バックアップの暗号化機能

IBM Spectrum Protect™ for Workstations は、リモート・サーバー上に保管されているファイルの AES256 暗号化を提供します。 バックアップの暗号化機能は、リモート・ストレージ域の中のファイルに対して追加のセキュリティー層を提供します。

暗号化をセットアップするには、「バックアップの暗号化」をクリックします。 最初のファイル・バックアップが行われるときに、暗号化のパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。このパスワードはキャッシュに入れられ、ProgramData フォルダー内の暗号化されたファイルにも保存されます。このパスワードは、IBM Spectrum Protect for Workstations によってバックアップされたファイルをリストアするために必要です。 暗号化を使用不可にしてから再び暗号化を使用可能にすると、新規パスワードの作成を求めるプロンプトは出されません。

パスワードの保存: 必ず、パスワードを安全な方法で記録してください。パスワードを失うと、ファイルはリカバリー不能になる可能性があります。
IBM Spectrum Protect 製品は、プロンプトによる暗号化はサポートしません。したがって、使用するリモート・ストレージ域として IBM Spectrum Protect サーバーを指定する場合、 IBM Spectrum Protect dsm.opt オプション・ファイルにプロンプトなしの暗号化を構成する必要があります。dsm.opt ファイルで、次のステートメントを使用して暗号鍵を作成します。
encryptkey generate

dsm.opt ファイルでの暗号化オプションの設定方法については、「 IBM Spectrum Protect for Windows バックアップ/アーカイブ・クライアント インストールとユーザーのガイド」を参照してください。dsm.opt ファイルは、ProgramData フォルダーに保管されています。ProgramData フォルダーにアクセスする方法については、プログラム・データ・フォルダーへのアクセスを参照してください。

バックアップの暗号化機能には、使用に関する以下のルールが適用されます。
  • ローカル・ストレージ域に保管されているファイルは暗号化できません。
  • 暗号化と圧縮の両方を構成することはできません。

IBM Spectrum Protect for Workstations は、暗号化されたバックアップ・コピーを保護できません。つまり、暗号化されたバックアップ・コピーを作成した後で、IBM Spectrum Protect for Workstations を使用してそれらのバックアップ・コピーのバックアップ・コピーを作成することはできません。ファイル・サーバー上の暗号化されたバックアップ・コピーは、 IBM Spectrum Protect または別のバックアップ・ソリューションを使用することによって保護できます。