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IBM Installation Toolkit: Linux on POWER をロードする

このツールキットによって Power Architecture への Linux のインストールを容易にする方法を調べる

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IBM は数年前、当時最も革新的で最も安定しているオペレーション・システムにより動作する、Power™ Architecture をベースとする強力なサーバー・プラットフォームを導入しました。そして Linux® on POWER® の考えが生まれました。Linux on POWER は、Power マシンでの Linux のエクスペリエンスをより容易に、より安定にするためのものです。そこでブラジルにある IBM の LTC (Linux Technology Center) は、Power Architecture™ への Linux のインストールを容易にするための IBM Installation Toolkit を設計しました。

この記事は、このツールキットを使って RHEL (Red Hat Enterprise Linux) または SLES (SUSE Linux Enterprise Server) のディストリビューションを Power マシンにインストールする方法を説明します。

IBM Installation Toolkit には一連のツールが用意されており、仮想化された Power マシンに対しても仮想化されていない Power マシンに対しても、Linux のインストールを大幅に簡単なものにすることができます。しかもこのツールキットは、診断ツールを実行するための、また既にインストール済みのオペレーティング・システムを修復するための、ブート可能なレスキュー DVD として使用することができます。このツールキットを使うことで、Power Architecture プラットフォームの持つ業界最先端の機能 (例えば DLPAR: Dynamic Logical Partitioning など) のすべてを活用するために必要な、IBM の付加価値ソフトウェアを利用することもできます。

ライブ DVD を使うことで、以下のバージョンの RHEL または SLES をインストールすることができます。

  • SLES 9 (GA, SP1, SP2, SP3) と SLES 10 (GA and SP1)
  • RHEL 4 (GA, U1, U2, U3, U4, U5) と RHEL 5 (GA)

重要な機能

IBM Installation Toolkit for Linux on POWER の重要な機能は次のとおりです。

  • Linux のインストールが容易: ウィザードに従うことによって、ほんの数ステップで Linux on POWER マシンへのインストールと構成を行うことができ、しかもこれは新しい構成に対しても既存の構成に対しても有効です。リモート・インストール・コントロールを利用すれば、グラフィカルな Web ブラウザーまたは SSH (secure shell) に指示することで、ターゲット・マシンへのインストールを実行することができます。また DVD によるインストールとネットワーク・ベースのインストールの両方がサポートされています。
  • 新のファームウェアと IBM の付加価値ソフトウェアを利用: システム・ファームウェアを更新するための、また最新のシステム・ファームウェアにアクセスするための、使いやすいインターフェースが用意されています。この、すべての Linux on POWER ソフトウェアのための 1 つの包括的なソースからIBM RAS (Reliability, Availability, and Serviceability) ツールが提供されています。
  • コンピューティング環境の管理が容易: 既にインストール済みのオペレーティング・システムのシステム診断またはメンテナンスのための、ブート可能なレスキュー DVD を作成することができます。また Linux パッケージと IBM の付加価値パッケージを含むネットワーク・リポジトリーを容易に作成、管理できるアプリケーションを含めて、Linux on POWER に関する最新のドキュメンテーションを利用することもできます。

ハードウェアとソフトウェアに関する要件

IBM Installation Toolkit のライブ DVD は、Open Power™ と Power Blades (JS20、JS21)、System i5™、System p5™、そして System p6™ のファミリー (IntelliStation® POWER 185 (ATX) を含みます) に対して使うことができます。この中にはプロセッサー・ファミリーとして POWER5™ と POWER6™、そして PowerPC 970 が含まれています。

IBM Installation Toolkit を実行するために必要な最小メモリーは 512MB です。

最新バージョンの IBM Installation Toolkit (2007.09.25) は、POWER6 に関しては RHEL 4 U5 と SLES 10 SP1 のインストールのみをサポートしています。

Linux ディストリビューションをインストールする

このツールキットは RHEL と SLES のインストールの方法として、それぞれのディストリビューションの CD/DVD を使う方法とネットワーク経由でインストールする方法という、2 つのタイプをサポートしています。

