レジリエンシー

IBM レジリエンシー・オーケストレーション発表! その特徴をご紹介-その4

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「メインフレーム」について、私が解説します!

土屋 清之

日本アイ・ビー・エム株式会社
グローバル・テクノロジー・サービス事業本部
ソリューション担当
部長 土屋 清之


「メインフレーム」もサポート開始し、システム全体の復旧を統合化

ソリューション担当の土屋と申します。IBM Zのお客様のプロジェクトや技術支援をアーキテクトとして担当しています。この度、IBM レジリエンシー・オーケストレーションの開発元のインド・バンガロールを訪れ、開発チームと共にIBM Zのお客様にご利用いただけるよう議論を重ねてまいりました。
その結果、「メインフレーム」のサポートが2017年12月に米国で発表され、2月に日本語バージョンでのサポートも開始されました。従来は、オープン系プラットフォームのみの対応でしたが、IBM Zのサポートにより異機種混合な、より複雑かつ重要なIT環境においてもシステム全体の復旧状況を可視化し、自動化できる環境が整ったことになります。

今まで私が関わった多くのプロジェクトでも、連続稼働や災対の仕組みは、それぞれのプラットフォームで完結し運用管理されていました。しかし、実際の業務の観点では、メインフレームとオープン系プラットフォームの連携は普通に行われています。そういった観点でも復旧作業でシステム全体を考慮する必要があり、そのための仕組みが求められると考えます。

例えば、金融のお客様では、メインフレームで勘定系が稼働し、オープン系で店舗、ATM、インターネットバンキングといった対外系接続機器が稼働しています。これらのシステムのどれかに問題が発生した場合に、修復するまで「引落し」ができないなどの業務停止が発生します。
どのITインフラサービスの停止が原因なのか?不具合がどこで起きているのかをプラットフォームを超えて把握し迅速に復旧する必要があります。こういった状況に対応するために、IBM レジリエンシー・オーケストレーションは大きく寄与すると確信しています。

こんなことが可能になります

IBM レジリエンシー・オーケストレーションがメインフレームの復旧をサポートすることにより、次のようなことが可能になります。

  • ワークフローを活用することで、メインフレームとオープン系サーバーの復旧手順を一元管理することができます。メインフレームとオープン系を横断するワークフローを作成することで、シームレスな復旧が可能になります。例えば、オープンサーバーで稼働する業務Aは、事前にメインフレームで稼働するサブシステムBが立ち上がっている必要があるといった条件がある場合、この手順をワークフローに組み込むことで検証やシームレスな復旧が実現できます。
    復旧手順をワークフロー化することで、特別なスキルを要することなく実行が可能になります。リハーサルや復旧時に必要だった各プラットフォームに熟知した要員への依存度を削減することに繋がります。
  • 復旧対策状況をダッシュボードや詳細画面で確認できます。メインフレームやオープン系を含めた全ての復旧対策状況を可視化することで、それぞれのコンポーネントがリカバリー目標に達しているか、またデータ滞留などをリアルタイムに監視することが可能になります。
  • システム全体の復旧手順に関して、シュミレーション機能であるドライ・ランを活用することで、事前検証が可能になります。私が担当していたお客様の多くは、リハーサルは各プラットフォームごとに実施するのが限界で、システム全体の復旧が実現できるか不明でしたが、この機能を活用すれば、そのような課題も解消されます。
  • 経営や法令等で必要なレポートが自動的に作成されます。どの処理にどのぐらいの時間を要していたのか、どこで予期しないエラーが発生したのかといった記録を残すことができます。リカバリーグループ単位にレポーティングされますので、これまでのように各プラットフォームでの結果をまとめる必要がなくなりました。
  • 実装方法

    IBM レジリエンシー・オーケストレーション(メインフレーム)構成

    IBMレジリエンシー・オーケストレーションをメインフレームで稼働する構成は、二通りあります。

    ①CSMを使った構成:z/OS + Global Mirror + CSM + IBMレジリエンシー・オーケストレーション

    z/OSが稼働し、データレプリケーションにGlobal Mirrorを使用、さらにCSM(Copy Service Management)を活用し、ストレージのコピー機能を操作・管理している環境に、IBMレジリエンシー・オーケストレーションを導入する方式です。RO Server(IBMレジリエンシー・オーケストレーション・サーバー)は、TCP/IPで本番LPARと災対LPARに接続します。

    ②GDPS/GMを使った構成:z/OS + GDPS/Global Mirror + IBMレジリエンシー・オーケストレーション

    z/OSが稼働し、GDPS/Global Mirrorを使用した災対環境に、IBMレジリエンシー・オーケストレーションを導入する方式です。RO Serverは、TCP/IPでGDPS K sysとGDPS R sysに接続します。

    ①②それぞれの構成で実現できる機能は右上、稼働条件は右下の表をご覧ください。

    リカバリー自動化ライブラリー(RAL)のメインフレーム対応は現時点でDB2のみですが、今後IMS, CICSといったミドルウェアの開発が予定されています。また、z/Linux, z/VMといったメインフレームOSや、GDPS/MTPPRC(マルチターゲットPPRC) への対応も予定されています。

    従来の製品/ソリューションとの連携でさらにパワーアップ

    メインフレームで稼働する災害対策、自動化ツール製品/ソリューションにGDPSとAOEMF(Automated Operation and Environment Monitor Facility)があります。IBMレジリエンシー・オーケストレーションはGDPSやAOEMFをリプレースするものではありません。連携して活用することで、さらにお客様の要望にあった事業継続ソリューションを提供できるようになります。
    特にワークフロー、ドライ・ラン、ダッシュボード、レポーティングといった機能は、従来の製品やソリューションでは実現できないものです。すでにGDPSやAOEMFを使用している環境であれば、ストレージのコピー機能の操作や自動化は、GDPSやAOEMF機能をそのまま活用するといった、それぞれの特性を生かした使い方が可能になります。

    百聞は一見にしかずと言います。実際に機能を見てみたい!というかたは、ぜひ弊社営業までお問い合わせください。

    e-メールでのお問い合わせ

    RESJPN@jp.ibm.com にご連絡ください。

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