用する必要があります。

Windows オペレーティング・システムは、キュー・マネージャーのデータ・ファイルとログ・ファイルに対する読み取り/書き込み権限を検査します。検査の対象になるのは、キュー・マネージャーのプロセスを実行しているユーザー ID の権限です。 検査対象になるユーザー ID は、キュー・マネージャーをサービスとして開始したか、それとも対話式に開始したかによって異なります。 キュー・マネージャーをサービスとして開始した場合は、「IBM WebSphere MQ準備」ウィザードで構成したユーザー ID が Windows システムによって検査されます。 キュー・マネージャーを対話式に開始した場合は、strmqm コマンドを実行したユーザー ID が Windows システムによって検査されます。

キュー・マネージャーを開始するユーザー ID は、ローカル mqm グループのメンバーでなければなりません。 そのユーザー ID が追加のセキュリティー・アクセス・グループのメンバーになっていれば、キュー・マネージャーで、そのグループに基づいて権限が与えられているファイルを読み書きすることが可能になります。

制約事項: 追加のセキュリティー・アクセス・グループを指定できるのは、Windows オペレーティング・システムだけです。 他のオペレーティング・システムで追加のセキュリティー・アクセス・グループを指定すると、crtmqm コマンドでエラーが返されます。
-c Text
このキュー・マネージャーの記述テキスト。最大 64 文字まで使用できます。デフォルトはすべてブランクです。

特殊文字を組み込む場合は、記述を単一引用符で囲みます。システムで 2 バイト文字セット (DBCS) を使用している場合には、文字の最大数は少なくなります。

-d DefaultTransmissionQueue
伝送キューが宛先について明示的に定義されなかったときにリモート・メッセージが置かれるローカル伝送キューの名前。デフォルトはありません。
-g ApplicationGroup
メンバーが次のアクションの実行を許可されるグループの名前。
  • MQI アプリケーションの実行
  • すべての IPCC リソースの更新
  • 一部のキュー・マネージャー・ディレクトリーの内容の変更

このオプションは、AIX®SolarisHP-UX、および Linux 用の IBM WebSphere MQ に適用されます。

デフォルト値は -g all で、アクセスは制限されていません。

-g ApplicationGroup 値は、qm.ini という名前のキュー・マネージャー構成ファイルに記録されます。

mqm ユーザー ID およびコマンドを実行するユーザーは、指定したアプリケーション・グループに所属していることが必要です。 制限モードでの操作について詳しくは、制限モードを参照してください。

-h MaximumHandleLimit
アプリケーションで同時にオープンできるハンドルの最大数。

1 から 999999999 の範囲の値を指定します。デフォルト値は 256 です。

次のパラメーター記述のセットはロギングに関連しています。これについては、ログをリカバリーに使用するで説明されています。

注: ロギング調整は、コミットしたら変更できないものがあるので、その点に注意しながら選択してください。
-lc
循環ロギングを使用します。これは、デフォルトのロギングの方法です。
-ld LogPath
ログ・ファイルを格納するために使用するディレクトリー。 ログを格納するデフォルト・ディレクトリーのパスは、IBM WebSphere MQ のインストール時に定義します。
ログ・ファイル・ディレクトリーが含まれているボリュームがファイル・セキュリティーに対応している場合は、そのログ・ファイル・ディレクトリーに対するアクセス権限が必要になります。 つまり、キュー・マネージャーを実行するユーザー ID に、そのディレクトリーとサブディレクトリーに対する読み取り/書き込み権限を与えることができます。 IBM WebSphere MQ をインストールする際、ユーザー ID およびデフォルト・ログ・ディレクトリーの mqm グループに権限を付与します。 ログ・ファイルを別のディレクトリーに書き込むために LogPath パラメーターを設定する場合は、そのディレクトリーに対する読み取り/書き込み権限をそのユーザー ID に与える必要があります。 ユーザー ID と権限は、UNIX および Linux システムの場合と Windows システムの場合とで異なります。
UNIX および Linux
ディレクトリーおよびそのサブディレクトリーの所有者は、mqm グループに含まれているユーザー mqm でなければなりません。