ネットワーク・インストールを (HTTP、FTP または NFS プロトコルを使って) 行うためには、ツールキットに含まれている System Tools パッケージを使ってインストール・サーバー (またはリポジトリー・サーバー) を設定する必要があります。(ネットワーク管理者は、ネットワーク・ブートが許可されるクライアントのリストにインストール先の皆さんのマシンを追加しておく必要があります。) そうしないと、システムを正常にインストールすることができません。自分のマシンがネットワーク・イメージによるインストールに対応しているかどうか不明な場合には、ネットワーク管理者に相談してください。

どちらのタイプのインストールでも、また SLES と RHEL のどちらの場合でも、まず Welcome Center のインストール・ウィザードで作業を開始します。このウィザードを起動するためには、このツールキットを使ってマシンをブートします。

IBM Installation Toolkit のライブ DVD を使ってブートするためには、皆さんのシステムが最初のブート・デバイスとして CD/DVD-ROM ドライブまたはネットワーク・カードを持っているかどうかを次の手順で確認します。

  1. システムの電源をオンします。
  2. プロンプトで 1 を押して SMS Menu に入ります。
  3. SMS Menu で、Boot Options > Configure Boot Device Order > Select 1st Boot Device > List All Devices を選択します。
  4. そのリストから CD/DVD-ROM ドライブまたはネットワーク・カードを選択します。
  5. Set Boot Sequence: Configure as 1st Boot Device (ブート・シーケンスの設定: 最初のブート・デバイスとして構成) を選択します。
  6. Exit System Management Services (システム管理サービスの終了) を選択します。
  7. Yes を選択して終了します。

先ほど触れたように、ネットワーク・カードから起動する場合には、ネットワーク管理者によって、ネットワーク・ブートが許可されるクライアントのリストに、インストール先の皆さんのマシンが追加されている必要があります。もし疑問がある場合にはネットワーク管理者と相談してください。

ライブ・システムをロードする

ブート方法が選択されると、IBM Installation Toolkit は他の Linux ディストリビューションと同じように動作を開始します。ブート・プロセスの最初のステップはブート・ローダーです (図 1)。

図 1. IBM Installation Toolkit のブート・ローダー
IBM Installation Toolkit のブート・ローダー
IBM Installation Toolkit のブート・ローダー

ブート・ローダーのプロンプトで Tab キーを押すと、そのマシンをブートするために入力できる、すべてのラベルを表示させることができます。そのマシンが ATX であり、そのマシンをシリアル・コンソールから起動したい場合には、atx-serial というラベルを入力し、そして Enter を押します。それ以外の場合には、ブート用のデフォルトのラベルを使うか、または Enter を押します。

次に、ルート・ファイルシステムをメモリーにロードします。ルート・ファイルシステムには、ツールキットが使用する、インストールや診断、そして回復のためのすべてのツール (そして Linux on POWER のドキュメンテーション一覧) が含まれています。このステップは数分かかる場合があります。

ブート・プロセスの間、ロケールとキーボードの設定をリストから選択するように指示されます。このプロセスの実行中にシステムがタイムアウトする場合や、オプションが選択されないままの場合には、システム・デフォルト (英語と、標準の US キーボード) がロードされます。

ブート・プロセスの最後には、シェル・プロンプトが表示されます (図 2)。

図 2. IBM Installation Toolkit が適切にブートされました
IBM Installation Toolkit が適切にブートされました
IBM Installation Toolkit が適切にブートされました

これで、WelcomeCenter と入力するとインストール・ウィザードを起動することができます。そのマシンにグラフィック・カードがあれば、X サーバーが起動して Welcome Center が自動的に開きます。

Linux をインストールする

RHEL と SLES どちらのディストリビューションの場合も、Welcome Center のインストール・ウィザードのステップは同じです。ただし DVD によるインストールとネットワークによるインストールは少し異なります。これを次に説明します。

ブート後に初めて Welcome Center を起動すると、図 3 の使用許諾契約書が表示されます (テキスト・モードとグラフィック・モードの両方を示してあります)。もし使用許諾契約書を拒否すると、Welcome Center はその先に進みません。

