目次


ハイブリッド・データウェアハウス

~あらゆる要件に柔軟に対応できるデータウェアハウス・アーキテクチャ~

Comments

はじめに

私は車が本当に好きなので、自分の車がない生活はまず考えられません。車の中に入った時、自分の家の中にいるような気持ちになり、自分にとって本当にリラックスできる空間です。ただ人によって車に対する考え方が様々であるということも理解しています。車を交通手段として必要としない人、車を自分で運転したくない方、様々な理由で車を持たない人もいます。そのような方は、電車やタクシーのサービスの利用されるのでしょう。また週末の旅行のためレンタカーを借りて出かける人もいるでしょう。車を持ちたい人の趣向、選択も様々であり、環境を考慮して電気自動車を購入する方もいれば、スポーツカーを購入する人もいます。つまり私たちは常に自分たちの生活スタイルや趣向に合わせて物事を柔軟に選択したいと考えています。

データウェアハウスに求められる要件の多様化

この考え方を IT やデータウェアハウスの世界にあわせた場合どうでしょうか?実はデータウェアハウスの世界を見ても、顧客によって要件は様々に異なっていることがわかります。市場には様々なデータウェアハウス製品、サービスがありますが、真に顧客要件を満たすものは、その中のどれか 1 つであり、その製品、サービスはまさにその顧客にとって優れた特長を持っていることが多く見られます。例えばデータウェアハウス環境として、パブリッククラウド上のマネージドサービス、自社で制御可能なプライベートクラウド、そして既存環境のオンプレミスという 3 つの選択肢があった場合、どの環境が顧客にとって最適な選択肢となるかはまさに顧客の要件次第です。またサービスレベルについても同様です。顧客にとって完全な柔軟性が必要であるか、ベンダーが提供する範囲のサービス内容で十分かということも、顧客要件次第です。これはサーバー、ストレージをどのように組み合わせたいかということにも影響してきます。私たちはお客様の要件を満たすソリューションとして、最も費用対効果の高い方法かつ適切なレベルの柔軟性を提供しなければなりません。

つまりデータウェアハウスは、1 種類あれば全ての要件を満たせるという話ではなくなってきています。SLA に対する重要性、IT サービスやインフラ環境の柔軟性、ソリューションのコスト、分析ワークロードの制御の必要性、それら様々な要件を考慮して選択する必要があります。

特性の異なるデータウェアハウスを適材適所に活用する

以上のような経験より、顧客の様々な要件を満たす上でどのようなデータウェアハウスが必要となるか、我々は下記のようなタイプの異なるデータウェアハウスを要件応じて選択できることが重要と考えます。

1

管理不要、すぐ始められるクラウドデータウェアハウスサービス

ベンダーが管理するパブリック・クラウドサービスは、クライアント側でシステムの構築が不要であり、DB システムの運用管理を必要としません。エンドユーザーやアプリケーション開発者にとって簡単に始められ、すぐにサービスをインスタンス化することができる、いわゆるクレジットカードで購入したら使用でき、使用した分だけの支払のため、簡単に分析を開始できます。

2

コスト対性能比に優れるデータウェアハウス・アプライアンス

顧客管理のデータウェアハウス・アプライアンスは、分析用に最適化されたソフトウェアとシステム・スタック(ハードウェアを含む)により長期間、高い利用率を必要とするユース・ケースにおいて非常に高いコストパフォーマンスを提供します。今後数年間の伸びがある程度予測できる場合、非常に高いコスト対性能比を誇るソリューションです。またアプライアンス化によって DWH 運用管理もシンプルにできるため、TCO コスト削減を実現する選択肢としても非常に有効です。

3

あらゆる場所に配置でき、優れた柔軟性を持つソフトウェアDWHアプライアンス

顧客が所有する既存環境や自社プライベートクラウド環境、または IaaS 環境(IBM Bluemix Infrastructure、AWS EC2 等)にて顧客管理のデータウェアハウスを構築したいという場合の選択肢がこちらです。既存インフラの投資効率を高めたい場合や、アナリティクスのユースケースと分析者の要件に応じて、サービスレベルを調整したい、インフラや DWH に対して柔軟性が求められるような場合に最適です。多くの顧客は、様々な分析のニーズを満たすため、サーバー、ストレージを柔軟に調整、制御しながら、性能とコストを柔軟にスケール可能な分析基盤を必要としています。 このシナリオでは、インフラストラクチャの管理と DWH の SLA 管理が可能であり、データウェアハウスアプライアンスのシンプルさを維持しながら、柔軟な DWH 環境を構築することができます。

ハイブリッド・データウェアハウスによる分析基盤の最適化

さまざまな顧客ニーズを満たすために、上記の 3 種類のデータウェアハウスを組み合わせて使用できるとどうなりますか?またその時々に各ワークロードを最適なデータ分析基盤で利用できたらどうでしょうか? 構造化されたデータストアと構造化されていないデータストアを論理的に統合できるようになればどうでしょうか?

各データウェアハウスが、シームレスに論理統合され、ユーザーおよびアプリケーションにとって環境の差異を意識することなく、透過的に使用することができれば、顧客のビジネスにとって最高の柔軟性と俊敏性を提供することができます。このようなデータ分析基盤こそが、ハイブリッド・データウェアハウスです。ハイブリッド・データウェアハウス環境では、様々な場所や DB に蓄積されたデータを、より速く、より簡単に統合でき、今までアクセスできなかったデータに対しても横断的に利用できるようになることで、分析者が必要とする回答を迅速に得られるようによります。結果的に戦略的なビジネスの意思決定スピードの向上、新たな分析処理をいち早く実施できることで、ビジネスの重要な成功要因につなげられます。

まとめ

データウェアハウスは、もはや一種類で全ての要件を満たす時代ではなくなりました。 サービスレベルやそれを満たすことの重要性、必要な柔軟性のレベル、ソリューションのコスト、分析ワークロードに必要な制御等の要素を考慮する必要があります。現在 IBM では、プライベートクラウド、パブリッククラウド(IaaS)への展開オプションとしてコンテナベースの DWH ソフトウェアアプラインスである IBM Db2 Warehouse を展開しています。IBM Db2 Warehouse は高速性、簡易性、柔軟性をもちながら制御可能なクラウドデータウェアハウスとして、IBM PureData System for Analytics アプライアンス(Netezza)と既に提供されている Db2 Warehouse クラウドマネージドデータウェアハウスサービスを補完する新しいデータウェアハウスソリューションです。IBM Db2 Warehouse はこちらのサイトから無償で試せるようになっていますので、是非実際に使用、体感していただき、将来のハイブリッドデータウェアハウスアーキテクチャの 1 つの要素技術としてぜひお試しください。


ダウンロード可能なリソース


関連トピック


コメント

コメントを登録するにはサインインあるいは登録してください。

static.content.url=http://www.ibm.com/developerworks/js/artrating/
SITE_ID=60
Zone=Information Management, ビジネス・アナリティクス
ArticleID=1042900
ArticleTitle=ハイブリッド・データウェアハウス
publish-date=02212017