IBM i

新たなテクノロジーと連携しながら、次の時代を目指すIBM i

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既にメディアの記事でご覧になった方も多いと思いますが、3月15日、日本アイ・ビー・エムは、IBM i 事業戦略説明会を開催しました。本記事では、当日、説明された内容を中心に、私なりにIBM i について整理したいと思います。

IBM i は、POWERプロセッサー(RISCプロセッサー)を搭載するIBM Power Systemsで稼働するオペレーティング・システムであり、IBM i の” i “は、”Integration (統合)”の” i “を意味しています。

「統合」という文字に注視すると、Oracle ExadataやIBM PureSystemsといった「垂直統合システム」や、Nutanixに代表されるハイパーコンバージド・システム製品や、シスコとIBMが提供するVersaStackのような「統合システム」が想起されます。それぞれの製品に差異はあれど、根幹の部分で共通していることは、サーバー、ストレージ、ネットワーク、オペレーティング・システム、ミドルウェア、アプリケーションといった要素の全てを(あるいは「大半を」)1つのシステムとして提供している点です。

では、IBM i の場合は、どうなのか。

2008年4月にIBM Power Systemsが発表されるまでは、IBM i は専用ハードウェアと一体化した形で長年にわたり提供された「統合システム」でした。現在は、サーバーとストレージ(IBM Power Systemsのサーバーと内蔵ストレージ)、オペレーティング・システム(IBM i)、データベース(IBM Db2 for i )を垂直統合して、様々な業務アプリケーションや各種ユーティリティーを支える統合オペレーティング環境のシステムです。IBM i 上で稼働する業務アプリケーション、ツールなどは、ソリューションのページでご覧いただけます。

将来が約束されているIBM i のロードマップ

専用ハードウェアと一体化した「統合システム」の時代から、製品として、より一層の機能強化を行っていくことを対外的に約束する宣言(IBM eServer iSeries Initiative for Innovation:iSeries イノベーション宣言)を行うなど、IBM i は明確な製品のロードマップを定義してきました。最新のロードマップ(画像下側)と2016年に公開されたロードマップ(画像上側)を比較すると、IBM i Next + 1 の右端が1年伸びていることがご確認いただけると思います。

また、IBM i が稼働するサーバー基盤であるIBM Power Systemsも、POWERプロセッサーのロードマップを公開しており、2018年3月20日からIBM i をサポートする最新のIBM POWER9プロセッサーを搭載するサーバーの出荷を開始しました。

大切なアプリケーションを稼働させるのであれば、将来が約束されているプラットフォームであることは、重要な選択要素となるのではないでしょうか? 国産メインフレームからの移行先としてIBM i が選ばれることが多いのは、ロードマップが明確であることが評価されているからだと言えるでしょう。

新時代アプリケーションが実現する、新しいテクノロジーとの連携

IBM i は、垂直統合の環境下でJava、Node.js、PHPといった開発環境をサポートするとともに、AI連携、クラウド連携、モバイル連携、他システムとの連携などを推進しています。このような連携による水平統合によって、迅速な構築完了が求められるアプリケーションの短期間かつ最小の投資による構築が可能となります。

SoR(Systems of Record)にあたるIBM i 環境の業務アプリケーションは、Db2 Web Query for i 、Db2 Connectといったデータ活用ツールを用いてSoE(Systems of Engagement)と連携できます。SoEは、クラウド・ネイティブな開発が一般的であり、この点については、IBM Cloudとの連携によって実現が可能です。また、仮想化を司るIBM PowerVMが統合されたPOWER9プロセッサーを搭載サーバーはクラウド対応サーバーであり、プライベート・クラウド基盤ソフトウェアであるIBM Cloud Privateの活用において優位性を発揮できます。

AIであるIBM Watsonとの連携については、昨年開催したイベント「IBM i World 2017」におけるIBM i とWatsonの連携例のデモ(22分44秒の位置から再生ください)を参照ください。

アプリケーション開発・インフラ運用を支えるエコシステムの強化

ご存知の方も多いかと思いますが、IBM i の主力プログラミング言語は、RPG(Report Program Generator)です。機能強化を継続しているとはいえ、長い歴史を持つプログラミング言語の宿命として、RPG技術者が不足する状況が生じています。

IBM i 事業戦略説明会では、「IBMによるRPGアプリケーションの開発・運用支援サービスの強化」や、「協賛企業によるRPGアプリケーションのリモート開発・運用サービスの推進」とともに、「人材サービス企業との協業による技術者需要への対応」が紹介されました。今後、パーソルテクノロジースタッフ株式会社とマンパワーグループ株式会社の2社と協業し、IBM i環境のソフトウエア開発や保守・運用を担うエンジニアを育成していきます。

30周年を迎えるIBM i

1988年6月21日に、ビジネスのためのシステム、そして、アプリケーションのためのシステムとして誕生したAS/400が、今年、IBM i として30周年を迎えます。

IBM i の一貫したアーキテクチャーは、垂直統合とともに水平統合を実現することで、お客様の投資を最大化するとともにお客様の未来をサポートします。

IBM i 30周年 ご賛同企業・団体のみなさまを紹介するページも、ご覧いただければ幸いです。


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