キュー・マネージャーの複数のインスタンスでログ・ファイルを共有する場合は、それぞれのインスタンスで同じセキュリティー ID (sid) を使用する必要があります。キュー・マネージャーの各インスタンスを実行するそれぞれのサーバーで、ユーザー mqm に同じ sid を設定しておかなければなりません。 同じことが mqm グループについてもいえます。

Windows
そのディレクトリーにアクセスするのがキュー・マネージャーの 1 つのインスタンスだけの場合は、そのディレクトリーに対する読み取り/書き込み権限を以下のグループとユーザーに与える必要があります。
  • ローカル・ グループ mqm
  • ローカル・ グループ Administrators
  • SYSTEM ユーザー ID

キュー・マネージャーの複数の異なるインスタンスに共有ログ・ディレクトリーに対するアクセス権限を付与するには、そのキュー・マネージャーがグローバル・ユーザーを使用してそのログ・ディレクトリーにアクセスする必要があります。 そのグローバル・ユーザーが含まれているグローバル・グループに、そのログ・ディレクトリーに対する読み取り/書き込みアクセス権限を付与してください。 そのグローバル・グループは、 -a パラメーターで指定される追加のセキュリティー・アクセス・グループです。

IBM WebSphere MQ for Windows システムでは、 デフォルト・ディレクトリーは C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere MQ¥log です (ここでは C がデータ・ドライブと想定されています)。 そのボリュームがファイル・セキュリティーに対応する場合、SYSTEM ID、Administrators、および mqm グループにはディレクトリーに対する読み取り/書き込み権限が付与される必要があります。

IBM WebSphere MQ for UNIX および Linux システムでは、デフォルト・ディレクトリーは /var/mqm/log です。 ユーザー ID mqm およびグループ mqm はログ・ファイルについてすべての許可を持っている必要があります。

これらのファイルの位置を変更する場合は、それらの権限を取得する必要があります。 この権限が自動的に設定される場合、ログ・ファイルはそのデフォルトの場所に置かれます。

-lf LogFilePages
ログ・データは、ログ・ファイルと呼ばれる一連のファイルに保持されます。ログ・ファイル・サイズは、4 KB ページ単位で指定します。

IBM WebSphere MQ for UNIX および Linux システムでは、ログ・ファイルのデフォルトのページ数は 4096 です。これは、16 MB のログ・ファイル・サイズと同じです。ログ・ファイルの最小ページ数は 64 であり、最大ページ数は 65535 です。

IBM WebSphere MQ for Windows システムでは、 ログ・ファイルのデフォルトのページ数は 4096 です。これは、16 MB のログ・ファイル・サイズと同じです。 ログ・ファイルの最小ページ数は 32 であり、最大ページ数は 65535 です。

注: そのキュー・マネージャーの作成時に指定したキュー・マネージャーのログ・ファイルのサイズを変更することはできません。
-llLinearLogging
リニア・ロギングを使用します。
-lp LogPrimaryFiles
キュー・マネージャーの作成時に割り振られるログ・ファイル。

Windows システムでは、1 次ログ・ファイルの最小数は 2 で、最大数は 254 です。 UNIX および Linux システムでは、1 次ログ・ファイルの最小数は 2 で、最大数は 510 です。 デフォルトは 3 です。

Windows システムでは、1 次ログ・ファイルと 2 次ログ・ファイルの合計数は 3 以上にする必要があり、かつ 255 以下にする必要があります。 UNIX および Linux システムでは、1 次ログ・ファイルと 2 次ログ・ファイルの合計数は 3 以上にする必要があり、かつ 511 以下にする必要があります。

