This is Watson

This is Watson: これまで、そしてこれから

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(Part I) IBMが1959年に「機械学習」という用語を最初に作り出してから、AIは数多くのサイクルを経てきました。最近でAIが再び脚光を浴びたのは、2011年にWatsonが全米規模のテレビ番組、Jeopardy!で人間と対戦したときでした。これは、IBMがユニークなものを持っているということを立証する、象徴的な出来事になりました。IBMは早い時期から成功を収め、お客様とのプロジェクトにWatsonを活用するようになりました。 このことがさらに大きな関心を集め、その関心はさらに大きな機会につながりました。現在では、IBMは大規模な製品組織、独立した専門の研究組織をはじめとする複数の組織を持ち、そのいずれもこのテクノロジーの上に成り立ち、またこのテクノロジーを活用しています。

では、Watsonとは何でしょうか?この質問は、今年(2019年)初めにIBMがデータとAIソフトウェアの部門を併合して以降、私が最もよく聞かれたものです。

当てはまらないことから見てみましょう。Watsonは、Alexa、Siri、Google Assistantのようなパーソナル・アシスタントではありません。Watsonの機能は、消費者向けAIデバイスの機能をはるかにしのいでいます。しかし、消費者は気付いていないだけで、何らかの形のWatsonと日常的に対話しているかもしれません。なぜなら、WatsonはB2Bの対話を可能にするようにつくられたためです。Watsonテクノロジーの対象範囲は、バーチャル・アシスタントを動かすことから、様々な業界でAIをビジネス・プロセスにAIを組み込むことまで、あらゆることに及んでいます。

Watsonには声も、性別も、人格もありません。多くの人々は、Jeopardy!や以前のTVコマーシャルで擬人化に使われた、落ち着いた男性音声をWatsonと結び付けています。これらの事例では音声をつけていましたが、Watsonは返事をしてくれる機械ではなく、クラウドに存在し組み合わせて利用できるマイクロサービス(ソフトウェア)の集合なのです。パブリック、プライベート関係なく、あらゆるクラウドで利用できます。

簡単に言えば、Watsonはデータ・セットを解釈することと自然言語を理解することが可能なソフトウェアで、レコメンドや提案をしたり、予測を行ったり、作業を自動化したりすることができます。IBMのアプローチの仕方が変わっていき、「Watson」という名前は、IBM Watsonテクノロジーを大きく活用しているIBM製品とソリューションのみに使用されるようになっています。機能強化のためにAIが組み込まれている製品やソリューションの場合は、「with Watson」という表記を使用します。

3つの形で存在するWatson:

  • カスタムのAIを構築する企業向けのツール
  • パッケージ済みAIソリューションの購入を希望する企業向けのアプリケーション
  • 組み込み型の機械学習とAIの機能

Watson用のツールには、無料で使用できるソフトウェアも、企業が本格的に使用する必要が生じたときに購入/サブスクライブができるソフトウェアもあります。企業はこれらのツールを使用してデータを収集し、データを整え、AIモデルを構築し、AIモデルを本番環境に移行し、それを継続的に管理できます。ここで、あまり知られていない事実を紹介しましょう。これらのWatsonツールの内部で行われるワークの85%は、オープン・ソースです(Python、R、TensorFlowなど)。結局のところ、オープン・ソースはデータとAIの共通言語なのです。

これらのツールをご自身で確かめたい場合は、Watson Studio、Watson Machine Learning、Watson OpenScale、Watson Knowledge Catalog、Watson APIをお試しください。気に入っていただけると思います。また、必要なものが見つからない場合は、遠慮なくお知らせください。

Watsonのアプリケーションは、特定のビジネスの問題を解決するためにIBMが作成したプリパッケージのソフトウェアです。その中の主要なアプリケーションはWatson Assistantで、顧客サービスを強力にサポートするための製品です。ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)は、Watson Assistantを活用している企業の好例です。

Watson Assistantを使用して、同社は現在、顧客から寄せられる問い合わせ対応の40%を自動化しています。この自動化によって、顧客サービスの担当者を対応の難しい問題に注力させることができ、同社の顧客満足度が向上しました。

これは、AIが人間の強力な味方になる例の1つに過ぎません。ほかにもWatson Discovery、OpenPages with Watsonなどのアプリケーションがあります。IBMは世界中のCIOにとって大きな力となるような製品の開発に取り組んでいます。 さらなる進歩にご期待ください。

Watsonが組み込まれたサード・パーティー・ソリューションの数も増え続けており、製品とサービスにAIの素晴らしい能力を提供しています。LegalMation社は、製品にWatson (このケースではWatson Discovery)を組み込んでいる企業の優れた一例で、弁護士の日常的な法務作業を自動化し、法律データを見つけ出すために費やす膨大な時間を節約しています。

つまり、ツールやアプリケーションのどちらの形であっても、企業がWatsonを使用することで、人間による莫大な作業時間と毎年数百万ドルの費用を節約できるのです。その上場合によっては、大幅な収益増をもたらすこともあります。最近の素晴らしい事例は、オートバイ製造メーカーのHarley Davidsonのもので、同社はWatsonツールを使用してカスタムAIを構築し、オートバイ購入の新規見込み客を見つけ出しています。

ただし、ユーザーが気をつけるべき点は、AIシステムには依然として学習が必要であることです。魔法のブラック・ボックスを期待していると、がっかりすることになります。それでも、学習時間を短縮/自動化するためのとても興味深いテクノロジーがあり、これについては次の2つの投稿でご紹介します。

 


Rob Thomas
General Manager, IBM Data and AI

 

原文:IBM Watson: Reflections and Projections (https://www.ibm.com/blogs/think/2019/10/what-is-watson/)


IBM WatsonのAPI/サービスについてはこちら
IBM Watsonの導入事例はこちら

 

 

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