IBM z/OS バージョン 2 リリース 3 の機能拡張

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ハイライト

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IBM の z/OS® V2.3 オペレーティング・システムは、必要とされるハイ・スケーラブルで非常に安全な次世代型インフラストラクチャーを構築するためのイノベーションを提供します。 z/OS V2.3 は、ビジネス・チャンスに即時に対応できるようにするインフラストラクチャーをオンプレミスまたはオフプレミス、もしくは as-a-service プロビジョニングで提供するためのパフォーマンス、可用性、スケール、入出力サポート、およびセキュリティーを実現します。

この z/OS V2.3 の発表では、以下をサポートするための新機能について説明します。

  • 生産性を向上させるためのユーザー・エクスペリエンスの簡素化と最新化
    • IBM® z/OSMF
    • IBM Configuration Assistant for z/OS Communications Server の新しい略称
    • 複数のロケーションの TCP/IP 構成に対する Network Configuration Assistant のサポート
  • 可用性、スケーラビリティー、およびパフォーマンスの向上
    • IBM zHyperWrite™ データ複製
    • zlsof の広範な処理情報
  • セキュリティーとデータ保護の強化
    • MCS パスフレーズ
  • コンテンツ・デリバリーの改善
    • IBM Knowledge Center の z/OS のコンテンツの取得
    • IBM z/OS Search Scope Catalog
    • メッセージ検索機能の IBM Z®: Look@ Knowledge Center
    • z/OS V2.3 Font Collection エレメント
  • コード・ページ・サポートの向上
    • CSSMTP のコード・ページの機能拡張
    • NFS サーバーの Unicode のサポート
  • アプリケーション開発の改善
    • VSAMDB
    • JSON テキスト・レンダリング・サンプル・プログラム
    • JSON エントリーの削除
    • cp ユーティリティーの機能拡張
    • z/OS UNIX® 向けの真の乱数生成


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概要

Top rule

生産性を向上させるためのユーザー・エクスペリエンスの簡素化と最新化

z/OSMF の機能拡張

z/OSMF では、既存の z/OSMF アプリケーションと Angular で作成された新しい z/OSMF アプリケーションの両方をサポートすることを目的として、画面のデザインや操作性が拡張されています。このサポートは、ユーザーごとのオプションであり、ログオン・ダイアログで新しいユーザー・インターフェースを選択するための新しいオプションとして表示されます。カテゴリーとタスク・リストに基づく以前のユーザー・インターフェースは引き続きデフォルトです。既存のアプリケーションと新しいアプリケーションの混合のサポートに加えて、新しいユーザー・インターフェースには、さらに使いやすくなった画面スペース、カスタマーの名前が付けられたフォルダーへのタスクのカスタマー・グルーピングの処理、一度に複数のタスクを実行して表示する機能といった利点があります。このサポートは、APAR PI96462 の PTF で提供されます。

z/OSMF のインシデント・ログ・タスクが拡張され、APAR PI96024 の PTF により、 IBM サポート Web サイトへの診断データの送信時に既存の PMR 番号に加えて CASE パラメーターもサポートするようになりました。CASE パラメーターは、問題管理のための新しい形式です。

z/OS MF REST TSO/E アドレス・スペース・サービスが拡張され、APAR PI93623 の PTF により、 z/OS V2.2 上のシスプレックス内のリモート・システムでの TSO/E アドレス・スペースの開始と TSO アプリケーションの実行をサポートするようになりました。これは、 z/OS V2.3 で利用できる同じ機能に匹敵します。アプリケーションは、TSO/E アドレス・スペースを (以前と同様に) z/OSMF が実行されているシステムで開始できるほか、今後は名前を指定してシスプレックスの別のメンバーで開始することができます。この点は、カタログ式データ・セットの操作など、アクションでローカル・アクセスが必要になる場合に重要です。

z/OS MF のワークフロー・タスクが拡張され、APAR PI95358 の PTF により、 z/OS V2.2 上の同じシスプレックス内のリモート・システムに対するサポートを活用できるようになりました。ワークフローの作成時の「システム」の指定により、ワークフローのアクションがターゲット・システムに送信されるようになります。

z/OS MF Web ISPF が拡張され、APAR PI96538 の PTF により、 z/OS V2.2 上の同じシスプレックス内のリモート・システムへのシングル・サインオンをサポートするようになりました。