オペレーティング・システムの制限により、最大ログ・サイズがさらに減少することもあります。

この値は、キュー・マネージャーの作成時または開始時に調べられます。キュー・マネージャーが作成された後に、この値を変更することができます。ただし、この変更された値は、キュー・マネージャーが再始動されるまで有効にならないので、効果はただちに現れません。

1 次ログ・ファイルについて詳しくは、ログの概要を参照してください。

1 次ログ・ファイルのサイズを計算するには、ログのサイズの計算を参照してください。

-ls LogSecondaryFiles
1 次ファイルが足りなくなったときに割り振られるログ・ファイル。

Windows システムでは、2 次ログ・ファイルの最小数は 1 で、最大数は 253 です。 UNIX および Linux システムでは、2 次ログ・ファイルの最小数は 2 で、最大数は 509 です。 デフォルトは 2 です。

Windows システムでは、1 次ログ・ファイルと 2 次ログ・ファイルの合計数は 3 以上にする必要があり、かつ 255 以下にする必要があります。 UNIX および Linux システムでは、1 次ログ・ファイルと 2 次ログ・ファイルの合計数は 3 以上にする必要があり、かつ 511 以下にする必要があります。

オペレーティング・システムの制限により、最大ログ・サイズがさらに減少することもあります。

この値は、キュー・マネージャーの始動時に検査されます。この値は変更することができます。ただし、変更された値は、キュー・マネージャーが再始動されるまでは有効にはなりません。有効になった場合でも効果がただちに現れるとは限りません。

2 次ログ・ファイルの使用について詳しくは、ログの概要を参照してください。

2 次ログ・ファイルのサイズを計算するには、ログのサイズの計算を参照してください。

-md DataPath
キュー・マネージャーのデータ・ファイルを保持するために使用されるディレクトリー。

IBM WebSphere MQ for Windows システムでは、 デフォルトは C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere MQ¥qmgrs です (ここでは C: がデータ・ドライブと想定されています)。そのボリュームがファイル・セキュリティーに対応する場合、SYSTEM ID、Administrators、および mqm グループにはディレクトリーに対する読み取り/書き込み権限が付与される必要があります。

IBM WebSphere MQ for UNIX および Linux システムでは、デフォルトは /var/mqm/qmgrs です。ユーザー ID mqm およびグループ mqm はログ・ファイルについてすべての許可を持っている必要があります。

複数インスタンス・キュー・マネージャーの構成に役立つように、DataPath パラメーターが提供されています。例えば、UNIX および Linux システムで /var/mqm ディレクトリーがローカル・ファイル・システムに置かれている場合、複数のキュー・マネージャーがアクセス可能なファイル共有システムを指すには、DataPath パラメーターと LogPath パラメーターを使用します。

注: DataPath パラメーターを使用して作成されたキュー・マネージャーは、バージョン 7.0.1 より前のバージョンの WebSphere MQ で稼働しますが、DataPath パラメーターを除去するようにキュー・マネージャーを再構成する必要があります。 キュー・マネージャーのバージョン 7.0.1 よりも前の構成にリストアして DataPath パラメーターを使わずに実行する方法は 2 とおりあります。キュー・マネージャーの構成を編集する自信があるのであれば、Prefix キュー・マネージャー構成パラメーターを使用してキュー・マネージャーを手動で構成できます。 あるいは、以下の手順を実行してキュー・マネージャーを編集することもできます。
  1. キュー・マネージャーを停止します。
  2. キュー・マネージャー・データおよびログ・ディレクトリーを保存します。
  3. キュー・マネージャーを削除します。
  4. WebSphere MQ を v7.0.1 より前のフィックス・レベルにバックアウトします。
  5. 同じ名前でキュー・マネージャーを作成します。
  6. 新規のキュー・マネージャー・データおよびログ・ディレクトリーを、保存したもので置き換えます。
-q
このキュー・マネージャーをデフォルトのキュー・マネージャーにします。新しいキュー・マネージャーが、既存のデフォルトのキュー・マネージャーと置き換わります。

