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【第7期始動】“新生「IBM BlueHub」”の進化

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IBM BlueHubは日本IBMが推進しているスタートアップとの共創プログラムです。テクノロジーとオープンイノベーションで日本発の革新的事業の創出をご支援しています。今回は第7期を募集するにあたり、本プログラムの取り組みについて取材していただきました。

事業開発・先進テクノロジー活用をより推進すべく、各事業部との強固なタッグ体制までを確立した共創プログラム

IBM BlueHubは、日本IBM(以下IBM)がスタートアップとの協業を通じて各産業や社会の課題を解決し、革新的なビジネスの創出を目指す共創プログラムだ。2014年からスタートした本プログラムでは、これまでに約30社の企業を採択し、数多くのスタートアップとともに、AI、ブロックチェーンなど先進テクノロジーの活用や、企業や自治体とのオープンイノベーションを通じた事業開発など、様々な共創を通じて、新事業の創出に取り組んでいる。

7期目となる今回は、”新生IBM BlueHub”としてプログラムの運営チームの大幅な増強が図られたほか、IBMの各事業部門と強固なタッグを組める体制を整えたことで、新たな市場への参入やIBMのクライアントへの価値創出を目指すという。(※プログラム詳細はこちら/応募締切:2021年6月30日)

今回のIBM BlueHubは、これまでと何が変わり、何がアップデートされたのか――。共創テーマや各事業部との具体的な連携方法、参加するスタートアップが得られるメリットなどを中心に、新生IBM BlueHubのプログラム運営のメンバーである中村芽莉と樋口拓己、長年プログラムをリードしてきた椎葉圭吾の3名に詳しくうかがった。

新生IBM BlueHubの進化――共創の推進に向けて「事業部長クラス」のテーマオーナーを設定

――今回で7期目となるIBM BlueHubですが、あらためてプログラムで実現したいことやコンセプト・ビジョンなどについて聞かせてください。また、6期までとの変化、アップデートされた要素があれば教えてください。

中村:今回も6期までと同様、テクノロジーとオープンイノベーションを軸に日本発の革新的なビジネスを創出していくというコンセプトに変わりはありません。

これまでに約30社の企業を採択させていただき、インキュベーションという側面から支援や協業を続けてきましたが、第7期となる今回は、これまで以上にIBMの各事業部とスタートアップが強固なタッグを組める体制を整えることで、よりビジネスの創出につながりやすく、具体的なソリューションを生み出せるようなプログラムにしていきたいと考えています。

――「各事業部との強固なタッグを組める体制」とは、具体的にどのようなものでしょうか?

中村:今回のプログラムでは3つの共創テーマを設定しています。テーマごとにテーマオーナーを立てていて、IBMの各事業部の事業部長クラスの人物が務めます。

業界の権威や大学教授とのディスカッションなども含め、社外に対して広くメッセージを発信するようなソートリーダーシップを発揮しているメンバーになります。

――これまでのIBM BlueHubでも事業部長クラスの方が協力することはあったと思いますが、今回は最初からテーマオーナーとして入ることになっていると。

中村:はい、「あらゆる枠を超えてお客様のデジタル変革を推進し、社会課題を解決する」というIBMのビジョンに基づき、これまでも各事業部との連携は行っていました。

ただ、社内でもIBM BlueHubというプログラムをスタートアップとIBMの各事業部とのハブにすることで、より総合的に、価値の提供や課題の解決がしやすくなることが理解されるようになってきました。IBMの各事業部とスタートアップとのコミュニケーションを活発にし、タッグをより強固にすることで、新しい事業が生まれやすくなるのではないか、と声が上がった結果、このような体制が組まれることになりました。6期までの成果が社内外で評価されてきたことが大きいと思います。

IBM BlueHub 中村芽莉
▲日本アイ・ビー・エム株式会社 グローバル・ビジネス・サービス IBM BlueHub 中村芽莉
2018年、新卒で日本IBMへ入社後、人事コンサルタントとして人事管理システムの導入支援に従事。その後もインターンシップの企画運営、BPO推進、マーケティング、社内コミュニティ活動など幅広い業務を担当し、IBM BlueHubのプログラム運営に参画。

