GPFS クラスターを対象とした SNMP ベースの監視

GPFS 3.2 クラスターのステータス、パフォーマンス、構成の監視をセットアップして検証する

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IBM GPFS の 3.2 リリースのユーザーは、SNMP サービスを利用することができます。3.2 リリースでは、ユーザーが GPFS クラスター内で Linux OS コレクター・ノードを定義し、そのノードから情報を SNMP サービスを利用して管理ノードで収集できるようになっています。コレクター・ノードに Net-SNMP をインストールして mmsnmpagentd サービスを実行することにより、管理ノードで SNMP トラップ情報を捕捉し、監視と解析を行うことが可能になります (Net-SNMP とは、SNMP v1、SNMP v2c、および SNMP v3 を実装するためのアプリケーション・スイートで IPv4 と IPv6 の両方に対応しています)。GPFS 3.2 での SNMP に関する詳細 (収集可能なデータのタイプなど) は、General Parallel File System Advanced Administration Guide, Version 3 Release 2 を参照してください (「参考文献」にリンクを記載)。

この記事では、GPFS クラスター内の SNMP 機能を検証する方法を説明します。図 1 は、この SNMP 検証プロセスの概要です。

図 1. SNMP 検証プロセスの概要
SNMP 検証プロセスの概要
SNMP 検証プロセスの概要

前提条件

GPFS クラスター内の SNMP 機能を検証するには、以下のものが必要です。

  • ソフトウェア
    • GPFS 3.2 以降
    • Net-SNMP (バージョン 5.4.1 を推奨)
    • Linux
  • ハードウェア
    • GPFS クラスター内でコレクター・ノードとして Linux を実行するノード/lpar (論理区画)
    • 管理ノード (この記事の検証手順では Linux を実行するノードでもあります)

SNMP エージェントのセットアップおよび検証手順

以下の 12 のステップで、コレクター・ノードおよび管理ノードに SNMP エージェントをセットアップして検証を行う方法を説明します。

1. コレクター・ノードを選択する

コレクター・ノードにする GPFS クラスター・ノードを選びます。これは SNMP サブエージェントが動作するノードです。このノードが GPFS SNMP 情報を収集し、SNMP 管理ノード/アプリケーションにレポートすることになります。

2. 管理ノードを選択する

SNMP 管理ノードにするノードを選びます。このノードでは、sysadmin が NetView® や OpenNMS などの SNMP 管理アプリケーションを実行します (クラスター外のノードを選択するのが現実的ですが、コレクター・ノードと同じノードを選択することもできます)。

3. 両方のノードに Net-SNMP をインストールする

コレクター・ノードと管理ノードの両方に Net-SNMP がインストールされている必要があります。rpm -qa | grep net-snmp を実行してインストールしてください。

4. SNMP デーモン動作パラメーターを編集する

コレクター・ノードで /etc/snmp/snmpd.conf ファイルを編集します。このファイルが、マスター SNMP デーモンの動作パラメーターを定義します。以下の行を追加してください。

master agentx
trap2sink [HOSTNAME or IP ADDRESS of MANAGEMENT NODE]
AgentXSocket tcp:localhost:705
AgentXTimeout 20
AgentXRetries 10

5. SNMP の一般情報を編集する

コレクター・ノードと管理ノードの両方で /etc/snmp/snmp.conf ファイルを編集します。これは、ノード上のアプリケーションに対応する一般的な SNMP 情報を決定するファイルです。このファイルに mibs +GPFS-MIB という行を追加します。

6. GPFS MIB 定義をコピーする

コレクター・ノードと管理ノード両方の /usr/share/snmp/mibsディレクトリーに、以下の GPFS MIB 定義をコピーします。

cp /usr/lpp/mmfs/data/GPFS-MIB.txt /usr/share/snmp/mibs

rcp /usr/lpp/mmfs/data/GPFS-MIB.txt managementnode:/usr/share/snmp/mibs

GPFS ビルド・イメージによって MIB 定義ファイルが異なる場合には、このステップを繰り返してください。

7. SNMP デーモンが新しい構成を取得できるようにする

コレクター・ノードでいったん SNMP デーモン (SNMP マスター・エージェント、snmpd とも呼ばれます) を停止してから再起動し、構成の変更が適用されるようにします。

