ダイバーシティー&インクルージョン

キャリア形成に積極的な“未来”を担う、女子学生とのメンタリングプログラム

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女性がキャリアを継続していく上で直面する、さまざまな課題を社員自らが確認し、目標を掲げ、結果に結びつく施策を提言していくために、日本IBMでは1998年に「Japan Women’s Council(※以降JWCと称する)」を発足しました。「意識改革、スキル改革、働き方改革」を3本柱とし、2019年からは男性もメンバーとして参加しながら、社内の女性活躍の推進活動を実施しています。

今回のテーマは「キャリア形成に積極的な“未来”を担う、女子学生とのメンタリングプログラム」の様子やJWCのメンバーたちが活動を通じて得た気づきを紹介します。

 

JWCがメンターとして参加した経緯

⼥性活躍推進法や働き⽅改⾰、Z世代の新たな価値観と、世の中は⼥性が働くことに対してポジティブな方向に変化しています。日本IBMでは社会貢献活動の一環として人事部門主催で女子学生メンタリング(以下JG Mentoringと記載)プログラムを実施しています。このプログラムは、参加学生に働くことの意義や魅⼒についての理解を深め、自己成長に向けて積極的に取り組んでもらうことを目的とします。

プログラムでは意欲ある学⽣に対して、IBM⼥性リーダーによるパーソナルメンタリングを実施すると同時に、プロフェッショナルなトレーニングや各種ネットワーキングを通じ、新しい時代を担う人材としての意識を醸成します。
女性活躍の推進を目指すJWCメンバーからも、メンターとして参加して学生の疑問や悩みに対し、コーチングや将来に向けたアドバイスを積極的に提供しました。

この記事では、JG Mentoringプログラムを通じて、メンター/メンティーが得た学びについてご紹介します。

女子学生メンタリングプログラムで行うこと

キャリアを考える上で、自分の価値観と働くことの意義を理解することは重要です。加えて、女性が活躍している企業の実態を知ることは大切です。

参加する学生は、最初にIBM Watson Personality Insightsで自己分析を行います。
その後、女子学生に一人ひとりにメンターがアサインされ、相互理解とゴールを共有しメンタリング活動を開始します。学生は意識高く参加、 明確な⽬標を持つ学⽣の中にもメンタリングが初めてという学⽣もいるため、メンターには以下の役割が求められます。

  • ロールモデル: 仕事の内容・手法、グローバル企業としての業務、働く意義などを伝える
  • キャリア形成のサポーター: 学⽣時代に実施しておく方がよいこと、キャリアについての考え方、プライベート(出産・⼦育て・介護など)との両⽴など、学生の悩み/相談へのアドバイス、興味分野の先輩社員を紹介する

仕事についての初歩的なことから個人的なことまで話せる環境が整っていること、キャリアに関するアクティビティに参加し他の学生とつながることで、プログラム開始時にはとても緊張していた学生たちも、それぞれが新たな刺激を得て成長していきました。最後のプレゼンテーションで各学生のバリエーションに富んだ学びが共有された時には、とても頼もしくなっていました。

JWCメンバーがメンターとなることで得られたこと

このプログラムへの参加は、学生にとっては新たな情報や視点が得られます。
加えてメンター(IBMの女性社員)にとっても、自身のキャリアを振り返り言語化することにより、自分を見つめ直す機会になったり、若い世代からフレッシュな視点や示唆を聞く機会より、通常の業務とは違ったインプットの場として有用です。メンターとなる社員にはコーチングやメンタリングに関する書籍や研修コースも提供され、リーダーシップスキルを向上する機会になりました。

以下、実際にメンターを担当した6名のJWCメンバーにヒアリングしてみました。

Q:活動を通じて、メンティーである女子学生からどのような感想をもらいましたか?

ロールモデル編

  • 働く母親として、とても生き生きとされている姿は、将来、自分が目指す姿となった
  • 育児と仕事の両立の仕方や、母親社員さんであることによる仕事におけるメリットなどの話は、女性として仕事を選択し行う上での一つの指針となった
  • IBMの社員という枠を超えて、一人の女性の先輩として魅力的な方だった
  • 自身のことをよく理解しているところやパワフルなところに憧れ、こんな大人になりたいと強く感じた

キャリア形成のサポーター編

  • 面談の度、親身になって話を聞いてくれた
  • 抽象的な質問であってもロジカルに答えてくれた
  • 私の心と考えの成長に繋がった貴重な時間だった
  • IBMとその仕事に対する理解を深めることができた
  • 私の小さな不安や悩みを一緒に解決し、私のことを考えてくださり、とても感謝している
  • メンタリング前に不安に思っていた部分や自身についてわかっていなかった部分が、メンターと話しているとあっさりと解消していき、単純な問題だったのだと気づかされることが多く、感動した

Q:活動を通じて気づいた新しい視点や学びは何でしたか?

  • JWCの活動を通じて”女性およびマイノリティの活躍推進を行うための方策”を考えてはいたが、”個人の考えや悩みに寄り添うことで足元をどう固めるか”という点についても認識を改めることができた
  • 学生さんの純粋な質問や悩みに回答することや、活躍できる社会人、幸せな社会人になるために「何を準備すればいいのか」を一緒に話し合っていく過程で、自身のキャリアの振り返りや自分にとっての仕事の意義について再考することができ、新たな気づきを得た非常に有用な時間だった
  • 最初は仕事内容(職種)を模索していたメンティーが、メンタリングを通して色々な方と話し感じ考えた結果、「仕事を通して何を実現したいのか、何を大切にしたいのか」に焦点を置き、自分なりの答えを見つけたことは嬉しかった
  • 最終発表を聞きながら、「自分が今改めて大切にしたいことが何か」を深く考える機会にもなった

JWCでは女性活躍を推進しています。管理職や役員へのステップアップの支援に加え、女性社員の人数を増やすことは、女性の働きやすさを証明できることになると考えています。女子学生メンタリングのほか壁にぶつかっている女性を支援するための各種プログラムにも、今後も積極的に参画していく予定です。

※今後の女子学生メンタリングプログラムの開催は未定です。

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