OpenStack 環境へのイメージの追加

OpenStack 環境にイメージを追加すると、IBM® Cloud Orchestrator で使用することができます。

このタスクについて

IBM Cloud Orchestrator でイメージを使用するには、そのイメージを OpenStack 環境に追加する必要があります。

Linux on System z® を使用する場合は、「Enabling z/VM® for OpenStack (Support for OpenStack Kilo, Mitaka or Ocata releases)」ガイド (http://www.vm.ibm.com/sysman/openstk.html) の説明に従ってください。

VMware を使用する場合は、ディスカバリー・プロセス (vmware-discovery の構成を参照) を使用して Glance リポジトリーに自動的にデータを設定することも、Glance リポジトリーに手動でイメージを追加することもできます。vmware-discovery を使用する場合には、このトピックの残りの部分をスキップできます。

PowerVC を使用する場合は、追加のアクションを行わなくても、イメージは自動的に Glance に表示されます。

イメージを OpenStack に追加するには、OpenStack コントローラーで以下のステップを実行します。

手順

  1. 次のコマンドを実行して、環境を設定します。
    source /root/openrc
  2. 次のコマンドを 1 行で入力して実行します。
    glance image-create 
    --name image_name 
    --disk-format disk_format 
    --container-format container_format 
    --is-public [True|False] 
    < image_path
    上記において、
    image_name
    追加する新規イメージの名前を指定します。
    disk_format
    以下のディスク形式のいずれかを指定します。
    raw
    構造化されていないディスク・イメージ形式。
    qcow2
    QEMU エミュレーターによってサポートされる、動的に拡張できて copy-on-write をサポートするディスク形式。
    vmdk
    多くの一般的な仮想マシン・モニターよってサポートされる、VMware ハイパーバイザーのもう 1 つの共通ディスク形式。
    container-format
    イメージのコンテナー形式を指定します。許可されている形式は、akiamiaribareovf です。
    --is-public
    他のユーザーがイメージにアクセスできるかどうかを指定します。値は true または false のいずれかにすることができます。false 値を指定した場合、イメージは、/root/openrc ファイルで指定されたプロジェクトの有効範囲のみでアクセス可能です。
    image_path
    追加するイメージの絶対パスを指定します。
    glance image-create コマンドについて詳しくは、OpenStack の資料を参照してください。
    重要: VMware 上にデプロイする場合、追加プロパティー vmware_adaptertypevmware_ostype、および vmware_disktype を指定します。
    以下に例を示します。
    glance image-create 
    --name my_vmware_windows_image 
    --disk-format vmdk 
    --container-format bare 
    --is-public False 
    --property vmware_disktype="preallocated" 
    --property vmware_adaptertype="lsiLogic" 
    --property vmware_ostype="Windows764_Guest" 
    < /tmp/images_to_create
    ここで、vmware_disktypesparsepreallocated、または streamOptimized であり、vmware_adaptertypeidebusLogic、または lsiLogic です。qemu-img ユーティリティーによって変換された VMDK ディスクは、常に IDE アダプター・タイプの疎モノリシック VMDK ディスクになります。イメージが qemu-img ユーティリティーからのものではない場合、vmware_disktypevmware_adaptertype は異なることがあります。

    イメージ・ファイルからイメージのディスク・タイプとアダプター・タイプを判別するには、head -20vmdk_filename コマンドを使用し、コマンド出力で createTypeddb.adapterType を確認します。 現時点では、IDE アダプター・タイプのオペレーティング・システム・ブート VMDK ディスクは仮想 SCSI コントローラーに接続できません。いずれかの SCSI アダプター・タイプ (busLogic または lsiLogic など) であるディスクは、IDE コントローラーに接続できません。そのため、上述の例に示したように、vmware_adaptertype プロパティーを正しく設定することが重要になります。デフォルトのアダプター・タイプは、SCSI である lsiLogic です。vmware_adaptertype プロパティーを省略できるのは、イメージのアダプター・タイプが lsiLogic である場合のみです。

    glance image-create コマンドまたはOpenStack ダッシュボードを使用してイメージを作成する際に、イメージの形式が raw 型でない場合は、イメージの実行に必要な最小ディスク・スペース (つまり現在のディスク・サイズ) を指定する必要があります。 ディスク・サイズは GB で指定されます。イメージの仮想サイズ以上の値を指定する必要があります。 以下のコマンドを使用して、イメージの仮想サイズを確認することができます。
    # qemu-img info
    ヒント: glance image-create コマンドを使用する場合は、--min-disk value オプションを使用して最小ディスク・サイズを指定してください。 OpenStack ダッシュボードを使用する場合は、「最小ディスク (GB)」フィールドに必要な値を指定してください。
    注: Windows では、Linux とは別のメカニズムでハードウェア・クロックが解釈されます。このため、Windows ゲスト・イメージには以下の設定をお勧めします。
    • イメージのタイム・ゾーンを計算ノードと同じに設定する。
    • イメージ内でインターネットとの時刻同期を無効にして、ゲスト仮想マシンの時刻がハイパーバイザーのみから取得されるようにする。
    • イメージを登録する際に、--property オプションを指定して os_type=windows メタデータを設定する。
    注: OpenStack ダッシュボードを使用してイメージを作成するときに、イメージ・サイズが大きい場合 (1 GB を超える場合など) は、「イメージ・ソース」として「イメージのロケーション」を使用することをお勧めします。イメージ・サイズが大きい場合に「イメージ・ソース」として「イメージ・ファイル」を選択すると、Horizon サーバーがタイムアウトになり、イメージが「保存しています」状況のままになることがあるため、イメージが正しくロードされない可能性があります。
    注: Hyper-V generation 2 仮想マシンをデプロイするには、OpenStack 環境でイメージを作成するときに、パラメーター hw_machine_type=hyperv_gen2 を指定する必要があります。

    glance コマンドについて詳しくは、OpenStack の資料を参照してください。