SUSE: /etc/rc.d/snmpd stop
SUSE: /etc/rc.d/snmpd start

Redhat: ps -ef | grep snmpd
Redhat: kill [/usr/sbin/snmpd PID]
Redhat: /usr/sbin/snmpd

ps -ef | grep snmpd を実行して SNMP デーモンが実行中であることを確認し、dmesg および /var/log/snmpd.log を調べて問題が発生していないことを確かめます。

8. SNMP トラップの受信を開始する

管理ノードでウィンドウを開き、/usr/sbin/snmptrapd -Lo -t -f を実行して SNMP トラップの受信を開始します。

9. GPFS SNMP サブエージェントを有効にする

GPFS クラスター内の任意のノードで mmchnode --snmp-agent -N [COLLECTOR-NODE] を実行して GPFS SNMP サブエージェントを有効にします。

10. サブエージェントが実行中であることを検証する

コレクター・ノードで ps -ef | grep mmsnmpagentd を実行し、GPFS SNMP サブエージェントが実行中であることを確認します。

サブエージェントが実行していないようであれば、まず GPFS が実行中であること、次に snmpd が実行中であることを確認し、/var/adm/ras/mmfs.log.latest で診断メッセージを調べます。

111. トラップでキャッチされた内容を調べる

管理ノードで、GPFS-MIB::gpfsNewConnectionTrap トラップがキャッチされているかどうかを調べます (サブエージェントが最初の情報を収集するまでには約 20 秒かかります)。

12. コレクター・ノードに GPFS SNMP 情報の問い合わせをする

管理ノードで snmpwalk -t 10 -r 10 -c public [COLLECTOR-NODE] ibmGPFS を実行し、コレクター・ノードに対して GPFS SNMP 情報を問い合わせます。

情報が正しいことを確認してください。次のセクションに一般的な結果を記載します。

結果

以下の例で、表示される内容について説明します。リスト 1 は、snmptrapd で一般的なトラップを捕捉した場合の出力です。リスト 2 には、snmpwalkから集められた一般的な GPFS クラスター情報を記載します。

リスト 1. snmptrapd による一般的なトラップの捕捉
NET-SNMP version 5.4
2007-10-26 13:29:40 <UNKNOWN> [UDP: [9.114.119.112]:56357]:
DISMAN-EVENT-MIB::sysUpTimeInstance = Timeticks: (46843) 0:07:48.43
     SNMPv2-MIB::snmpTrapOID.0 = OID: GPFS-MIB::gpfsStgPoolUtilizationTrap
   GPFS-MIB::gpfsStgPoolFSName = STRING: "gpfs5"
   GPFS-MIB::gpfsStgPoolName = STRING: "system"
    GPFS-MIB::gpfsStgPoolUtil = Gauge32: 91
2007-10-26 13:31:16

リスト 2 は、snmpwalk を実行して集められた一般的な GPFS クラスター情報です。

リスト 2. snmpwalk の実行により集められた一般的な GPFS クラスター情報
GPFS-MIB::gpfsDiskData."gpfs4"."SP4gpfs1"."GPFSNSD20" = STRING: "y"
GPFS-MIB::gpfsDiskData."gpfs4"."SP4gpfs1"."GPFSNSD21" = STRING: "y"
GPFS-MIB::gpfsDiskData."gpfs4"."SP4gpfs1"."GPFSNSD22" = STRING: "y"
GPFS-MIB::gpfsDiskData."gpfs4"."SP4gpfs1"."GPFSNSD23" = STRING: "y"
GPFS-MIB::gpfsDiskData."gpfs5"."system"."GPFSNSD24" = STRING: "y"
GPFS-MIB::gpfsDiskData."gpfs5"."SP5gpfs1"."GPFSNSD30" = STRING: "y"
GPFS-MIB::gpfsDiskData."gpfsuser"."system"."GPFSNSD28" = STRING: "y"
GPFS-MIB::gpfsDiskData."gpfsuser"."SP5gpfs1"."GPFSNSD26" = STRING: "y"
GPFS-MIB::gpfsDiskData."gpfsuser"."SP5gpfs1"."GPFSNSD27" = STRING: "y"

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Zone=Linux
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ArticleTitle=GPFS クラスターを対象とした SNMP ベースの監視
publish-date=01292008