事業開発・先進テクノロジー活用などを支えるメンタリング体制

――各事業部との連携のほか、参加するスタートアップが享受できる具体的なメリットについて教えてください。

樋口:参加メリットは大きく5つあると考えています。1つ目は「事業開発の支援」です。プログラムを通じたオープンイノベーションによる新規事業開発はもちろん、IBMのクライアントに対する共同提案なども行っていただけます。

2つ目に、「多様な専門家との共創」を提供できると考えています。IBMに在籍する戦略コンサルタントや各業界・技術領域に特化したコンサルタント、Go-to-Marketに精通したセールスのメンバー、デザイナー、研究者など、多様な人材からのメンタリングやアドバイスを受けることができます。

3つ目は「IBMテクノロジーの無償提供」で、IBMのテクノロジーを活用してプロダクトやサービスを強化したスタートアップの事例も豊富にあります。

4つ目は「VCメンターによるメンタリング」です。ベンチャーキャピタリストから資金調達やファイナンス面に関する問題などについてメンタリングを受けることができます。

最後の5つ目は、「採択企業とのネットワーク」です。これまで6期にわたって開催してきたこともあり、現在では多くの人に名を知られるようになったスタートアップも少なくありません。そうした過去の採択企業や同期のスタートアップとのネットワークが構築できることもメリットの一つになり得ます。

IBM BlueHub 樋口拓己
▲日本アイ・ビー・エム株式会社 グローバル・ビジネス・サービス IBM BlueHub 樋口拓己
2019年、新卒で日本IBMへ入社後、基幹システム導入などを中心としたエンタープライズ向けのDX推進に従事。スタートアップとの協業によってイノベーション創出を目指すIBM BlueHubの活動に興味を持ち、今年2月よりIBM BlueHubのプログラム運営に参画。

――2つ目のメリットとして挙げていただいた「多様な専門家によるメンタリング」ですが、皆さんとしてはどのような人材に注目してほしいですか?

樋口:デザイナーと組んで仕事ができることは魅力的だと思います。また、IBM社内ではデザイナーとは名乗っていないものの、アプリのデザインやWebデザインに携わっているメンバーが数多く在籍しているので、顧客体験やプロダクトのUIなど様々な側面からデザインに関するメンタリングを受けていただけるはずです。

中村:技術的な領域では、IBMのグループ会社から支援を受けることも可能です。たとえばISE(日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリング)には、社内でも希少な量子コンピュータに精通した人材も在籍しているなど、技術的には世界レベルのメンタリングを提供することもできると考えています。また、コンサルタントに関しても経営のコンサルティングにとどまらず、企業ビジョンの策定までできる人材も揃っています。

樋口:IBMのメンバーは、コンサルタントであれ、エンジニアであれ、Go-to-Marketのメンバーであれ、お客様向けにITやサービスを提供しているので、特定業界に対する知識・専門性を持っており、その業界や個社ごとに求められる課題、商慣習などについて伝えられることも大きいと思っています。

――業界ごとの現場感に基づくアドバイスやメンタリングを受けられるということですね。

樋口:そうですね。たとえば第6期の採択企業であるDatumix社は物流倉庫の自動化・効率化に関する新規事業に取り組んでいましたが、IBM側から実際の現場での売り方やアプローチ手法についてアドバイスをさせていただきました。リードの作り方はもとより、どんな部署の誰にアプローチするか、どのように売っていくか、そのようなポイントについても各業界の専門性に基づいたアドバイスを提供できると思います。

BlueHub参加のメリットの図
BlueHub参加のメリット

共創テーマ概要と求めるスタートアップ企業のイメージーー(1)テクノロジーで社会課題を解決する

▽『IBM BlueHub Program 7th』募集テーマ

(1)テクノロジーで社会課題を解決する

疫病、災害、人手不足、高齢化といった社会課題へのロボットやドローンなどの活用

※求めるスタートアップの領域例:ロボティクス / ドローン / IoT / エッジコンピューティング / センシング など

(2)産業をアップデートする

⾦融・ヘルスケアのDX推進に向けた、経営レベルの課題解決や協業の促進

※求めるスタートアップの領域例:FinTech / セキュリティ / デジタルヘルス / 遠隔医療 など

(3)業務改革で企業経営にインパクトを与える

経営を⽀える営業⽀援、⼈事、財務といったアプリケーションの価値の最⼤化

※求めるスタートアップの領域例:SaaS / SFA・CRM / RPA・自動化 / 人事・財務  など

――今回のIBM BlueHubでは3つの共創テーマを掲げられていますが、それぞれのテーマの概要やテーマを設定された意図について教えてください。また、テーマごとに求めているスタートアップのイメージについてもお聞かせください。