誤ってこのフラグを使用した場合、既存のキュー・マネージャーがデフォルトのキュー・マネージャーとして使用されるように戻すには、既存のキュー・マネージャーをデフォルト・キュー・マネージャーにする方法の説明に従ってデフォルトのキュー・マネージャーを変更してください。

-sa
自動キュー・マネージャー始動。Windows システムにのみ該当します。

キュー・マネージャーは、IBM WebSphere MQ サービスの始動時に自動的に始動するように構成されます。

IBM WebSphere MQ エクスプローラー からキュー・マネージャーを作成した場合は、これがデフォルト・オプションです。

バージョン 7 よりも前のリリースの IBM WebSphere MQ で作成されたキュー・マネージャーの場合は、既存の始動タイプが保持されます。

-sax
複数インスタンスを許可する自動キュー・マネージャー始動。Windows システムにのみ該当します。

キュー・マネージャーは、IBM WebSphere MQ サービスの始動時に自動的に始動するように構成されます。

キュー・マネージャーのインスタンスがまだ実行されていなければ、キュー・マネージャーが開始され、そのインスタンスがアクティブになり、スタンバイ・インスタンスがどの場所でも許可されます。 スタンバイを許可するキュー・マネージャー・インスタンスが別のサーバーで既にアクティブになっている場合、新しいインスタンスがスタンバイ・インスタンスになります。

1 台のサーバーで実行可能なキュー・マネージャーのインスタンスは 1 つだけです。

バージョン 7.0.1 よりも前のバージョンの IBM WebSphere MQ で作成されたキュー・マネージャーの場合は、既存の始動タイプが保持されます。

-si
対話式 (手動) キュー・マネージャー始動。

キュー・マネージャーは、strmqm コマンドを使用して手動で要求するときにのみ始動するように構成されます。 キュー・マネージャーは、ユーザーがログオンしているときにその (対話式) ユーザーの下で実行されます。 対話式始動で構成されたキュー・マネージャーは、キュー・マネージャーを開始したユーザーがログオフすると終了します。

-ss
サービス (手動) キュー・マネージャー始動。

キュー・マネージャーは、strmqm コマンドを使用して手動で要求されたときにのみ始動するように構成されます。その後、IBM WebSphere MQ サービスの開始時に、キュー・マネージャーはサービスの子プロセスとして実行されます。 サービス始動で構成されたキュー・マネージャーは、対話式ユーザーがログオフした後も継続して実行されます。

コマンド行からキュー・マネージャーを作成した場合は、これがデフォルト・オプションです。

-t IntervalValue
このキュー・マネージャーが制御するすべてのキューについて、トリガー時間間隔 (ミリ秒単位)。この値は、キュー・マネージャーがトリガー生成メッセージを受け取った後の、トリガーが中断する時間を指定します。 つまり、あるメッセージがキューに到着してトリガー・メッセージが開始キューに入れられると、指定された時間間隔内に同じキューにメッセージが到着しても、別のトリガー・メッセージは生成されません。

このトリガー時間間隔を使用すれば、アプリケーションは、同じキューの別のトリガー条件を取り扱うよう警告されるまでに、トリガー条件を取り扱うための十分な時間の余裕が与えられます。 生じるすべてのトリガー・イベントをユーザー側で見たいという場合もあります。その場合には、このフィールドに小さな値かまたはゼロを設定してください。

0 から 999999999 の範囲の値を指定します。デフォルトは、999999999 ミリ秒 (11 日より長い期間) です。 効果的にデフォルトが使用されるようにすると、トリガー操作は最初のトリガー・メッセージの後、使用不可になります。しかし、アプリケーションは、キューを変更するコマンドを使用して、トリガー属性をリセットしてキューを保守することによって、トリガー操作を再び使用可能にすることができます。

-u DeadLetterQueue
送達不能 (未配布メッセージ) キューとして使用されるローカル・キューの名前。メッセージが正しい宛先に送られない場合は、メッセージはこのキューに書き込まれます。

