IBM LinuxONE

消費電力削減を目指す次世代LinuxONEサーバーを発表

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2022年9月13日(US時間)、持続可能性、安全性、拡張性の高いインフラストラクチャーとして、LinuxONEサーバーの次世代モデルである「IBM LinuxONE Emperor 4」を発表しました。当記事では、IBM LinuxONE Emperor 4の特長について解説します。

サステナビリティーの実現にはテクノロジーが必要不可欠

各企業のリーダーは、デジタル変革を進める中で、今後 2~3 年間の最重要課題としてサステナビリティーが重要であると捉えています。世界のデータセンターではすでに200~250TWの電力を使用していると推定され、これは消費電力全体の約1%に相当[1]、オーストラリアの総電力使用量とほぼ同じ量となっています。データ量やトランザクション量が増加し、新たなサイバー脅威に対処するにつれ、さらにこの数字は大きくなる一方でしょう。つまり、企業はテクノロジーを使ってエネルギー消費を削減する方法を見つける必要があります。

IBMはカーネギーメロン大学と共同で、IT機器のライフサイクルについて詳細な調査を行いました[2]。製品やデータセンターのエネルギー効率、電力供給方法などが含まれます。多くの場合、製品のライフサイクルにおける炭素排出量の90%以上が使用段階での排出量となります。 したがって、サーバーは大きな変化をもたらすことができる分野であり、テクノロジーを活用してエネルギー消費量を削減し効率化する方法を見つけることこそが、サステナビリティーへの目標に近づく一歩になります。

IBM LinuxONE Emperor 4 の特長

IBM LinuxONE Emperor 4は、サステナビリティーの目標を強力にサポートします。また、現代のデジタル・ビジネスで求められるマルチ・ワークロードへのニーズに対応するために最適化されたアーキテクチャーであり、最高品質のサービスと最高の効率性を提供します。IBM LinuxONE Emperor 4は、お客様のビジネスにどのような効果をもたらすのでしょうか。以下3つの特長についてご紹介します。

  1. 高効率なシステムでエネルギー消費量とコストを削減
  2. 圧倒的な集約性、拡張性で、変化する要件に柔軟にオンデマンドで対応
  3. 最高レベルのセキュリティー、変化する規制への対応を強化

1. 高効率なシステムでエネルギー消費量とコストを削減

IBM LinuxONE Emperor 4により、お客様は、性能、拡張性、セキュリティーを犠牲にすることなく、サステナビリティーの目標を達成することができるようになります。

より大容量のキャッシュ、特殊なオフセット・プロセッサー、AI、暗号化、圧縮などのオンチップ・アクセラレーターなど、責任あるデジタル・ビジネスのニーズに応えるために最適化されたアーキテクチャを備えており、より少ないハードウェアで、より多くのワークロードを実行することができます。

ニュースリリースではCiti社の事例をご紹介しましたが、ここでは、アジア太平洋地域の大手保険会社の事例をご紹介します。このお客様ではITシステムが大きく発展し、データセンターとソフトウェアのコスト、物理的な床面積、ハードウェア・コストの増加、エネルギー料金の増加という悩みをかかえていました。さらに、ビッグデータ・センター管理の複雑さとリソースにも悩まされていました。そこで、新しいワークロードをより効果的に拡張する方法を探していたのです。 55台のx86サーバーを1台のIBM LinuxONEに統合することで、エネルギー消費量を62%削減し、データセンターの床面積を86%削減しました。このような変革により、会社は継続成長することができたのです。IBM LinuxONEとしての事例ですが、次世代のIBM LinuxONE Emperor 4でも効果が期待できます。

2. 圧倒的な集約性、拡張性で、変化する要件に柔軟にオンデマンドで対応

2つ目の特長は、拡張性にあります。

IBM LinuxONEの高度なパーティショニング技術と仮想化技術により、非常に高い集約率でワークロードを実行することが可能です。数千台規模の仮想サーバーを集約統合することによるスケールアウト・アプローチと、5.2GHzの高速コアを最大200個まで搭載可能なスケールアップ・アプローチの両方を同時に実現可能であり、あらゆるワークロードを効率的に集約することができます(実現されるリソース利用率は通常90%以上)。