中村:今回のIBM BlueHubで設定している共創テーマは、「テクノロジーで社会課題を解決する」「産業をアップデートする」「業務改革で企業経営にインパクトを与える」の3つになります。

1つ目の「テクノロジーで社会課題を解決する」については、IBMが保有する技術やデータ、エンタープライズの顧客基盤などを活かした都市づくりや街づくり、モビリティ、インフラ、建造物などに関するイノベーションを想定していますが、これらにとどまらず幅広い社会課題の解決にアプローチしていきたいと考えています。

求めているスタートアップのイメージとしては、IBMにないデータ取得技術やエッジデバイスを持っている企業であり、互いの強みを出し合って課題の解決につなげていきたいと思っています。このテーマに関してテーマオーナーを務めるのはコグニティブ・アプリケーションズの村澤賢一です。

――村澤さんが統括するコグニティブ・アプリケーションズとは、どのような部門なのでしょうか?

中村:コグニティブ・アプリケーションズは、IBMのテクノロジー事業本部内にある組織です。テクノロジー事業本部はAIやブロックチェーンといったテクノロジー全般の提供を担う部署ですが、コグニティブ・アプリケーションズは、IoT関連の事業も担当しており、エッジ側から収集してきたデータを処理するためのプラットフォームの開発・運用も行っています。

以前からMaaSやスマートシティ関連のプロジェクトに取り組んでいるため、エッジ側でデータを集めるような技術や事業を展開しているスタートアップとの親和性が高いと考えています。

共創テーマ概要と求めるスタートアップ企業のイメージーー(2)産業をアップデートする

――それでは2つ目の「産業をアップデートする」について教えてください。

中村:IBMは2018年8月に、業界ごとのデジタル変革戦略として「デジタル時代の次世代アーキテクチャー」を策定・発表しています。内容としては銀行、保険、製造、石油・化学、小売、運輸、公共、電力・ガス、通信、ヘルスケアの10業界を対象にしたデジタルビジネス推進のためのロードマップになります。

各業界に向けて描いたアーキテクチャーをもとにDXを推進し、デジタルサービスプラットフォームによるデータ活用なども想定していますが、これらすべてをIBMだけで補いきれるとは考えていません。業界のみならず最終消費者を対象とするようなイノベーションも含まれると考えていますので、toB向けだけでなくtoC向けのビジネスやサービス、デバイス、技術を持ったスタートアップも応募の対象です。

テーマオーナーはデジタルニューワールド推進部シニアパートナーの金子達哉が務めます。もちろん、スタートアップの事業領域をヘルスケア領域だけに絞っているわけではなく、先ほどの10業界が対象になります。

ヘルスケア業界で例を挙げると、過疎地の高齢者が迷わずスムーズに病院にいくためのソリューション開発など、既存の業界構造を変革するようなインパクトのある共創ができる可能性があると考えています。このテーマにフィットするスタートアップにとっては、スタートアップ単体ではアプローチしにくい、医療や金融といった分野に対して共同提案できるメリットもあると思います。

共創テーマ概要と求めるスタートアップ企業のイメージーー(3)業務改革で企業経営にインパクトを与える

――3つ目の「業務改革で企業経営にインパクトを与える」についてはいかがでしょうか?

