スタートアップ

自動運転普及には「パイロットレス」が鍵となる

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IBM BlueHubは日本IBMが推進しているスタートアップとの共創プログラムです。テクノロジーとオープン・イノベーションで日本発の革新的事業の創出をご支援しています。プログラムのメンターや卒業生である、スタートアップから注目テクノロジーについて語っていただきます。

スタートアップが語る注目テクノロジー
トラジェクトリー代表取締役 小関賢次氏

今回、技術トレンドを語るのは、ドローン関連のスタートアップを手がけるトラジェクトリーの代表取締役CEO 小関 賢次氏です(太字の質問は全て筆者。回答は小関氏)

トラジェクトリー代表取締役、小関賢次氏

 
小関さんは航空管制のお仕事に長らく従事されていたのですよね

小関: はい、航空管制システム開発に約18年間ほど関わっていて、中でも航空管制業務の自動化(AI)化に関する研究開発を推進していました。その流れで2016年に独立し、ドローン系ベンチャー企業の業務支援を手がけつつ、2018年3月にトラジェクトリーを立ち上げた、という形です。

 
航空管制というといわゆる「空の交通整理システム」で、ドローンが市場に出てきた頃からNASAなどが研究に協力するなど、世界でも重要なシステムとして注目を集めていました。小関さんは今もそのど真ん中でスタートアップされていますが、注目されている技術はどのようなものでしょうか

小関: 弊社が注目しているのは、いわゆる自動運転技術です。自動運転という分野においては、これまでハードウェアが注目されてきました。センサーの小型化やエッジコンピューティング技術の進化により、ハードウェアの制御技術がとても充足してきました。

ドローンやエアモビリティも同様にハードウェアは今後も凄い勢いで進化していくと考えられています。しかし、社会に自動運転が普及するためには、パイロットレスで安全な運航を実現するための運航管理サービス(クラウドソフトウェアサービス)がビジネスのコアになると考えています。

Image Credit : Tesla Motors
Image Credit : Tesla Motors

 
具体的に注目している企業は

小関: 自動車の分野では「Tesla Motors」です。現状はLevel3(運転支援技術)ですが、利用者も増えて運行データも蓄積しており、Level4が解禁された場合、地上交通網におけるインフラとなる可能性があると思います。空の分野では「Airbus」や「Boeing」です。いよいよ航空業界のビックプレイヤーがエアーモビリティの世界に本格的に参加し、社会実装に向けて現実味を帯びてきました。
 
空についてはどのような状況と考えてますか

小関:エアモビリティについては、まだ立ち上がったばかりですが、ドローンについては、ハードウェアの安全性が非常に高くなっております。これまでは実証実験が目立っておりましたが、今年からは自動化技術を用いたサービスが本格スタートする段階と考えています。
 
国内はドローンが自由に飛行できないなど、安全上の理由から規制があります。ドローン技術における障壁、スタートアップする上でのハードルを教えていただけますか

小関: ドローンについては2018年にLevel3の承認が降りています。これは山間部や離島における長距離飛行が可能になるものです。今年はLevel4として、都市部における飛行許可も段階的に承認がおりる予定です。ただしドローンのハードウェアに対する品質保証の仕組みや安全運航管理を担える人材育成が追いついていない、というのが課題です。
 
今後、トレンドとなりそうな技術分野について、取り組みなど教えていただけますか

小関: 私たちは有人機の航空管制システムにおける管制自動化技術をベースに、複数のドローンを安全にクラウドで飛行させることができる「AI管制技術」を開発しています。具体的には、ドローンが飛行する空路を自動で生成することが可能です。
 
なるほど、将来的にドローンは乗る側も操作する側も全てシステムで制御されるようになる、というビジョンですか

小関:現在ドローンは人が飛行させていますが、少なくとも弊社プロダクトを利用することでリモートオペレーションを実現することができるようになりますよ。私たちのプロダクトにより、ドローンを運用するための人の仕事が減り、導入・維持コストも安くなると考えています。

※このページはTHE BRIDGE記事の加筆・転載です。

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