IBM Configuration Assistant for z/OS Communications Server の新しい略称

IBM Configuration Assistant for z/OS Communications Server z/OS MF プラグインの略称が Configuration Assistant から Network Configuration Assistant に変更されました。このサポートは、 z/OS V2.3 で APAR PI97737 の PTF によって有効になります。

複数のロケーションの TCP/IP 構成に対する Network Configuration Assistant のサポート

Network Configuration Assistant が拡張され、TCP/IP プロファイルの代替構成をサポートするようになりました。代替構成により、計画停止、計画外の停止、フェイルオーバー、または z/OS システム・イメージの柔軟な移動のために、複数のロケーションで開始できる TCP/IP スタックのプロファイルを作成できます。代替構成では、Network Configuration Assistant を使用して、さまざまなロケーション間の TCP/IP スタックの構成の相違を指定して管理することができます。複数のロケーションで重複する構成を繰り返す必要はありません。このサポートは、 z/OS V2.3 で APAR PI97737 の PTF によって有効になります。

可用性、スケーラビリティー、およびパフォーマンスの向上

zHyperWrite

z/OS システム・ロガーが拡張され、 IBM zHyperWrite データ複製が z/OS V2.2 以降のインストール済み環境で APAR OA54814 の PTF を適用して構成されている場合に使用できるようになりました。このサポートにより、DASDONLY タイプのログ・ストリームの利用者のために IBM HyperWrite データ複製を使用してログ・ストリーム・ステージング・データ・セットがミラーリングされている場合に、ロギングのスループットを向上させることができます。zHyperWrite データ複製が使用される場合、DASDONLY とカップリング・ファシリティー・ベースの両方のログ・ストリームのログ・データを一時ストレージからオフロード・データ・セットにオフロードするためのシステム・ロガー処理も向上します。

zlsof の広範な処理情報

z/OS V2.2 および z/OS V2.3 向けの APAR OA55246 の PTF により、 z/OS UNIX システム・サービスの zlsof (list open files) ユーティリティーが拡張されており、開始時刻、経過時間、CPU 時間、スレッド番号、プロセスの読み取り/書き込みオープン・モードの状態、およびその他の関連情報など、広範な処理情報が表示されるようになりました。この広範な情報により、お客様は、システムで現在アクティブになっている z/OS UNIX プロセスによるファイル使用量をさらに詳細に把握できます。また、zlsof ユーティリティーは、JSON (JavaScript™ Object Notation) 形式で出力を生成できるため、お客様はレポートを解析して作成することができます。

キャパシティー管理の拡張

z/OS キャパシティー・プロビジョニング・マネージャーが、LPAR ウェイトを設定して報告する新しいコマンドで拡張されています。このサポートは、APAR OA55039 の PTF で提供されます。

セキュリティーとデータ保護の強化

MCS パスフレーズ

z/OS コンソール・サービスは、 z/OS V2.2 以降のリリースで APAR OA54790 の PTF の適用によって拡張されています。これにより、セキュリティー・ポリシー・プロファイルの指定によって MCS ログオン・パスフレーズを使用できるようになります。このサポートにより、インストール済み環境でさらに一貫性のあるセキュアなシステム環境を提供して、企業/業界のセキュリティー要件への対応を支援できるようになります。

コンテンツ・デリバリーの拡大

Knowledge Center for z/OS (KC4z) の z/OS コンテンツの取得

z/OS V2.3 の一般出荷可能日後の最初のコンテンツ更新以降では、Knowledge Center for z/OS の更新された z/OS V2.3 コンテンツ・プラグインを取得するために、Softcopy Librarian は使用されなくなります。代わりに、HTTPS または FTP を使用して、 KC4z コンテンツ・ダウンロード・ディレクトリー からプラグインをダウンロードしてください。手作業手順の説明のほか、コンテンツの転送とインストールを自動化するサンプルのシェル・スクリプト (receive.sh) については、ディレクトリー内の readme.txt ファイルを参照してください。

IBM z/OS Search Scope Catalog

IBM Knowledge Center でのコンテンツの索引作成方法が変更されたため、元の IBM z/OS Search Scope Catalog は再コーディング中に使用できなくなっていました。現在では、 z/OS V2R3 Search Scope Catalog V2.0 Web ページで再び使用できるようになっています。