デフォルトでは、送達不能キューは指定されません。

-x MaximumUncommittedMessages
同期点においてコミットされないメッセージの最大数。コミットされないメッセージは、以下の合計になります。
  • キューから取り出すことができるメッセージの数
  • キューに書き込むことができるメッセージの数
  • この作業単位内で生成されたトリガー・メッセージの数

この制限は、同期点以外で取り出したり書き込まれたりするメッセージには適用されません。

1 から 999999999 の範囲の値を指定します。デフォルト値は 10000 個のコミットされていないメッセージである。

-z
エラー・メッセージを抑制します。

このフラグは、不要なエラー・メッセージを抑制するために IBM WebSphere MQ 内で使用します。コマンド行を使用する際は、このフラグを使用しないでください。 このフラグを使用すると、情報が失われる可能性があります。

戻りコード

戻りコード 説明
0 キュー・マネージャーが作成されました。
8 キュー・マネージャーは存在しています。
39 無効なパラメーターが指定されました。
49 キュー・マネージャーが停止中です。
58 複数のインストール済み環境が矛盾して使用されていることが検出されました。
69 ストレージが使用不可です。
70 キュー・スペースが使用不可です。
71 予期しないエラーです。
72 キュー・マネージャー名のエラーです。
74 IBM WebSphere MQ サービスが始動していません。
100 ログの位置が無効です。
111 キュー・マネージャーが作成されました。ただし、プロダクト構成ファイル内のデフォルト・キュー・マネージャー定義の処理中に問題がありました。デフォルト・キュー・マネージャーの指定が誤りである可能性があります。
115 ログ・サイズが無効です。
119 許可は拒否されました (Windows のみ)。

  • 次のコマンドでは、Paint.queue.manager というデフォルト・キュー・マネージャーが作成されます。これには、Paint shop という説明が与えられており、システムおよびデフォルト・オブジェクトを作成します。 これは、リニア・ロギングが使用されることも指定します。
    crtmqm -c "Paint shop" -ll -q Paint.queue.manager
  • 次のコマンドでは、Paint.queue.manager というデフォルト・キュー・マネージャーが作成され、システムおよびデフォルト・オブジェクトが作成され、2 つの 1 次ログ・ファイルと 3 つの 2 次ログ・ファイルを要求します。
    crtmqm -c "Paint shop" -ll -lp 2 -ls 3 -q Paint.queue.manager
  • 次のコマンドでは、travel というキュー・マネージャーが作成され、システムおよびデフォルト・オブジェクトが作成されます。トリガー時間間隔は 5000 ミリ秒 (5 秒) に設定され、送達不能キューとして SYSTEM.DEAD.LETTER.QUEUE が指定されます。
    crtmqm -t 5000 -u SYSTEM.DEAD.LETTER.QUEUE travel
  • 次のコマンドでは、UNIX および Linux システム上に QM1 というキュー・マネージャーが作成され、そのログおよびキュー・マネージャー・データのフォルダーが共通の親ディレクトリーに作成されます。 親ディレクトリーは、 複数インスタンス・キュー・マネージャーを作成するために、 高可用性ネットワーク・ストレージで共有します。このコマンドを実行する前に、ユーザーとグループ mqm が所有する他のパラメーター /MQHA/MQHA/logs/MQHA/qmgrsrwxrwxr-x というアクセス権で作成します。
    crtmqm -ld /MQHA/logs -md /MQHA/qmgrs QM1

関連コマンド

コマンド 説明
strmqm キュー・マネージャーの始動
endmqm キュー・マネージャーの終了
dltmqm キュー・マネージャーの削除
setmqm 関連するインストール済み環境の設定

資料 資料

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タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: 2018 年 10 月 2 日 (火)
http://www.ibm.com/support/knowledgecenter/SSFKSJ_7.5.0/com.ibm.mq.ref.adm.doc/com.ibm.mq.ref.adm.doc/q083120_.htm fa15650_