IBM Streams 4.2

リモート開発用の Streams Studio の構成

クライアントとして動作するローカルの Linux システムまたは Windows システムに Streams Studio をインストールし、サーバーとして動作するリモートの Linux システムにIBM® Streams をインストールすることができます。IBM Streams がインストールされているリモート Linux システムに接続するには、接続を構成する必要があります。

始める前に

Streams Studio を、ご使用のローカルの Linux or Windows システムにインストールします。

IBM Streams がインストールされているリモート Linux システム上のユーザー・アカウントを持っていることを確認してください。

Streams Studio は、Remote System Explorer (RSE) を使用して、ストリーム処理アプリケーションを作成するためにリモートの Linux システムへの接続を提供します。ローカルの Linux システムまたは Windows システムで初めて Streams Studio を実行するときは、接続を構成して、リモート・システムでどのように RSE サーバーを始動し、接続を確立するかのを指定する必要があります。接続の構成には、以下の 2 つの選択肢があります。
  • Streams Studio のインストール・ディレクトリーにある default.studioconfig サンプル・ファイルを編集して、接続構成ファイルを作成します。以下の手順で Streams Studio を開始するときに、このファイルの構成値が自動的に入力されます。
  • 以下の手順を実行しながら構成値を指定します。

IBM Streams ドメインにアクセスする際に Streams Studio で問題が発生した場合には、 IBM Streams クラスター外のクライアント用のファイアウォール構成のガイドライン を参照してください。

手順

  1. ローカル・システムで Streams Studio を開始します。
    • Linux システムの場合は、Streams Studio をインストールしたディレクトリーに移動し、./streamsStudio と入力します。
    • Windows システムの場合は、Streams Studio をインストールしたディレクトリーに移動し、streamsStudio.exe をダブルクリックします。
  2. 「ワークスペース・ランチャー (Workspace Launcher)」ウィンドウで、 SPL プロジェクトを保管するローカル・ワークスペースを指定し、 「OK」をクリックします。 このワークスペースは、Streams Studio をインストールしたローカル・システム上のディレクトリーです。
  3. IBM Streams のインストール場所の詳細 (IBM Streams Install Location Details)」ウィンドウで、以下を実行します。
    • 接続構成ファイルを使用する場合は、リモートの Linux システムへの接続が自動的に作成され、「ホスト接続 (Host connection)」フィールドに表示されます。この接続は、.studioconfig ファイルの値に基づいています。
    • 接続構成ファイルを使用しない場合は、「新規」をクリックして、リモートの Linux システムへの接続を作成します。
      1. 「リモート・システム・タイプの選択 (Select Remote System Type)」ウィンドウで、リモートの Linux システムのタイプを選択し、「次へ」をクリックします。
      2. 「新規接続」(New Connection) ウィンドウで以下の値を指定し、 「次へ」をクリックします。
        • 親プロファイル名。RSE によって、デフォルト・プロファイル (通常はローカル・システムの名前を使用) が作成されます。このデフォルト・プロファイルを受け入れるか、任意の RSE プロファイルを指定します。
        • IBM Streams がインストールされているリモート Linux システムのホスト名または IP アドレス
        • プロファイル固有の接続名。この名前は「リモート・システム」ビューの ツリー・ビューに表示されます。
        • 任意の説明
        • リモート Linux システムのプロキシー設定 (オプション)
      3. 「新規リモート接続の構成 (New remote connection configuration)」ウィンドウで、接続プロパティーを構成して RSE サーバーへの接続方法を定義し、「終了」をクリックします。
        • 「リモート・デーモン」オプション: RSE によって、リモート・デーモンを使用して接続が確立されます。リモート・デーモンは、リモート Linux システムの定義済みのポートで実行されている必要があり、また root ユーザーによって開始される必要があります。

          次のコマンドを入力して、リモート・デーモンを開始します。

          su -l root
          cd product-installation-root-directory/4.2.0.0/etc/rseserver
          perl ./daemon.pl [daemonPort] [serverPortRange]
          ここで、product-installation-root-directory は、IBM Streams 製品のインストール済み環境のルート・ディレクトリーです。
          注:
          • デフォルトでは、サーバー・デーモンはポート 8050 で稼働します。別のポートを使用するには、オプションの daemonPort 引数を指定することができます。デーモンがファイアウォールの背後で実行されている場合、オプションの serverPortRange 引数を使用して、選択したサーバー・ポートを指定範囲に制限できます。例えば、perl ./daemon.pl 4075 10000-10010 は、10000 から 10010 のポート範囲を指定します。
          • サーバー・デーモンは、Perl スクリプト auth.pl を使用して、接続を行っているユーザーを認証します。auth.pl スクリプトはパスワード・ファイルを使用して、基本パスワード認証を使用します。ご使用のシステムに一致する認証メカニズムを使用するようにスクリプトを更新する必要があります。

        • 「SSH」オプション: RSE によって、Secure Shell (SSH) のサポートを使用して接続が確立されます。接続を確立するために、 SSH コマンドの ./server.sh を発行し、 RSE サーバーを始動します。RSE サーバーがインストールされている リモート Linux システム上のパスを指定する必要があります。
          注: リモート Linux システムがファイアウォールの背後にある場合は、server.sh ファイルの port 変数を設定して、指定ポート範囲を使用するようにサーバーを制限できます。 port 変数を設定するには、リモート Linux システムで server.sh ファイルを編集し、port 変数を目的のポート範囲に設定します。例えば、port=10000-10010; は、10000 から 10010 のポート範囲を指定します。
          「ホスト上のインストール済みサーバーのパス (Path to installed server on host)」フィールドに、以下の例のように、絶対パスまたはホーム・ディレクトリーからの相対パスを指定します。
          /home/user-directory/product-installation-root-directory/4.2.0.0/etc/rseserver
          product-installation-root-directory/4.2.0.0/etc/rseserver
  4. プロンプトが出されたら、ユーザー ID とパスワードを入力します。
  5. IBM Streams がインストールされている場所を指定するには、「参照 (Browse)」をクリックし、リモートの Linux システム上の IBM Streams がインストールされているディレクトリーを選択します。
    注: 接続構成ファイルにこの情報が指定されている場合、この値は既に入力されています。
  6. リモートのワークスペースを指定するには、「参照 (Browse)」をクリックして、「マイ・ホーム (My Home)」を展開し、リモートの Linux システム上のフォルダーを選択します。 ローカル・システムからリモートの Linux システム上にフォルダーを作成するには、親フォルダーを選択して、「新規」 > 「フォルダー」をクリックします。

タスクの結果

「リモート・システム」ビューには、接続の短縮名が 以下のノードとともに接続の下に表示されます。
  • ファイル
  • プロセス
  • コンテキスト
  • シェル
  • SSH ターミナル

次のタスク

接続を確立したら、ファイル・システムにアクセスして、リモートの Linux システム上でリモート・コマンドを実行できます。また、ストリーム処理アプリケーションのインポート、作成、ビルド、実行、およびモニター、IBM Streams ランタイム・インスタンスの作成、ならびにインスタンスやアプリケーションのグラフの表示が可能です。