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IBM InfoSphere Optim Test Data Management Solution 解説

第 5 回 Optim Server、Optim Manager およびその他の機能の使い方

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はじめに

IBM InfoSphere Optim Test Data Management Solution (以下、Optim TDM) はアプリケーション開発において、効果的なテスト・データ管理を実現するソリューションです。本連載では、Optim TDM の機能や具体的な使い方について解説しています。

最終回の今回はサービスの実行を行う Optim Server やサービスの管理を行う Optim Manager などについて説明します。

Optim Server

Optim Server は Optim Manager からの要求を受けて、サービスを実際に実行するコンポーネントです。このコンポーネントは Windows、 AIX、 Linux など様々な OS 上でプロセスとして稼働します。

サービスの実行は、データベースへのアクセスやデータの加工など CPU に負荷のかかる作業です。大量のデータを扱うサービスを実行したり、多くのサービスを頻繁に実行するような場合は、なるべくネットワーク的にデータベース・サーバーの近くに設置された専用の機器上で Optim Server を稼働させるのが一般的です。また、複数の Optim Server を用意すれば、サービス毎に実行先を切り替えるなどして負荷の分散を図ることができます。どのサービスをどの Optim Server に実行させるかなどの管理は、次に説明する Optim Manager で行います。

Optim Manager

Optim Manager (以下、Manager) はサービスの管理を行うための Web アプリケーションです。サービスの管理とは、サービスを実行するための準備、実行要求の発行、および実行状況の監視です。Manager にはこの他に、サービス作成のためのワークフロー管理機能があります。

サービスの管理者は Web ブラザーから自分の ID とパスワードを使って Manager のコンソールにログインします。Manager にはたくさんの機能があるので、Manager コンソールの操作パネルはいくつかのタブに分けて配置されています。以下のセクションでは各タブの機能と操作方法について順に説明していきます。

ダッシュボード・タブ

ログイン時にまず表示されるのがダッシュボード・タブです (図 1) 。ここには他のいくつかのタブに表示される情報が以下の 3 つのセクションに要約されて表示されます。

図 1. ダッシュボード・タブ
  • サービス・モニター

    サービスの実行状況が表示されます。実行状況については、サービス・モニター・タブのセクションで詳しく説明します。

  • サービス管理

    サービスの作動可能状況がグラフや表で表示されます。作動可能状況についてはサービス管理タブのセクションで詳しく説明します。

  • 構成

    Optim Server の稼働状況と割り当て済みサービスの数が表示されます。サービスの割り当てについては、構成タブのセクションで詳しく説明します。

構成タブ

構成タブには、Manager の使用に必要な設定を行う機能が配置されており、以下の 4 つのサブタブに分かれています。

サーバー・サブタブ

図 2. サーバー・サブタブ

Optim Server は Manager からの要求を受けてサービスを実行するコンポーネントで、分散環境に複数配置することができます。サーバー・サブタブには Optim ディレクトリーに登録された Optim Server の情報や稼働状況が表示されます (図 2) 。後で説明するサービス管理タブで、サービスをどの Optim Server に実行させるかを割り当てます。

ユーザーおよびグループ・サブタブ

このタブではワークフローの処理を行うユーザーとサービスのグループに関する設定を行います。

  • ユーザー管理タブ:
    図 3. ユーザー管理タブ

    ユーザー管理タブの左のリストには、登録されているユーザーの情報が表示されます (図 3) 。このリストからユーザーがアクセスできるサービスのグループと E メール・アドレスを設定します。E メール・アドレスはワークフローの処理の通知に使用されます。

    各ユーザーのロール (役割) につては「作業指示書」のセクションで説明します。

  • グループ管理タブ:
    図 4. グループ管理タブ

    グループ管理タブでは、ユーザのアクセス権限を制御するためにサービスのグループを作成します (図 4)。作成したグループにサービスを割り当て、そのグループ単位でユーザーにアクセス権限を与えます。

