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クラウドにおけるスケーラビリティーと管理を実現するIBM Spectrum Virtualize for Public Cloud

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デジタル・トランスフォーメーション(DX)は、ソーシャルメディア、IoT、AI、ビッグデータ、アナリティクスにより、絶えず拡大しているデータの生成に対処する方法です。 IDCによると、デジタル・トランスフォーメーションのテクノロジーに対する世界的な支出は、2021年には年平均17.9%で成長し、2.1兆ドル以上に拡大すると予測されています[1]。企業は、競争上の優位性を維持するために、ハイブリッド・クラウドやマルチ・クラウドを利用して、デジタル・トランスフォーメーションを加速させようとしています。しかし、今日の業界で起こっているデジタル・トランスフォーメーションへの優れた対応は、多くの要因に左右されます。その1つは、柔軟性の最大化とリスクの最小化をビジネスにもたらすことができるように、パブリックおよびプライベートのクラウド・インフラストラクチャー間で実行されるソリューションの設計能力です。

今日、企業は、ハイブリッド・クラウドを活用してビジネスを変革しようとしています。しかし、既存テクノロジーの拡張によって実現可能で、既存のIT環境との統合や相互運用性の課題が解決できる方法を探しています。IBM Spectrum Virtualize for Public Cloudは、既存のテクノロジーをハイブリッド・クラウドおよびマルチ・クラウドに拡張するだけでなく、統合/相互運用性の課題解決にも役立ちます。

2017年12月に発表されたIBM Spectrum Virtualize for Public Cloudは、パブリック・クラウド上に展開されるストレージ・ソフトウェアで、パブリック・クラウドで実行されるアプリケーション(仮想化または物理化)向けに、仮想化されたブロック・ストレージ・サービスを提供します。

お客様は、同期および非同期のミラーリングやIPベースのレプリケーション(追加のゲートウェイなし)を含むネイティブ機能により、プライベート・クラウドとパブリック・クラウド間で、データのミラーリングやデータ管理ができます。オンプレミスのIBM Spectrum Virtualize(ソフトウェア単体やIBM SAN ボリューム・コントローラー(SVC)、IBM Storwize、IBM FlashSystem V9000、VersaStackソリューションに統合する形で提供)は、データ管理だけでなく、IBM Cloudでサポートされたパブリック・クラウドのIaaS環境にデータを送信するデータ・サービス層として機能します。

リリース8.1.3 での拡張

パブリック・クラウド環境(IBMクラウド)におけるのデータ管理およびストレージ仮想化機能は、オンプレミスと同様に、最大8ノードのクラスターまでサポートされるようになりました。この拡張により、現在SVC、Storwize、FlashSystem、またはVersaStack製品で提供されているのと同レベルのスケーラビリティを提供するようになりました。

リリース8.1.3では、IBM Cloudブロック・ストレージの書き込み性能も向上しました。クラウド上のサーバー計算リソースの多くがI/Oにまで拡張され、書き込みスループットが20〜30%向上します。この改善は、主に書き込みワークロードである災害復旧(DR: Disaster Recovery)にパブリック・クラウドの使用を考えているお客様に役立ちます。

ユースケース

主な使用例は、オンプレミスのストレージ・アレイとパブリック・クラウド(IBM Cloud)上のIBM Spectrum Virtualize for Public CloudインスタンスのIPレプリケーションによる災害復旧です。このアプローチにより、災対サイトにかかる設備、不動産、および管理を前提とする必要がなくなり、企業はCAPEXおよびOPEXの予算を削減できます。代わりに、より小さく「試験的」なクラウド・インフラストラクチャーを使って、災害時に必要とされる最も重要なデータを格納することができます。IBM Cloudの新しいブロック・ストレージ機能により、お客様は災害時の性能と容量をオンデマンドで容易に拡張することができます。

IBM Spectrum Virtualize for Public Cloudは、オンプレミス・ストレージとIBM Cloud間、およびIBM Cloudデータセンター間のリアルタイムな障害回復、データ複製およびデータ移行が可能になります。最大8ノードまで拡張可能なSpectrum Virtualizeクラスターにより、共有ストレージのI/O性能をアプリケーションに合わせて提供できるなど、多くのメリットをもたらします。

企業向けデータ・サービスや機能は、すべてのストレージ・リソース、オンプレミス、またはクラウドに共通して使用されます。この共通のサービスにより、IBM Spectrum Virtualize for Public Cloudは、オンプレミスのデータセンターとパブリック・クラウド間の統合や相互運用性の相違点を解消するのに役立ちます。これにより、企業は、オンプレミスへの現在の投資を、リスクを抑制しながら、パブリック・クラウドへと拡張することができます。

Lighthouse Systemsのストレージおよびプロフェッショナルサービス担当ディレクターMichael S. Adamsは、次のように述べています。「当社の顧客は、マルチクラウド・ストレージの展開を模索しています。パブリック・クラウドの活用により、オンプレミスのIBM Storwizeシステムを補完する方法を模索しているのです。IBM Spectrum Virtualize for Public Cloudは、IBM Cloudを災害時リカバリーの柔軟な代替手段として使用でき、オンプレミスおよびクラウド・ストレージで一貫したストレージ管理が可能になります」。

まとめ

データは企業の生命線です。企業は、クラウド・ファースト戦略へと迅速に移行しており、そのためにデータの管理、保護、および可用性を十分考慮しなければなりません。IDCによると、「企業のマルチ・クラウド環境を習得する能力は、企業の成功または失敗の重要な要因となるでしょう。マルチ・クラウド環境を統合して管理する能力は、IT部門だけでなく、事業部門を運営するための基本要件となります。アプリケーションやユーザーは、プラットフォームに依存することなく、データへアクセスできる必要があります」[2]。 IBM Spectrum Virtualize for Public Cloudは、企業が求める信頼性、スケーラビリティ、データ管理を実現しつつ、クラウド・ファースト戦略が目指す目標を達成するためのクロス・プラットフォームのハイブリッド・クラウド・ソリューションです。

[1] IDC Press Release, Worldwide Spending on Digital Transformation Technologies to Reach $1.3 Trillion in 2018, December 2017, https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS43381817

[2] IDC, Worldwide Data Services for Hybrid Cloud Forecast, 2017–2021, September 2017, https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=US43004417

*本記事は、Enterprise Scalability and Management to Hybrid and Multi Cloud Architectures IBM Spectrum Virtualize for Public Cloudの抄訳です。


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