Power Systems

Watson Machine Learning で加速する Power Systems の AI

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機械学習のトレーニングを最大46倍高速*1にするIBM Power Systemsと新しいWatson Machine Learning Accelerator

AIによってビジネス価値を生み出したいと考えている企業にとって、AIに最適化されたハードウェアとソフトウェアで構成され、パフォーマンスの限界を突破する、またAIの洞察力を欲しいときに、欲しい場所で提供できるインフラストラクチャーが必要です。

AIがビジネスに革命をもたらす可能性はもはや絵空事ではなくなった一方、実際に導入するまでには多大な障壁が残っています。その最も大きなものの 1 つが、組織におけるAI活用のスキルの欠如です。ガートナーが2019年に行ったCIOを対象とした調査「2019 CIO Survey*2」によると、組織がAIを採用する際の3つの課題について質問したところ、54%が「必要なスタッフのスキルの欠如」を、また27%が「既存インフラストラクチャーへのAI統合の複雑さ」と回答しています。

IBM にもお客様から同じような声が寄せられています。そこで、本日、企業におけるAI採用への障壁を軽減するために、IBM WatsonのAI機能とIBM SystemsのAIインフラストラクチャーを統合した「Watson Machine Learning Accelerator(WML Accelerator)」を発表します。IBM Watson Studioで構築され、IBM Watson OpenScaleでモニターされる機械学習モデルを、企業がトレーニングし、デプロイするのを支援するように設計されたWatson Machine Learning (WML)の新しいファミリーとなります。

企業の機械学習の活用をより容易(“Snap”)に

IBM AI戦略の原動力は、当社がいかにしてAIに対するエンドツーエンドのアプローチを行うかであり、これには、AIインフラストラクチャーには相互に最適化されたハードウェアとソフトウェアが必要であるという当社の考え方が含まれます。AI用に設計、最適化、高速化されたAIインフラストラクチャーを活用した場合、お客様はより短期間でビジネスの洞察を得ることができ、より大規模なAIプロジェクトに対応できるパフォーマンスがもたらされます。

当社はこのアプローチを昨年、IBM Think 2018でご紹介しました。その際、IBM Power Systemsサーバー上で稼働するIBMのSnapML機械学習ライブラリーのパフォーマンス能力を実証し、広告に焦点を当てたデータセットでの機械学習の実行において、Google Cloudを46倍*3の速さで凌駕し、テラスケールのデータセットでの新記録を樹立しました。

それ以来、IBM基礎研究所の研究員たちは、SnapMLを企業にとってよりよいツールとするための努力を重ねてきました。新たな自動化機能を統合することで、機械学習のワークフローにおけるモデル選択やハイパー・パラメーターのチューニングといった、重要だが時間のかかるタスクを削減しました。これにより、データ・サイエンティストのいない企業でも、機械学習が一層利用しやすくなりました。SnapMLは、複数コアのCPUおよびパワフルな最新GPUによるスケール・アップに加え、クラスター全体でスケール・アウトすることもでき、企業が潜在的な競争力を獲得する支援をできるよう、正確なモデルとそのハイパー・パラメーターの構成を、タイムリーな方法で特定することが可能です。

バーミンガム大学のリサーチ・コンピューティング・インフラストラクチャー・アーキテクト、サイモン・トンプソン氏は次のように述べています。「多くのユーザーが、オープン・ソースの機械学習カタログがいかに膨大なものかという点に気づいていません。自分の特定のデータや望む結果に対して正しいツールを見極めるのは、非常に困難であると言えます。SnapMLはモデルやライブラリーの選択機能が自動化されており、これらのツールのすべてを解析するために必要な時間を大幅に短縮するため、ユーザーは機械学習のトレーニングをこれまでより遥かに早く開始することができるようになります」

IBM基礎研究所は、これらの新たなツールでSnapMLベースの自動機械学習フレームワークを作成し、それを、旅行者がフライトに乗り遅れる可能性の予測、オンライン広告をクリックしそうな人物の予測、就職希望者に対する最適な給与の予測など、企業のユース・ケースの例証となる5つのデータセットに加えて、ランダムに選んだ5枚のトランプが有効なポーカーの役になる可能性の予測という、より楽しくもあり厳密さが求められるデータセットで実行しました。

当社はこのSnapMLベースのフレームワークを、20コアのIBM POWER9 CPU 2個と4個のNVIDIA GPUを搭載したIBM Power System AC922サーバー4台で構成するクラスター上で実行しました。比較のため、2つの主要なオープン・ソースの自動機械学習フレームワークを、まったく同じ構成で導入しました。当社の所見では、SnapMLベースのフレームワークは、5つのデータセットすべてにおいて、比較した競合フレームワークの10倍以上の速さである特定の精度レベルに達することができました。

IBM WatsonとともにすべてをIBM Power Systems上へ

One IBM AI戦略により、お客様はAIをどこでも活用できるようになると確信しています。WML Acceleratorは、IBM WatsonとIBM Power SystemsによるAIソリューションとして初めて統合されたもので、で、IBMの最良のAIソフトウェアと最良のAIハードウェアを1つにしたものです。また、 AIをどこでも利用できるよう、IBM Power SystemsとIBM Storage上で動作するIBM Cloud Private (ICP) for Dataを発表します。ICP for Data上でのWatsonと併せて、当社は、お客様が望む場所で、必要なときに、差別化されたパフォーマンスでAIを活用し、競争力を得る可能性に道を拓きます。

Think 2019におけるAIおよびIBM Systemsに関する他のニュースは、以下をご参照ください:

*1 “Snap ML: A Hierarchical Framework for Machine Learning”, https://arxiv.org/abs/1803.06333

*2  Gartner, 2019 CIO Survey: CIOs Have Awoken to the Importance of AI, 3 January 2019. ID: G00375246

*3  “Snap ML: A Hierarchical Framework for Machine Learning”, https://arxiv.org/abs/1803.06333


*本記事は、Watson Machine Learning Accelerates AI on IBM Power Systemsの抄訳です。


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