ITコラム

The best of IBM Japan 2022

記事をシェアする:

The best of IBM Japan 2021」に引き続き、「日本」「日本人」という視点で選んだ2022年の日本IBMの10のトピックを紹介する「The best of IBM Japan 2022」を公開します。

  • 全世界のIBMが対象の製品やサービスの発表と、各種のイベントは対象としておりません。
  • 記載順は時系列であり、何らかの順位を表すものではありません。

IBM Quantum System Oneが日経優秀製品・サービス賞 日経産業新聞賞を受賞(1月)

1月4日、ゲート型の商用量子コンピューターである「IBM Quantum System One」が、日本経済新聞社が主催する2021年日経優秀製品・サービス賞(第40回)において、日経産業新聞賞を受賞しました。(表彰式は、2月2日開催)

「IBM Quantum System One」は、社会問題の解決にむけて期待される、日本に初めて設置されたゲート型商用量子コンピュータであること、そして、量子イノベーションイニシアティブ協議会に参加する様々な業種の企業との連携によって、用途開発の取り組みが進められていることが評価されました。


「IBM地域DXセンター」を設立(1月)

1月21日、日本IBMは、システム開発と運用を先進的なテクノロジーや手法を活用し高度化し、お客様や協力会社との共創モデルへの変革を推進するために、日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社(IJDS)の開発拠点である「イノベーション開発センター」を、協力会社やお客様と共創する「IBM地域DXセンター」として体制や人員を拡充していくことを発表しました。

IBM地域DXセンターは、2022年1月から、北海道札幌市、沖縄県那覇市、宮城県仙台市と展開しています。8月4日に新設を発表した福岡県北九州市で4ヶ所目となり、年内には中国地方への開設も予定しています。


東京基礎研究所 40周年(4月)

設立当時の東京基礎研究所の内部の様子

設立当時の東京基礎研究所の様子。日本IBM50年史より転載

日本IBMにおける「科学」に関する研究開発部門は東京基礎研究所であり、その前身であるジャパン・サイエンス・インスティチュートが、東京都千代田区三番町に設立されたのは40年前の1982年の4月でした。そして、1986年9月、東京基礎研究所(Tokyo Research Labolatory)と改称し。IBMで4番目の基礎研究所になりました。

また、日本IBMにおける研究開発史の起点たる製品開発研究所が、神奈川県藤沢市に設立されたのは1971年なので、日本IBMは今日に至るまで、半世紀を超える研究開発を継続していることになります。

東京基礎研究所は、2022年10月13日、14日には、日本科学未来館にて「Science for the Future」と題したイベントを開催しました。


日本科学未来館のアクセシビリティー技術研究コンソーシアムに参画(4月)

2022年4月、日本IBMは、日本科学未来館を運営する国立研究開発法人科学技術振興機構と共同研究契約を締結し、日本科学未来館が運営する「日本科学未来館アクセシビリティラボ」に、1社目の企業パートナーとして参画することを発表しました。

日本IBMは、IBM東京基礎研究所のアクセシビリティー分野の研究員やエンジニアを複数名派遣するなど日本科学未来館と協業し、スーツケース型視覚障がい者誘導ロボット「AIスーツケース」のハードウェア設計や、認識・制御も含めたロボティクス、障がい物や人などを認識する画像認識技術、視覚障がい者のためのヒューマン・コンピューター・インタラクションの分野の研究を推進します。


展示「未来の考古学」(5月)

5月11日から12月16日まで、日本IBM本社事業所の7Fにて、「未来の考古学」と命名された展示が行われました。(公式ウェブサイトは、4月4日公開)

メディアアーティスト 落合陽一氏監修による展示は、黎明期のコンピューターが社会に与えたインパクトを振り返るとともに、今後のテクノロジーの進化による新たな価値を考察する機会を提供する「場」でした。


広告キャンペーン「世界を動かすクリエイターとともに。」を開始(9月)

世界を動かすクリエイターとともに。におけるクリエイターの集合写真

「世界を動かすクリエイターとともに。」サイト(クローズ済)より転載

9月12日より、広告キャンペーン「世界を動かすクリエイターとともに。」を開始しました。

「世界を動かすクリエイターとともに。」は、テクノロジーと創造力を駆使して新たな価値を生み出す「クリエイター」の取り組みや活動を紹介して、共創やテクノロジーの重要性とIBMの価値を訴求するものです。