図 3. IBM Installation Toolkit の使用許諾契約書 (テキスト・モード表示とグラフィック・モード表示)
IBM Installation Toolkit の使用許諾契約書(テキスト・モード表示とグラフィック・モード表示)
IBM Installation Toolkit の使用許諾契約書(テキスト・モード表示とグラフィック・モード表示)

テキスト・モードでは、[+] View License リンクで Enter を押すと使用許諾契約書を読むことができます。使用許諾契約書に同意すると、Welcome Center のメイン・メニューが表示されます (図 4)。

図 4. Welcome Center のメイン・メニュー (テキスト・モード表示とグラフィック・モード表示)
Welcome Center のメイン・メニュー(テキスト・モード表示とグラフィック・モード表示)
Welcome Center のメイン・メニュー(テキスト・モード表示とグラフィック・モード表示)

メイン・メニューから Linux の新しいインストールを開始するためには、Install Linux を選択します。ここで、Linux を新たにインストールする際の主なオプションを選択することができます。

最初のオプションは、ターゲット・システムにインストールする Linux のディストリビューションを選択します。選択できるものは、SLES 9 (または SLES 9 の任意のサービス・パック)、SLES 10、RHEL 4 (または任意の更新), または RHEL 5 のいずれかです。これらよりも古い Linux のディストリビューションは、POWER6 マシンをサポートしていないかもしれません。そのため、POWER6 のアーキテクチャーでサポートされているディストリビューションは、RHEL 4 Update 5 と SLES 10 SP1 のみです。

次のオプションは Installation Profile フィールドです。このフィールドによって、ターゲット・システムにインストールするためのパッケージ・セットを決定します。パッケージ・セットには次の 4 種類があります。

  • Minimal package selection は最小限のシステムをインストールします。
  • Minimal package selection with X は、X Window システムを含む最小限のシステムをインストールします。これは、グラフィック・カードを備えたサーバーに最小限のインストールをしたい場合に便利です。
  • Install all packages はディストリビューションのすべてのパッケージをインストールします。
  • Default package selection は、そのディストリビューションがデフォルトで選択するパッケージをインストールします。

Installation media オプションは、パッケージの場所 (そのディストリビューションの CD/DVD のセット、またはインストール・サーバー (ネットワーク) のいずれか) を指定します。

最後のオプションはディスクのパーティショニングに関するもので、インストーラーがマシンのディスクをどうパーティショニングするかを設定します。オプションは 2 つありますが、その 1 つを選ぶ前に下記の注意を読んでください。

  • Automatic partitioning: インストーラーは、そのシステムにとって最適なディスク・パーティショニング計画を選択します (ディスク上のすべてのデータは失われます)。
  • Manual partitioning: マシンのディスクを、Welcome Center のパーティショニング・インターフェースを使って手動でパーティショニングします。

注意: パーティショニング・オプションを選択する前に、下記に注意してください。

  • 最新バージョンの IBM Installation Toolkit (2007.09.25) は、LVM と RAID によるパーティションをサポートしていません。SLES 9 または SLES 10 をインストールする選択をすると、すべての LVM パーティションは削除されます。
  • 自動パーティショニング・オプションでは自動的に PReP パーティションが作成されます。手動パーティショニングを選択した場合には PReP パーティションを作成する必要があります。もし PReP パーティションがシステム上に作成されていない場合は、このパーティションを作成するようにインストーラーが促します。

図 5. はウィザードの最初の画面を示しています。

図 5. インストールの設定 (テキスト・モードとグラフィック・モード)
インストールの設定 (テキスト・モードとグラフィック・モード)
インストールの設定 (テキスト・モードとグラフィック・モード)

ネットワーク経由でターゲット・システムをインストールする方法を選択した場合には、次の画面は Network Based Installation の設定です。この画面では、そのディストリビューション (Network Install Server) と IBM Installation Toolkit (IBM/Additional Packages Server) のリポジトリーのサーバーとパスを設定します。