タブ・サブタブ

図 5. タブ・サブタブ

Manager 内で表示されるタブを制御するためのタブです (図 5)。

管理ユーザーが Manager にログインしたときにはすべてのタブが表示されますが、ワークフローの処理を行うユーザーに対してはロールに応じた一部のタブのみが表示されます。このタブでは、どのロールのユーザにどのタブの使用を許可するかを指定します。また、「ユーザー定義タブ」を作成して、他の Web サイトや Web アプリケーションの内容を Manager 内のひとつのタブとして表示させる事ができます。

作業指示書サブタブ

ここでは、作業指示書に関するワークフローのオプションの設定を行います。作業指示書とワークフローに関しては作業指示書タブのセクションで詳しく説明します。

サービス管理タブ

図 6. サービス管理タブ

このタブのリストには、Optim Designer (以下、Designer) で作成されたサービスが表示されます (図 6)。

Optim Server の割り当て

サービスが作成された直後には、その状態はまだ「作動不能」になっています。Designer 内の組み込み Manager とは異なり、Web アプリケーションの Optim Manager からサービスを実行する際には、どの Optim Server に実行させるかの割り当てをしておかなければなりません。リスト内のサービスをクリックして選択し、「サーバーの割り当て...」ボタンをクリックすると、Optim Server のリストが表示されます。その中の一つを選んで OK ボタンをクリックし、ダイアログを閉じると、サービスの状態が「作動可能」になります。

サービスの実行

実行可能になったサービスを選択して「実行」ボタンをクリックすれば、割り当てられた Optim Server に対して実行要求が発行されます。

リスト中のサービスを選択すると、下部に表示された詳細サブタブにサービスの情報が表示されます。入力サブタブでは、実行時のオプションの一部を変更することができます。変更できるオプションは入力パラメータの値や出力ファイルの名前などで、サービスの種類によって異なります。

また、スケジュール・サブタブでスケジュールを作成すれば、指定した時間に自動的に実行させたり定期的に繰り返し実行させることができます。

サービス・セット

いくつかのサービスを連続して順番に実行させたい場合があります。このようなときにはサービス・セットと呼ばれるサービスのグループを作成します。「サービス・セットの作成...」ボタンをクリックすると、使用可能なサービスのリストが表示されますのでその中から必要なものを選び、さらに実行の順番を指定します。作成されたサービス・セットは、リストの中のサービス・セットのセクションに表示されます。サービス・セットが「作動可能」の状態になるには、そこに含まれるすべてのサービスが「作動可能」である必要があります。サービス・セットの実行にもスケジュールを設定することができます。

サービス・モニター・タブ

図 7. サービス・モニター・タブ

管理者はサービス・モニター・タブを使ってサービスの実行状況を監視します (図 7)。

リストにはサービスやサービス・セットの実行状況や終了結果が表示されます。サービス・セットに関しては、このタブから実行途中に停止させることもできます。

ここまでは、管理者がサービスの管理を行うための機能の説明でした。次のセクションでは、Manager のもう一つの機能である作業指示書によるワークフローについて説明します。

作業指示書タブ

図 8. 作業指示書タブ

Optim TDM には、サービス作成に関する業務手続きを行うためのワークフロー管理機能があり、Manager はワークフロー処理用のコンソールとしても使用されます (図 8)。

ワークフローのプロセス

サービス作成に関するワークフローでは「作業指示書」と呼ばれるオブジェクトを使用します。サービスの作成依頼から実行までの手続きを、以下に示す 4 つのプロセスで順に処理してゆきます (図 9)。各プロセスでは対応するロールをもったユーザーがそれぞれの ID で Manager コンソールにログインし、作業指示書に対して必要な処理を行います。

図 9. ワークフローのプロセス
  • 要求プロセス:

    最初に、「要求者」のロールを持ったユーザーが自分の ID で Manager コンソールにログインします。作業指示書タブの作業指示書管理サブタブで「新規」をクリックして作業指示書オブジェクトを作成します。説明 (要求名) とコメント (要求の内容) を入力してから「要求の送信」をクリックすると、リストに「レビュー保留中」の状態の作業指示書が表示されます。作業指示書が作成された時点で、「レビューアー」のロールを持ったユーザーに E メールが送られます。

  • 承認プロセス:

