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拡大しつつあるハイブリッド・クラウドの役割

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アーヴィン・クリシュナ

著者:アービンド・クリシュナ(Arvind Krishna)
以下は、IBM Researchのディレクターを務めるアービンド・クリシュナ(Arvind Krishna)が米国時間2018年5月8日に掲載したブログ(US)の抄訳です。

成功する企業とは、革新する企業です。こういった企業は耳を傾け、学び、試行し、そのうえで先頭を切るか、適応していきます。それをしない企業は失敗の危険を背負います。

これが最も明確なのは、ユーザーのニーズとイノベーションによって前進を続けるクラウド・コンピューティングの世界をおいて他にあるでしょうか。今日のイノベーションは、主に、統合ハイブリッド・クラウドの構築と展開をどれだけ加速化できるか、という分野で起きています。システムがパブリック、プライベート、それともオンプレミスであるかどうかにかかわらず、スケーラビリティー、アジリティー、選択範囲、パフォーマンスを強化し、いずれのベンダーにも固定しないように、相互運用性を求める企業の数は増えています。同時に、こういった企業は、これらすべてを既存の大規模なテクノロジー投資に統合したいと考えます。

この急成長している統合ハイブリッド・クラウド環境の基本的な構成要素の1つがソフトウェア・コンテナです。これは、ソフトウェアの実行に必要なすべての要素が含まれるソフトウェア・パッケージで、軽量で移植しやすく、OSに依存しないため、お客様はコンテナを使用すると、複数のクラウドにわたって実行可能なアプリケーションを驚くような速さで作成および管理できます。コンテナによって、自動化、セキュリティーおよびスケーラビリティーの点で最適化された、柔軟性が非常に高い環境を実現できます。IBMはすでに数年前からコンテナの価値を認識しており、Docker、 Kubernetes、およびIBM独自のテクノロジーを駆使して簡単に使えるクラウド・サービスや機能の開発に積極的に取り組んでいます。

またIBMはWebSphereからDb2API ConnectNetcool にいたるまで、すべてのミドルウェアのコンテナ化に動き出しました。

この戦略は、クラウドの核心は「柔軟性」であるとのIBMの理念に一致しています。「一つのサイズを全てに合わせる」という考え方ではありません。この理念が、お客様のクラウド移行を促進するコンテナとサービスを提供するIBM Cloud Privateプラットフォームの提供へとつながっています。

そして、このような背景からIBMの広範なミドルウェアおよびデータ管理機能とRed Hatのオープン・ソース・コンテナ・アプリケーション・プラットフォーム Red Hat OpenShiftとを簡単に統合できるようになりました。これは、IBMとRed Hatとの長きにわたる関係をさらに大きく拡張するものであり、これによって企業のお客様は、オペレーティング・システムからオープン・ソース・コンポーネント、Red Hat Enterprise Linuxコンテナ、そしてクラウド時代に合わせて再設計されたIBMミドルウェアにいたるまで、完全な統合ハイブリッド・クラウド環境を活用できるようになります。

IBMとRed Hatは両社とも、ハイブリッド・クラウドの未来を信じており、このパートナーシップにおいてプライベート・クラウドとパブリック・クラウドとのシームレスな接続を確立することで、お客様には制御された環境下でクラウドのすべての利点を享受していただけます。

このお知らせにおきまして、IBMは弊社のプライベート・クラウド・プラットフォームであるIBM Cloud Private、およびWebSphere、MQ、Db2を初めとするIBMミドルウェア、そしてその他IBMの主要ソフトウェアが、Red Hat OpenShift Container Platformを通してRed Hat Enterprise Linux上で動作することを保証いたします。Red Hat OpenShiftは、IBMパブリック・クラウド、IBM Z、およびIBM Power Systemsでもご利用いただけるようになります。これにより企業のお客様には、長く信頼を得ているRed Hat OpenShiftおよびIBMミドルウェアを使用して、IBM Cloudなどで最適なハイブリッド環境を実現していただけます。

これは、お客様のデジタル変革の過程をサポートさせていただくためのものです。この過程には多くの場合、クラウドしか使わない(クラウド・オンリー)戦略への転換、パブリック・クラウドの積極的な利用、ワークロードの追加、ハイブリッド・データの簡略化などさまざまなアプローチを同時に実行する場面が伴います。

これらの機能を備えると、お客様はよりスマートな意思決定をより迅速に下し、顧客とのつながりを強化し、ビジネスでより多くの利益を生むことができるようになります。

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