ロック・エスカレーション

ロック・エスカレーションとは、 単一の表や表スペースにアプリケーション処理が 保持している大量のページ・ロック、行ロック、LOB ロック、または XML ロックを解除して、 代わりにモード S または X の、表または表スペース・ロック、 あるいは一連のパーティション・ロックを獲得するアクションのことです。

プログラム固有のプログラミングインターフェース情報の開始。ロック・エスカレーションが発生すると、Db2は、ロック・エスカレーションが発生した表スペースを識別するメッセージDSNI031Iを出します。また、エスカレーションが発生したときに実行されていたプランまたはパッケージを識別するのに役立つ情報もあります。

ロック・カウントは、常に表または表スペース単位で保持されます。 LOB または XML にアクセスする アプリケーション処理の場合、LOB または XML 表スペースの LOB または XML ロック・カウントは基本表スペース とは別に維持され、基本表スペースとは別にロック・エスカレーションが発生します。

パーティション表スペースにエスカレーションが発生すると、 現在ロックされているパーティションだけがエスカレーションされます。 まだロックされていないパーティションはロック・エスカレーションによる影響を受けません。 ロックされていないパーティションは、ロックされないままです。 なお、ロック・エスカレーションが行われた後に、ロックされていない区分がアクセスされる場合には、 それらの区分は広範囲の方のロックを用いてロックされます。

ロック・エスカレーションの例

パーティションのないセグメント表スペース が LOCKSIZE ANY および LOCKMAX 2000 によって定義されるものとし ます。 Db2 テーブルスペース内のテーブルにアクセスするプロセスに対してページロックを使用でき、それらのロックをエスカレートさせることができます。 プロセスが一度に表内で2000ページを超えるページをロックしようとすると、Db2はそのインテント・ロックを表のモードSまたはXにプロモートしてから、そのページ・ロックを解除します。

ロック・エスカレーション発生時

ロック・エスカレーションは、 処理のページまたは行へのアクセスが比較的少ない間は ページ・ロックまたは行ロックを使用し、 次にその処理のアクセスが増えると表スペース、表、またはパーティションのロックに変更して、 並行性とパフォーマンスとのバランスを取ります。 この状態が発生すると、以下で説明するように LOCKSIZE および LOCKMAX の値に応じて表スペースごとにロック・エスカレーションが異なります。 ALTER、CREATE、DROP、GRANT、および REVOKE の SQL ステートメントの実行中は、ロック・エスカレーションは延期されます。

推奨事項

Db2統計およびパフォーマンス・トレースは、ロック・エスカレーションが発生した頻度、およびタイムアウトまたはデッドロックの原因となったかどうかを判別することができます。 大まかな見積もりとして、ロック・エスカレーションの 4 分の 1 でタイムアウトまたはデッドロックが生じるのであれば、自動調整は有効ではありません。 表を変更して LOCKMAX を増やすと、エスカレーション数を減らすことができます。

または、 ロック・エスカレーションが問題となっている場合、LOCKMAX 0 を使用してロック・エスカレーションを使用不可にすることもできます。

高い並行性を必要とするトランザクションが、ある表スペースを使用しており、 しかもバッチ・ジョブがその表スペース内のほとんどすべてのページを更新とします。 こういった場合に高い並行性を実現するには、LOCKSIZE PAGE を指定して表スペースを作成 し、2、3 秒ごとにバッチ・ジョブにコミットを行わせる必要があります。

LOCKSIZE ANY

ロック・エスカレーションを避けるために他のステップを取る場合、 LOCKSIZE ANY は可能な選択です。 LOCKSIZE ANY を使用する場合には、LOCKMAX 値には、 通常の使用であればトランザクションによって保持されるロックをエスカレートしない くらいの大きさの値を指定するようにしてください。 また、LOCKS PER USER は、 トランザクションがその限界に達しないように十分大きくなくてはなりません。

以下に、バッチ・ジョブの種類に応じた処理について説明します。

トランザクションと並行
ページまたは行ロックを使用し、 例えば 100 の更新ごとに、頻繁にコミットしなければなりません。 LOCKS PER USER を検査して限界を超えることを避けてください。 ページまたは行ロッキングは、かなり処理時間を使います。 ISOLATION(CS) 指定でバインドすると、 読み取りが多く、更新が少ないアプリケーションに対して、表スペースの X ロックへの ロック・エスカレーションを抑えることができます。 ただし、これでは、更新を頻繁に行うアプリケーションのロック・エスカレーション は防止できない可能性があります。
トランザクションと非並行
ページ・ロックまたは行ロックを使用する必要はありません。 アプリケーションは、排他モードで表を明示的にロックすることができます。プログラム固有のプログラミングインターフェース情報を終了します。