「世界を動かすクリエイターとともに。」については、9月から10月にかけて、屋外広告が展開されました。


「Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2022」において、企業総合部門 従業員規模 1,001名以上の部で第1位を受賞(10月)

Forbes JAPAN WOMEN AWARDのロゴ画像

Forbes JAPAN WOMEN AWARDのロゴ。Think Blog Japan他記事より転載

10月6日、日本最大規模の女性アワードである 「Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2022」において、日本IBMが、企業総合部門 従業員規模 1,001名以上の部で第1位を受賞したことが、Forbes Japanより発表されました。

日本IBMは、女性社員に関する基礎数値において、管理職割合と役員割合が同業種・同規模企業と比べて数値が全体的に高いだけでなく、しっかりと女性が経営に参画している実態が評価されました。

また、行動指標(取り組み/制度・施策の状況)においては、柔軟な働き方を提供している点が同業種・同規模企業と比べて評価されました。ジェンダーに関係なく、個人の実力を最大限に活用できるような組織風土が、高評価に寄与しました。


三菱UFJ信託銀行の企業型確定拠出年金の運用・管理アプリ「D-Canvas」が、「2022年度グッドデザイン賞」を受賞(10月)

10月7日、三菱UFJ信託銀行株式会社と日本IBMは、顧客体験を重視したデザインである三菱UFJ信託銀行の企業型確定拠出年金の運用・管理アプリ「D-Canvas」で、「2022年度グッドデザイン賞」を受賞しました。

「D-Canvas」は、シンプルで使いやすく、魅力的なユーザー体験を提供するモバイル・アプリとなっています。

本件は、三菱UFJ信託銀行にとってシステム・サービス部門での初めての受賞であり、日本IBMのインタラクティブ・エクスペリエンス部門のデザイナーが、デザイン思考のアプローチを活用して、「D-Canvas」を設計しました。


三井住友信託銀行のスマートフォンアプリ「スマートライフデザイナー」が「2022年度グッドデザイン賞」を受賞(10月)

10月7日、三井住友信託銀行と日本IBMは、三井住友信託銀行のスマートフォンアプリ「スマートライフデザイナー」で「2022年度グッドデザイン賞」を受賞しました。

「スマートライフデザイナー」は、理想のライフプランの設計、家計や資産の一括管理機能から資産形成に関する情報収集サービスなどをまとめて、提供するスマートフォンアプリです。

「スマートライフデザイナー」の開発・提供に際して、日本IBMのインタラクティブ・エクスペリエンス部門のデザイナーが、顧客体験を重視したデザインに基づくアプリ開発をサポートしました。


PRIDE指標2022でレインボー認定を獲得(10月)

PRIDE指標2022の表彰状

PRIDE指標2022の表彰状。Think Blog Japan他記事より転載

11月10日、「PRIDE指標2022」で、日本IBMは最高位である「ゴールド」を7年連続で受賞しました。

「PRIDE指標2022」は、企業等の枠組みを超えてLGBTQ+などのセクシュアル・マイノリティー(以下、「LGBTQ+」)が働きやすい職場づくりを目指す任意団体work with Prideが、職場におけるLGBTQ+への取組みを評価するものです。

さらに、今年は、セクターを超えた協業を推進する企業を表彰する「レインボー認定」も併せて獲得しました。


関連情報


黒澤 巧
黒澤 巧
THINK Blog Japan 編集責任者
More ITコラム stories
2022年12月16日

女性技術者がしなやかに活躍できる社会を目指して 〜IBMフェロー浅川智恵子さんインタビュー

ジェンダー・インクルージョン施策と日本の現状 2022年(令和4年)4⽉から改正⼥性活躍推進法が全⾯施⾏され、一般事業主⾏動計画の策定や情報公表の義務が、常時雇用する労働者数が301人以上の事業主から101人以上の事業主 […]

さらに読む

2022年12月9日

Qiskit Runtimeで動的回路を最大限に活用する

私たちは、有用な量子コンピューティングのための重要なマイルストーンを達成しました: IBM Quantum System One上で動的回路を実行できるようになったのです。 動的回路は、近い将来、量子優位性を実現するため […]

さらに読む

2022年12月8日

Qiskit Runtimeの新機能を解説 — お客様は実際にどのように使用しているか

量子コンピューターが価値を提供するとはどういうことでしょうか? 私たちは、価値を3つの要素から成る方程式であると考えます。つまりシステムは、「パフォーマンス」、「機能」を備えていること、「摩擦が無く」ビジネス・ワークフロ […]

さらに読む