ネットワークからターゲット・マシンをブートした場合には、この情報は既に得られているかもしれません。その場合には、単純にドロップダウン・リストから 1 つのサーバーを選択します。それ以外の場合には、この情報を手動で提供する必要があります。この画面には次のフィールドがあります。

  • Protocol は、サーバーがネットワーク経由でパッケージを提供するための方法 (HTTP、FTP、または NFS) を決定します。この情報が不明な場合にはネットワーク管理者に相談してください。
  • Server IP はインストール・サーバーの IP アドレスです。この情報はネットワーク管理者から入手してください。
  • Server directory は、サーバー上にあるディストリビューションのコンテンツにアクセスするために使用するディレクトリーです。この情報が不明な場合にはネットワーク管理者に相談してください。

ディストリビューション・パッケージのリポジトリーと IBM パッケージのリポジトリーは、System Tools を使ってサーバー上に設定する必要があります (ネットワーク管理者の構成方法によって、IBM のパッケージとディストリビューションのパッケージが別のサーバー上にある場合もあれば、同じサーバー上の別のディレクトリーにある場合もあります)。System Tools を使って設定されていない場合は、Welcome Center はこれらのリポジトリーを認識することができません。

図 6 は、ウィザードでのこのステップを示しています。

図 6. インストール・ウィザードのサーバー・オプション (テキスト・モードとグラフィック・モード)
インストール・ウィザードのサーバー・オプション (テキスト・モードとグラフィック・モード)
インストール・ウィザードのサーバー・オプション (テキスト・モードとグラフィック・モード)

Network Based Installation のすべての設定の構成が終わると、このウィザードの次のステップは、ディスクの選択、またはカスタムのディスク・パーティショニングです。Disk Selection オプションがあるのは自動パーティショニングによるインストールの場合のみです。Custom Disk Partitioning オプションでは手動パーティショニングを行います。

ディスク選択の画面は、マシン上で新しいシステムをインストールするために選択できる、すべてのディスクのリストを表示します。選択されたディスク上のデータはすべて失われることになります。

カスタムのディスク・パーティショニングの画面では、ディスクを手動でパーティショニングすることができます。最初に、ディスクの現在のパーティションが表示されます (図 7)。(Welcome Center ウィザードのこのステップでは、単にディスクのパーティショニング計画のみを構成します。Auto YaST または Anaconda が動作を開始するまで、実際にはディスクはパーティショニングされません)

図 7. インストール・ウィザードによるパーティショニング (テキスト・モードとグラフィック・モード)
インストール・ウィザードによるパーティショニング (テキスト・モードとグラフィック・モード)
インストール・ウィザードによるパーティショニング (テキスト・モードとグラフィック・モード)

もし、すべてのディスクが表示されていない場合には、Reset ボタンをクリックして値をリロードします (Reset をクリックすると、それまでパーティション計画に加えられたすべての変更は破棄されます)。このインターフェースは、ディスクの空きスペースの容量やディスクのサイズなど、システムに関するいくつかの情報を表示します。

作業対象とするディスクを選択してから、その下にあるボタンを使って、そのディスクを追加 (Add)、削除 (Delete )、全削除 (Delete All)、編集 (Edit)、またはリセット (Reset ) します。Reset ボタンは、ここまでで作成したパーティション計画をリセットします。パーティションを作成したいディスクを選択した後、Add ボタンを使ってパーティションを作成します。そして、

  • パーティションのタイプを、ext2、ext3、vfat、swap、または prep のいずれかに指定します。reiserfs オプションは、SLES 9 または SLES 10 のインストールが選択された場合にのみ表示されます。
  • サイズを、バイト、キロバイト、メガバイト、ギガバイト、またはテラバイトのいずれかで指定します。
  • パーティションのマウント・ポイントを指定します。

最後のパーティションを作成する際にディスク・スペースをすべて利用するためには、Use all available space (利用可能なスペースをすべて使用する) チェックボックスを選択します。

選択した内容を適用するには Create をクリックします。図 8 は、グラフィック・モードでこれを行う場合を示したものです。テキスト・モードでパーティションを作成するためのインターフェースも、これと似ています。