これは、システムあたりごく少数のワークロードしかホストできず、結果的にスケールアウトでの対応しかできずにシステムの利用率が著しく低くなるx86サーバーとは対照的です。x86スケールアウト・システムを1000台、10000台、100000台と拡張していくと、結果として非効率になることがあります。LinuxONEの場合、1台のシステムで2000個のx86コアに相当する作業を行うことができるため[3]、複数のx86サーバーを1台のLinuxONEに統合することで、データセンターの管理が非常に容易になります。

また、オンデマンドでサーバーに恒久的または一時的に容量を追加し、ビジネス状況に合わせて即座に無停止でリソースを再割り当てすることができます。既存のサーバーに新しいワークロードを持ち込む際、その俊敏性はビジネスの加速を促進し、また、コストの増加もエネルギーへの影響も最小限に抑えられます。LinuxONEのソリューションは、お客様の規模や変革の段階に関係なく、柔軟に対応することができます。新しいリリースの展開も容易かつ迅速になり、ダウンタイムが短縮され、データセンターの保護も強化されます。

さらに、IBM CloudでもLinuxONEのベアメタル・サーバーを提供しており(現時点ではSAO, WDCのみ利用可能)、オンプレミス・オフプレミスともに、1コアから大規模なソリューションまで、LinuxONEのソリューションは幅広く展開しております。拡張性があるということは、小規模から始められるということであり、お客様の成長に合わせて、適材適所化することができます。

3. 最高レベルのセキュリティー、変化する規制への対応を強化

3つ目の特長は、他の追随を許さない最高レベルのセキュリティーにあります。

IBM LinuxONE Emperor 4は、ファームウェアの複数の層にわたって耐量子暗号で保護された、業界初のエンタープライズLinuxシステムです。新しいCrypto Express8S HSM (Hardware Security Module)は、耐量子暗号が必要とするAPIを提供します。また、保管中及び伝送中のデータを強力な暗号化により保護するだけでなく、使用中のデータについてもコンフィデンシャル・コンピューティングにより、内部および外部の脅威からワークロードをエンド・ツー・エンドで保護します。

また、コンプライアンス・オートメーション機能も搭載し、PCI-DSS、NIST SP800-53を始めとする数多くのレギュレーションに対して、コンプライアンス対応の自動化を実現し、監査対応力を向上することができます。これによって、監査準備のために必要な熟練したスキルを持つ人的資源を40%以上削減し、監査準備期間を1ヶ月から1週間に短縮することも可能です。

最後に

IBM LinuxONE Emperor 4は、刻々と変化する需要に対応し、サイバー攻撃から保護し、サステナビリティーの目標を前進することができる最新のサーバーです。また、オープンなハイブリッドクラウド・プラットフォームとして、お客様のビジネス・ニーズに合わせて最適化することで、より柔軟で幅広い選択肢を提供します。持続可能性とビジネス成長を両立するIBM LinuxONE Emperor 4をぜひご活用ください。

ニュースリリース
LinuxONEホームページ
LinuxONE Emperor 4製品ページ


[1] IT sustainability beyond the data center
[2] Case Study of an IBM Rack- mount Server. Christopher Weber. Asst. Research Professor. Carnegie Mellon University.
[3] IBM社内検証では、WebSphere および Db2 ワークロードを実行する場合、IBM LinuxONE Emperor 4 は比較対象の x86 サーバーよりも 16 倍少ないコアしか必要としないという結果でした。このワークロードを実行する場合、IBM LinuxONE Emperor 4 最大125コアで、比較対象の x86 サーバーの約 2000コア分のワークロードの実行ができるという結果です。あくまでもIBM社内検証の結果であり、結果は環境によって異なる場合があります。


関連情報
IBM Introduces the Next Generation of LinuxONE Servers Designed to Reduce Energy Consumption (著者:Marcel Mitran, CTO — Cloud Platform, IBM zSystems and LinuxONE)


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