これは、 IBM Knowledge Center の z/OS コンテンツをエレメント・レベル、個別の資料または情報成果物のレベルで検索するための代替方式として使用してください。 z/OS V2.1 および V2.2 向けの Search Scope Catalog も近日中に使用できるようになります。

メッセージ検索機能の IBM Z: Look@ Knowledge Center

よく利用されてきた LookAt メッセージ検索機能の後継機能を使用できるようになりました。検索フィールドにメッセージ ID を入力すると、Look@ Knowledge Center は、メッセージの説明に直接移動するためのリンクを返します。基準と一致するすべてのメッセージのリストが返されるように、ワイルドカードを使用することもできます。新しいツールを試すには、 IBM Z: Look@ Knowledge Center Web サイトを参照してください。

Font Collection Web 配布物

ソフトウェア発表レター JP17-0306 で発表されたように、 z/OS V2.3 Font Collection エレメントが拡張され、以前は多数のフォント製品で使用できていたフォントが組み込まれるようになりました。個別のフォント製品は、営業活動終了の発表 JP17-0658 で発表されたように、営業活動を終了していました。これらのフォントをその他の IBM z/OS バージョン 2 のお客様が使用できるように、新しい Web 配布物の IBM Font Collection for z/OS V2.1 - z/OS V2.2 に組み込む予定です。この Web 配布物に組み込まれる予定のその他のフォントは、Sonoran、Data1、および APL2® のフォントです。これらのフォントは、以前は製品 5771-ABA、5771-ABB、5771-ADA、5771-ADB、5771-ADW、5771-ADX、5771-AFL、および 5771-AFN で提供されていました。これらのフォントは機能が固定化されており、今後の機能拡張は計画されていないことに注意してください。この Web 配布物は、2018 年 8 月 10 日に z/OS ダウンロード Web サイトで入手可能になる予定です。

コード・ページ・サポートの向上

CSSMTP のコード・ページの機能拡張

Communications Server SMTP (CSSMTP) メール・クライアントが拡張され、マルチバイト文字セットをサポートするようになりました。また、メールの件名の文字に対するコード・ページ・サポートが改善されました。これらの機能拡張は、SMTPD から CSSMTP へのマイグレーションを容易にすることを目的としています。このサポートは、 z/OS V2.1、V2.2、および V2.3 で APAR PI93278 の PTF によって有効になります。

NFS サーバーの Unicode のサポート

z/OS NFS サーバーの新機能により、 z/OS データを他のプラットフォームと共有する場合に、UTF-8 から 1 バイトの EBCDIC へのテキスト変換 (逆も同様) が可能になります。お客様は、 MVS™ データ・セットまたは z/OS UNIX ファイル・システムに対する mount ステートメントで UTF-8 変換を指定できるようになりました。新しい UTF-8 サポートを使用するには、NFS バージョン 4 プロトコルが必要です。このサポートは、 z/OS V2.2 では APAR OA51979、 z/OS V2.3 では APAR OA55124 の PTF で提供されます。

アプリケーション開発の改善

VSAMDB

ソーシャル・アプリケーション、ビッグデータ、モバイル・アクセス、クラウド・コンピューティングの爆発的な普及により、多種多様なデータが大量に生成されており、そのためにアプリケーションの開発方法が変化しています。かつてない規模でデータを管理する必要性から、データの保管、管理、アクセスのための新しいデータ・モデルに対する需要が高まっています。そのため、Not Only SQL (NoSQL) データベースの幅広いカテゴリーに分類される新しいクラスのデータ・ストアが生まれています。

VSAM RLS の機能拡張により、NoSQL アプリケーションで、 z/OS ファイルに保管されているデータ、特に VSAM KSDS に対する低コストかつ高性能で透過的なアクセスが可能になります。VSAMDB というこの新機能は、VSAM KSDS へのオープン・スタンダードの BSON および JSON (UTF-8) のオブジェクトの保管をサポートして、VSAM RLS と代替キーの索引作成を使用した 24 時間 365 日の Parallel Sysplex® データ共有を提供し、照会と分析を迅速化します。VSAMDB に対する基本サポートは、 z/OS V2.3 では APAR OA55248、 z/OS V2.2 では APAR OA53189 の PTF で利用できるようになります。VSAMDB のサポートは、 z/OS V2.2 以降で APAR OA55153 の PTF によって有効にすることができます。