図 8. インストール・ウィザードで新しいパーティションを作成する
インストール・ウィザードで新しいパーティションを作成する
インストール・ウィザードで新しいパーティションを作成する

パーティションのプロパティーを変更するためには、そのパーティションを選択して Edit をクリックします。既存のパーティションを選択して再利用することもできます (そのためにはパーティションを編集してプロパティーを変更します。) 新しい SLES 10 システムをインストールする場合、もし既存のシステムが SLES 10 ではないと、既存のパーティションを再利用しようとしても失敗します。この場合のベスト・プラクティスは、既存のすべてのパーティションを削除してから新しいパーティションを作成するか、または自動パーティショニングを選択することです。

PReP パーティションがないと、ウィザードがアラートを表示します。この問題を修復するためには Help me をクリックし、PReP ブート・パーティションを作成するためのディスクを選択します。RHEL 4 または RHEL 5 でブート・ローダーが不適切に構成される危険性を減らすためには、システムに必ずブート・パーティション (/boot) を作成します。

必要なパーティションは、PReP パーティションとスワップ・パーティション、そしてルート・パーティション ("/") です。これらのどれかを作成し忘れると、Welcome Center がエラー・メッセージを表示し、そのパーティションを作成するように促します。

システムのパーティション計画を作成し終わったら、Next をクリックします。

今度はすべてのネットワーク・カードを構成し、今後インストールされるシステムがプライベート・ネットワークまたはインターネットにアクセスできるようにします。ネットワーク・カードは DHCP を使う構成にすることもでき、または手動で構成することもできます。

デフォルトで、すべてのネットワーク・カードは DHCP を使う構成になっています。いずれかのカードを手動で構成する場合には、構成したいカードを選択し、Edit ボタンをクリックします。そして次の画面で Manual をクリックし、さらに次の画面で、以下の情報を入力します。

  • 構成するカードの IP アドレス
  • ネットマスク
  • ゲートウェイ

次に Configure を選択して変更を確認するか、または Cancel を選択して操作を中止します。図 9 と図 10 は、それぞれ自動と手動でのネットワーク構成の画面をグラフィック・モードとテキスト・モードの両方で示しています。

図9. ウィザードによるネットワーク構成 (テキスト・モードとグラフィック・モード)
ウィザードによるネットワーク構成 (テキスト・モードとグラフィック・モード)
ウィザードによるネットワーク構成 (テキスト・モードとグラフィック・モード)
図 10. ウィザードによる手動のネットワーク構成 (テキスト・モードとグラフィック・モード)
ウィザードによる手動のネットワーク構成 (テキスト・モードとグラフィック・モード)
ウィザードによる手動のネットワーク構成 (テキスト・モードとグラフィック・モード)

次のステップでは、ターゲット・システムの構成を選択します (図 11)。

図 11. インストール・ウィザードによるシステム構成 (テキスト・モードとグラフィック・モード)
インストール・ウィザードによるシステム構成 (テキスト・モードとグラフィック・モード)
インストール・ウィザードによるシステム構成 (テキスト・モードとグラフィック・モード)

ここでは次のことができます。

  • マシンに接続されているキーボードとマウスのタイプの選択 (Input Peripherals フィールド)。
  • システムの言語とタイム・ゾーンの選択 (Localization フィールド)。もしハードウェア・クロックが UTC ではなくローカル時刻に設定されている場合には、Set to local time (ローカル時刻に設定する) チェックボックスを選択します。
  • 新しくインストールされたシステムのルート・パスワードの設定 (System Security フィールド)。

次のステップは IBM Value-add Software (IBM の付加価値ソフトウェア) を選択することです (図 12)。

図 12. インストール・ウィザードによる IBM パッケージの選択 (テキスト・モードとグラフィック・モード)
インストール・ウィザードによる IBM パッケージの選択 (テキスト・モードとグラフィック・モード)
インストール・ウィザードによる IBM パッケージの選択 (テキスト・モードとグラフィック・モード)