中村:グローバル企業であるIBMは、これまでエンタープライズのお客様に対してグローバル基準のシステムに関する構想策定〜導入などを幅広く支援してきましたが、ローカルのルールや慣習に基づく業務など、手が届いていない部分もまだまだ多いと考えています。

サプライチェーン、マーケティング、経理や人事などの領域において、たとえばここ数年で広がったリモートワークのデメリットを解消するための効率化、顧客接点や物流などデータを活用したモノ・コトに対する新しいアプローチなど、次世代の業務のあり方・働き方に則したソリューションが幅広く考えられると思います。

IBMだけでは手が届かなかったような、細やかなニーズに応えられる技術やサービスを持ったスタートアップと丁寧に取り組んでいきたいテーマになります。テーマオーナーは業務変革とシステム導入のプロフェッショナルであるワークデイプラクティスの中村健一が務めます。

――求めているスタートアップの成長フェーズ、プロダクトやサービス、プロトタイプの有無など、3つのテーマに共通する応募条件のようなものはありますか?

椎葉:これまではシード・アーリーのスタートアップからの応募が多かったのですが、フェーズに関する縛りは特に設けていません。また、6期までと同様、プロトタイプがあることが望ましいという点についても変わりはなく、プログラムをうまく活用いただき、プロダクトやサービスを強化してもらえればと思っています。

IBM BlueHubは共創するきっかけの一つと考えていまして、採択したスタートアップとはプログラム終了後も継続的に関係が続いているので、しばらく経ってからお客様に対して共同提案を行うようなケースもあります。


▲日本アイ・ビー・エム株式会社 グローバル・ビジネス・サービス IBM BlueHub Lead 椎葉圭吾
IBMビジネスコンサルティングサービス(現日本IBM)へ入社後、AI /WatsonやIoTなどの領域における新規事業立ち上げ、事業開発などの各種コンサルティングプロジェクトの提案からサービス提供に従事。現在、IBM BlueHubのプログラム運営全般を統括。

様々な業界やメディアで注目を集めるIBM BlueHub採択企業の成長と活躍

――過去6期までのIBM BlueHubで採択したスタートアップとの共創事例などがあれば教えていただけますか?

樋口:2019年の春、第4期採択企業であるトラジェクトリー社と共に、災害地域でのドローンを使ったデータ収集と情報共有に関する実証実験を、滋賀県の甲賀市で実施しました。

もともとは「災害データをブロックチェーンで共有したい」という総務省の要望に対してIBMが応札する形でスタートした案件になります。IBMはブロックチェーン基盤開発についての技術とノウハウを持っていましたが、災害データを収集する術がありませんでした。

そこで、以前IBM BlueHubに参加していたドローンの自動航行技術を持つトラジェクトリー社と共創することを決め、両者の技術を掛け合わせた実証実験につながったのです。

――実証実験の結果、どのような成果が得られたのでしょうか?

樋口:法規制なども含めて実用化に向けての課題も残っていますが、規制の厳しい国や地方自治体レベルの案件で先進的なテクノロジーを用いた実証実験を行えたこと自体が大きな成果であり、価値のある第一歩を踏み出せたと確信しています。

――現在もトラジェクトリー社との関係は続いているのでしょうか?

樋口:今回の滋賀県甲賀市での実証実験事例をもとに、他のお客様の課題にもアプローチしようと準備を進めている最中です。たとえば大きなプラントを持っている製造業やエネルギー系企業の設備点検などにも、ドローンの自動航行技術×ブロックチェーン技術を応用できると考えています。

――トラジェクトリー社も含め、IBM BlueHub出身のスタートアップが社会の様々なシーンで注目を集めているようですね。

中村:そうですね。IBMとしてはあまりアピールしていないような気がするのですが、私としては「もっと知ってほしい!」という思いがあるので、結構悔しいというか、もったいないというか(笑)。

たとえば第1期の採択企業だった遺伝子検査サービスのノウハウを持つジーンクエスト社は、現在世界的なバイオテクノロジー企業となったユーグレナ社のグループ企業となっています。ここまで成長するような企業がIBM BlueHubに採択されていたのかと思うと感慨深いですね。

――第5期で採択されていたチュートリアル社、pickupon社も大きな資金調達をされたようですね。

中村:IBM BlueHubで採択させていただいたスタートアップのうち、プログラム卒業後に資金を調達できた割合は60%超えと、かなり高いんですよね。また、AIで一週間の献立を自動作成できるアプリ『me:new』をリリースしているミーニュー社は第3期の採択企業ですが、先日アプリがテレビで取り上げられた際にiOSのダウンロードランキングで瞬間1位になったそうです。