JSON テキスト・レンダリング・サンプル・プログラム

z/OS Client Web Enablement Toolkit に含まれているサンプル・プログラムにより、ユーザーは、JSON (JavaScript Object Notation) テキストを人間が読むことができる形式でレンダリングすることができます。JSON テキストは、言語に依存せず、簡単に解析できる名前値ペアで構成されます。このサンプルは、TSO/E と z/OS UNIX の両方のユーザーが使用できます。このサポートは、 z/OS V2.2 および z/OS V2.3 で APAR OA55438 の PTF によって提供されます。

JSON エントリーの削除

HWTJDEL という新しいサービスが z/OS Client Web Enablement Toolkit に加わりました。この機能拡張により、JSON データ・ストリームからエントリーを削除できるようになり、アプリケーション開発者が JSON テキスト・ストリングを直接操作する必要がなくなります。このサポートは、 z/OS V2.2 および z/OS V2.3 で APAR OA54901 の PTF によって提供されます。

cp ユーティリティーの機能拡張

DevOps への関心がかつてないほど高まっています。ツールによって開発作業が自動化され、お客様は多くの場合、ロード・モジュールなどの従来型の z/OS オブジェクトで DevOps のためにオープン・ソース・ツールを使用しています。負荷を軽減するために、 z/OS UNIX システム・サービスの cp (コピー) ユーティリティーがサポートされています。

z/OS V2.2 および z/OS V2.3 では、APAR OA55299 の PTF により、 MVS データ・セットから z/OS UNIX ディレクトリーへのロード・モジュールのコピー時と、 z/OS UNIX から MVS データ・セットへの実行可能ファイルのコピー時の両方で ALIAS 情報を保持するための機能拡張が提供されます。このサポートは、複数の環境間でバイナリーを転送するときに有用です。

z/OS UNIX 向けの真の乱数生成

APAR OA55437 の PTF により、 z/OS V2.2 および V2.3 のお客様は、 IBM z14™ ファミリー・サーバー上で実行する場合に、統合暗号化サービス機能 (ICSF) をセットアップする必要なしに、/dev/random を使用して真の乱数を生成できるようになりました。この新しいサポートは、OpenSSH のユーザーにとって重要なものです。今後は、ICSF をセットアップする必要なしに、sftp および ssh などの機能を使用できます。特に、昨年 APAR OA54299 で (z/OS V2.2 および V2.3 でも) 導入された新機能を使用すると、OpenSSH で特定の暗号および MAC に対して (存在する場合) CPACF 命令を使用できます。



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参照情報

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  • ソフトウェア発表レター JP17-0306 (z/OS V2.3)
  • ハードウェア発表レター JG17-0065 (z14)


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AP ディストリビューション

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Country/Region Announced
AP IOT
ASEAN * あり
India/South Asia ** あり
Australia あり
香港 あり
Macao SAR of the PRC あり
Mongolia あり
New Zealand あり
People's Republic of China あり
South Korea あり
Taiwan あり
Japan IOT
Japan あり

*ブルネイ・ダルサラーム、カンボジア、インドネシア、ラオス人民民主共和国、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、東ティモール、およびベトナム

**バングラデシュ、ブータン、インド、モルジブ、ネパール、およびスリランカ

商標

IBM zHyperWrite、MVS および IBM z14 は、世界の多くの国で登録された International Business Machines Corporation の商標です。

IBM、z/OS、IBM Z、APL2、Parallel Sysplex、System z および PartnerWorld は、世界の多くの国で登録された International Business Machines Corporation の商標です。

UNIX は、The Open Group の米国およびその他の国における登録商標です。

JavaScript は、Oracle の米国およびその他の国における商標です。

その他の会社名、製品名、およびサービス名は、それぞれの会社の商標またはサービス・マークです。

ご利用条件

お客様の国で発表されて入手可能な IBM の製品およびサービスは、その時点で有効な適用可能な標準契約書、条項、条件、および料金に基づいて発注できます。 IBM は、この発表をいつでも予告なしに変更または撤回する権利を保有します。この発表は情報提供のみを目的としています。追加のご利用条件については、以下の Web サイトをご覧ください。

ご利用条件

この製品発表レターは、IBM Corporation が発表した時点での製品発表レターの抄訳です。

IBM 製品に関する最新情報については、 IBM 担当員または販売店にお問い合わせいただくか、 IBM Worldwide Contacts ページをご覧ください。

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