ここでは、インストール対象とするオプション・パッケージを選択でき、またそれらの記述を読むことができます。このリストには、そのマシンで使用できないパッケージは含まれていません。最初はパッケージのファミリーは折りたたまれています。「+」記号をクリックするとリストが展開されます。

オプションとしての IBM の付加価値ソフトウェア・パッケージを 1 つ以上選択する場合には、選択されたすべてのパッケージの使用許諾契約書の要約が画面に表示されます (図 13)。

図 13. インストール・ウィザードに表示された IBM パッケージの使用許諾契約書
インストール・ウィザードに表示された IBM パッケージの使用許諾契約書
インストール・ウィザードに表示された IBM パッケージの使用許諾契約書

使用許諾契約書に同意するか、または同意しないかを選択します。使用許諾契約書に同意した場合にのみ、インストールが先に進みます。使用許諾契約書へのリンクをたどると、そのテキストを読むことができます。後で使用許諾契約書に同意する画面に戻るためには、ブラウザーの「戻る」ボタンを使います。

この時点で、インストールを開始することができます。インストールを続ける用意ができたら、Click here to install the system (ここをクリックしてシステムをインストールする) をクリックします (図 14)。

図 14. インストール・ウィザードで準備完了の状態 (テキスト・モードとグラフィック・モード)
インストール・ウィザードで準備完了の状態 (テキスト・モードとグラフィック・モード)
インストール・ウィザードで準備完了の状態 (テキスト・モードとグラフィック・モード)

すると、Auto YaST または Anaconda が起動され、システムが自動的にインストールされます。ユーザーは CD/DVD を交換する以外、何も入力する必要はありません。

SLES のインストールでインストール・プログラムが最初のメディアを要求したら、最初の CD/DVD、またはそれに対応する SLES のサービス・パック CD を挿入します。SLES のサービス・パック CD を使って SLES 9 をインストールする方法を選択した場合には、インストーラーがそれを検出してくれるため、ユーザーは要求されたときに CD/DVD を交換するだけです。

インストールが行われる間、SLES をインストールしている場合には図 15 の上段のような画面が表示され、RHEL をインストールしている場合には図 15 の下段のような画面が表示されます。

図 15. 構成が後わると、YaST (上) と Anaconda (下) がパッケージをインストールし、サービスを設定する
構成が後わると、YaST (上) と Anaconda (下) がパッケージをインストールし、サービスを設定する
構成が後わると、YaST (上) と Anaconda (下) がパッケージをインストールし、サービスを設定する

インストールが終了しても、システムは自動的にリブートされません。Welcome Center のメイン・ページが表示されるので、システムのリブートを選択するためには Utilities > Reboot System を選択し、そして Continue をクリックしてアクションを確認します。

インストール後の最初のブートを行う間に、YaST と Anaconda は、インストール・ウィザードで選択されたすべての IBM パッケージをインストールし、そしていくつかのサービスを設定します。また Red Hat Hardware Discovery Utility (Kudzu) が、システム中の新しいハードウェア・カードをレポートするかもしれません。その場合には Ignoring (無視) を選択します。

ブート・プロセスが終了すると、ルートとしてシステムにログインすることができ、通常のユーザー・アカウントを作成することができます。この時点で Welcome Center のイメージがインストールされ、WelcomeCenter と入力すれば Welcome Center を起動することができます。

まとめ

この記事では、IBM Installation Toolkit を使うことによって、完全な Linux システムといくつかの IBM 付加価値パッケージを数回のクリックでインストールするための手順を説明しました。またこのツールキットを使うことで、既にインストール済みのシステムに IBM RAS ツールをインストールしたり、Power マシンのファームウェア・レベルをアップグレードしたりすることができます。また、既にインストールされているシステムに対して診断やメンテナンス操作を行ったりすることや、このツールキットの ISO に含まれている Linux on POWER のドキュメンテーションを閲覧したり検索したりすることもできます。


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Zone=Linux, Multicore acceleration
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ArticleTitle=IBM Installation Toolkit: Linux on POWER をロードする
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