樋口:先日、ミーニュー社CEOの三宅様にIBM社内の研修に登壇いただきました。過去のIBM BlueHub採択企業の方々には、社内の新規事業部門の研修やイノベーション関連のセミナーなどに登壇していただく機会も多く、様々な形で関係が続いているんです。

プログラム終了後も関係は継続。IBM BlueHubをきっかけの一つに、IBMとの共創を加速させていってほしい。

――最後になりますが、プログラムへの応募を検討しているスタートアップの方々へのメッセージをお願いします。

椎葉:IBMと組むことで、より総合的な価値をお客様に提供したいと考えている方、IBMを使って課題を解決したいと考えている方には、ぜひエントリーいただきたいと思っています。IBMにも欠けているピースがたくさんあるので、互いに補完し合いながらお客様に対して新たな価値提供ができればと思っています。

また、今回からはテーマオーナーの設立など、各事業部門もより強力に巻き込んでいるので、プログラム終了後もIBM BlueHubを介さずに共創・協業できるようになると思いますし、そのためのきっかけにしていただきたいと考えています。

中村:「革新的事業の創出」を目指しているプログラムなので、創出の前で止まることなく、何かを生み出せるようなプログラムにしていきたいと考えています。また、「あらゆる枠を超えて〜」というIBMのビジョンもあるので、スタートアップの皆さんも既存の枠組みや常識にとらわれないでほしいと思っています。

「日本発」「革新的」と大々的に謳っているので、ピンと来ない方もいらっしゃるとは思いますが、共創を続けていく中で「これって革新的かも」と思えるようなものが出てくる可能性もあると思います。「日本発じゃないかもしれない、革新的でないかもしれないが、この領域ではウチの会社が一番だ。絶対に負けていない」というものがあれば、ぜひエントリーしてください。

もしかしたら、それこそがIBMが求めているミッシングピースである可能性も高いのです。想像力を豊かにして、夢を描きながら応募していただけたら嬉しいですね。

樋口:IBM BlueHubでは、日本IBMが日本のスタートアップと組んで、日本の社会問題やビジネス課題の解決を目指しますが、日本特有と思われる社会問題やビジネス課題を解決することで、グローバルな問題・課題に対して転用できるものもあるはずだと考えています。私の個人的な期待ではありますが、IBM BlueHubから世界に通用するようなスタートアップが現れてほしいと願っています。

取材後記

今回で7期目となるIBM BlueHub。日本のアクセラレーションプログラムとしてはすでに老舗の域に達しており、過去の採択企業各社の成長・活躍も目覚ましい。それでも期を重ねる度に課題や改善点を見出し、プログラムそのものをアップデートし続ける姿勢は、巨大IT企業でありながらスタートアップのスタンスそのものを体現していると言えるだろう。IBM BlueHubに採択された企業は、他のスタートアップにもエントリーを勧めることが多いと聞くが、このような運営サイドのカルチャーやスタンスも大きな理由の一つになっていると思われる。

各業界に対して影響力を持つ事業部長クラスのテーマオーナーが擁立されたことにより、スタートアップはこれまで以上に現場感のあるメンタリングを受けることができるようになり、事業化やプロダクト・サービス強化のスピードもアップするはずだ。IBMが持つテクノロジーや顧客基盤、Go-to-Marketのノウハウなどを活かしてビジネスをスケールアップしたいと考えるスタートアップの方々は、ぜひ今回のチャンスを活かしていただきたい。

  • 6月3日にはプログラムのオンライン説明会を開催!
    2021年6月3日 (木) 17:00~18:00
    ・プログラムのご紹介
    ・卒業生のスタートアップとのパネルディスカッション
    ・IBMの戦略コンサルタント、エンジニアから共創の現場について
  • IBM BlueHub第7期の詳細はこちら(応募締切:2021年6月30日)

(編集:眞田幸剛、取材・文:佐藤直己、撮影:齊木恵太)

※このページは、事業を創るビジネスパーソンのための「事業を活性化するメディアTOMORUBA」記事の転載です。
※TOMORUBAは、オープンイノベーション支援を行うeiicon companyが運営するメディアです。
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