システムエンジニアのためのモデリング心得 トップ10

その6 モデルベースのハンドオフは忠実さを保存する

Comments

コンテンツシリーズ

このコンテンツは全#シリーズのパート#です: システムエンジニアのためのモデリング心得 トップ10

このシリーズの続きに乞うご期待。

このコンテンツはシリーズの一部分です:システムエンジニアのためのモデリング心得 トップ10

このシリーズの続きに乞うご期待。

システムズ・エンジニアリングから(機械、電子、ソフトウェアのそれぞれの領域のエンジニアリングを含む)下流のエンジニアリングへの典型的なハンドオフ(引渡し)は、文章で表現された要求の作成を含むものと思われます。これは大変な労力がいるというだけでなく、システム要求のときと同様、いろいろな問題をはらんでいます。

  • 精密性に欠けること
  • 完全性、正確性
  • 適切さ

せっかく良いシステムエンジニアリングモデルを構築しようとするのであれば、それらがモデルや文章のハンドオフをうまく支えるような方法で構築すべきです。図1は、Harmonyプロセスにおける下流のエンジニアリングへのハンドオフのためのワークフローを示しています。

図 1. システムズ・エンジニアリングからのハンドオフのためのHarmonyワークフロー
システムズ・エンジニアリングからのハンドオフのためのHarmonyワークフロー
システムズ・エンジニアリングからのハンドオフのためのHarmonyワークフロー

このワークフローの中の2つのスレッドは、要素間の物理的なインタフェースを明記するためのものです。これは共有モデルと呼ばれているものです。その後、全てのサブシステムごとに下流のエンジニアリングモデルが作られていきます。

共有モデルは、複数のサブシステムにより共有されるかまたは参照される要素を含んでいます。これは、対象システムとアクターの間のインタフェースを含みます。また、それは、サブシステム間のインタフェースも含みます。このシステムエンジニアリングモデルの大半は論理インタフェースを明記したものです。しかし、この時点においてサブシステムは、これらのインタフェースの実際に意図された実装も参照しなければなりません。これは物理インタフェースと呼ばれます。図2の左側のワークフローは、論理インタフェース情報を物理インタフェース仕様へと翻訳します。そして、その仕様は構成管理の対象物として管理されるようになります。

図の右側では、まずサブシステムモデルが、その仕様をシステムエンジニアリングモデルから取り込みます。次に、そのサブシステムが寄与するエンジニアリング領域(例えば、機械、電子、そしてソフトウェア)のそれぞれに対して要求の割り当てが行われます。幾つかの要求は、単純にある1つの領域に割り当てられるかもしれません。ある要求が、異なるエンジニアリング領域での要素の何らかの組合せにより実現されるということも、またよくあることです。もともとの要求は必ず導出された要求へと分解され、導出された要求は更にある単一のエンジニアリング領域へと割り当てられたりします。私がこの目的のために一番良く使うのはブロック図で、ソフトウェア、機械、電子というように本質的に排他的であるブロックを識別するためにステレオタイプや命名規則を使います。そのようにして、要求は簡単にこれらの要素へと割り当てることができます。

図 2. サブシステムから異種のエンジニアリング領域の要素への分解
サブシステムから異種のエンジニアリング領域の要素への分解
サブシステムから異種のエンジニアリング領域の要素への分解

また、異なるエンジニアリング領域の要素の間、例えば、ソフトウェア-電子間のインタフェースを定義することも重要です。こうすることで、そのインタフェースの両側に位置するエンジニアが共通の期待値を持つことができます。この目的で、私はUMLやSysMLのタグ付き値という機能を使います。タグ付き値により、モデルにとって重要なメタデータを定義することができます。ソフトウェア-電子間のインタフェースの場合、これは以下のようなものを含みます。

  • インタフェースのタイプ(例、メモリマップ方式、ポートマップ方式、割り込みマップ方式)
  • インタフェースの構造
  • タイミング情報

ソフトウェア-電子間インタフェースの仕様記述が図3に示してあります。

図 3. ソフトウェア-電子間のインタフェースの仕様記述
ソフトウェア-電子間のインタフェースの仕様記述
ソフトウェア-電子間のインタフェースの仕様記述

モデルのハンドオフのワークフローが完了すれば、本当の下流のエンジニアリングを始めることができます。

訳者について

三ツ井欽一は、東京ソフトウェア開発研究所に所属するラショナル・システムズ開発担当マネージャーです。この記事の著者のBruce Douglassを含む、ラショナル・グローバル・チームのメンバーと共に、ラショナル・ソリューションの普及とお客様へ提供する価値の向上に日々取り組んでいます。


ダウンロード可能なリソース


関連トピック


コメント

コメントを登録するにはサインインあるいは登録してください。

static.content.url=http://www.ibm.com/developerworks/js/artrating/
SITE_ID=60
Zone=Rational
ArticleID=956327
ArticleTitle=システムエンジニアのためのモデリング心得 トップ10: その6 モデルベースのハンドオフは忠実さを保存する
publish-date=12132013