    通知をうけたレビューアーは Manager コンソールで作業指示書の内容を確認し、「承認」するか「拒否」するかを判断します。要求が承認された場合は、作業指示書の状態が「作成保留中」になり、「設計担当者」のロールを持ったユーザーに E メールが送られます。拒否された場合は作業指示書の状態が「レビューアーによって拒否」になり、要求者に差し戻されます。

  • 作成プロセス:

    承認の通知を受けた設計担当者は、同様に Manager コンソールで作業指示書の内容を確認後、「受け入れ」を行います。この操作によって作業指示書の状態が「進行中」になります。ここで、設計担当者は、Designer を使って要求されたサービスの作成作業を行います。サービスの用意ができたら設計担当者は再び Manager コンソールに戻り、作業指示書を「編集」ボタンで開き、「遂行」ボタンを使ってサービスをその作業指示書に割り当てます。この操作によって作業指示書の状態は「実行可能」になり、要求者にその旨を知らせる E メールが送られます。

  • 実行プロセス:

    通知を受けた要求者は、Manager コンソールから作業指示書を選び「実行」ボタンを押すことでサービスを実行できます。作業指示書から実行されたサービスは作業指示書モニター・サブタブで状況を確認できます。

作業指示書モニター・サブタブ

作業指示書モニター・サブタブを使って作業指示書から実行されたサービスの状況を監視できます。作業指示書モニター・サブタブの画面構成や使い方はサービス・モニター・タブとほぼ同じです。

外部プログラムからのサービスの制御

Manager では GUI による操作でサービスの管理を行いましたが、Optim TDM には外部プログラムからサービスを制御する機能もあります。この機能を使えば、複雑なサービスを頻繁かつ大量に実行しなければならないようなケースでも効率的な運用が可能です。

外部のプログラムからサービスを制御するには、optimcmd コマンドを使用する方法と HTTP プロトコルを使用する方法があります。これらはいずれも Optim TDM のコンポーネントである Optim Service Interface (以後、OSI) を介して行われます。OSI は Web のアプリケーションで、外部のプログラムに対して以下の様な機能を提供します。

  • Optim ディレクトリーの情報の取得
  • サービスの情報の取得およびサービスに対する操作
  • 作業指示書の情報の取得および作業指示書に対する操作

optimcmd コマンド:

optimcmd は Windows や AIX、Linux などのコマンドプロンプトから実行可能なコマンドです。optimcmd コマンドに引数をつけて呼び出すことで様々な操作を行う事ができます

optimcmd コマンドの呼び出し方の例 (図 10) :

Optim ディレクトリーの一覧を取得する場合

optimcmd -c

上記のコマンドで取得した名前を使ってその Optim ディレクトリーに登録されているサービスの一覧を取得する場合

optimcmd -s cn=<Optim ディレクトリーの名前>

上記のコマンドで取得したサービス ID を使ってサービスを実行する場合

optimcmd -r cn=<Optim ディレクトリーの名前> <サービス ID>
図 10. optimcmd 出力例

HTTP プロトコル:

HTTP プロトコルで要求を発行すれば、ネットワークで接続されている他のマシン上のプログラムから Optim のサービスを制御できます。

HTTP プロトコルの呼び出し方の例 :

Optim ディレクトリーの一覧を取得する場合

HTTP の GET メソッドを使用し、url を http://<<OSI url>>/connection とします。

上記の要求で取得した名前を使って Optim ディレクトリーに登録されているサービスの一覧を取得する場合

HTTP の GET メソッドを使用し、url を http://<<OSI url>>/service/<<Optim ディレクトリーの名前>> とします。

optimcmd コマンドと HTTP プロトコルの詳細な仕様についてはマニュアルを参照してください。

まとめ

本連載では、Optim TDM のコンポーネントの構成や機能の概要からはじめて、テスト・データ管理を行うための具体的な使用方法までを 5 回に分けて説明してきました。関連する情報をデータベースからまとめて取り出したり、個人情報をマスクしてテスト用のデータに変換するといった作業が、GUI による操作で簡単に行えることをご理解いただけたと思います。今回ご紹介したシナリオはシンプルなものでしたが、より複雑で大規模な作業でも効率的に処理することが可能です。IBM InfoSphere Optim Test Data Management で、迅速なアプリケーション開発とタイムリーなアップデートが可能になります。


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