ビジネス・オペレーション

スマートで安全な、適応力の高い製造による品質と歩留まりの向上

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インダストリー4.0により、製造へAIを取り入れる機会が生まれた

私たちはインダストリー4.0の時代に生きています。このかつてないスピードと規模の第4次産業革命により、運用面でよりデータ主導のアプローチを取ることが可能になります。お客様の資産から引き出されたこのデータにより、価値が付加され、よりスマートな意思決定が可能になります。5Gやエッジコンピューティングのようなテクノロジーと組み合わせて、より多くの資産を業務ワークフローに統合するにつれて、お客様の課題から重要なことが明らかになり、正しい洞察が大規模に見出されるようになります。尋常でない世界規模の混乱のさなかでは、こうした洞察が強固な事業運営の欠かせない鍵となり得ます。

まずはデータを収集し、それからAIを投入

現代の製造は、モノのインターネット (IoT) に大きく依存します。IoTは、生産および品質の向上を図り、機械、コンピューター、および製造設備とその資産の全体的視点を得るためのセンサーをつなぎ合わせます。

データは1つの構成要素です。しかし、より重要なことは、AIと機械学習を利用して、そのデータを可視化する能力です。企業は、システム内の信号とノイズの切り分けを実現するために、いっそうAIに頼るようになってきています。最近のIBMの調査では、企業の34%が AIテクノロジーの採用を進めていると述べており、昨年比14%増加しました。これは、こうした新たなテクノロジーが、最終的にはオペレーターに、資産管理および作業によりインテリジェントに取り組むための方法をもたらすことになるからです。

AIがどのようにして製造にインテリジェンスをもたらすのか

ITとOTが分断された情報サイロで運用される可能性のある製造工場や、工場によってプロセスがさまざまな度合いで異なる組織では、チーム間でデータをつなぎ合わせることがきわめて重要です。つなぎ合わせることで、より適切な意思決定を導き出すために、適切な情報を適切な人々に適切なコンテキストで提供することが可能になります。こうした協調的な見方は、生産効率向上や費用抑制を推進するのに役立ちます。AIによって強化された製造では、最大30%の収率向上と15%の廃棄物削減を推進することができます。※1

例えば、保全作業が過度に頻繁に実施されると、企業は不要なコストを負担することになります。しかしスマートファクトリーでは、異常事案を利用して資産の不具合を予測して、必要なときだけ保守を予定するということができます。つまり、ダウンタイムとコストの両方を削減することができるということです。AIのすばらしさとは、システムが表面上は正常に振る舞っていても、そうした隠れた異常を見つけることができるところにあります。

お客様へのメッセージ:今まさに切迫したビジネス上の問題に取り組まれているのであれば、IBMにご相談ください。

注視すべきパラメーターが2つあるとします。その2つともがしきい値の範囲内にあり、何かがおかしいという警報や通知はないかもしれません。しかしAIを利用すると、「パラメーター1」が許容範囲内ではあるがその上限に達していて、「パラメーター2」が許容範囲内ではあるが下限に達している場合、そこには潜在的な問題があるということを認識することができます。ではここで、何十、さらには何百ものパラメーターにわたるパターンについて考えてみてください。本当の異常を検出できるのは、そうしたパラメーターの複雑な関係を分析する能力です。そして通常であれば完了するのに数時間から数日かかる(また、時として手作業ではできないことさえある)この分析が、今や作業のスムーズな進行を維持するためにリアルタイムで行われるのです。

5Gとエッジコンピューティングによる応答時間の短縮

世界経済フォーラムの創設者で議長を務めるクラウス・シュワブ (Klaus Schwab) 氏が、2016年に初めて第4次産業革命について書いたときには、まだ5Gネットワークは紹介されていませんでした。

今では5Gによって、応答時間が数分や数秒から1秒未満にまで短縮されます。それにより、センサーやアクチュエーターへの伝達が加速化され、驚くほどすぐに結果がもたらされます。次に、これをエッジコンピューティングと結びつけます。すると、もはやネットワーク全体にわたって情報が送信されることがなくなるため、遍在する資産からの膨大な量のデータの計算が、どれだけ容易になるかということがわかるでしょう。代わりに、データ・ソース別に自社のAIの推論および採点を行って、結果だけが送信されるようにします。これは、運用を拡張する際に特に威力を発揮することになります。例えば、製造工場に、それぞれが視覚的アナリティクスを用いて直ちにそこで推論を行う機械が500台ある場合、問題を検知した場合に大容量ファイルの動画や写真を保管のためにサーバーに送信することができる機械が500台あることになります。

AIにより強化された製造でよりレジリエントな組織を構築

現在は製造にとって異常といえる時期です。企業が自社のビジネスに対する短期的と長期的の双方の影響に取り組む際には、画期的な機能がかつてない混乱と競合します。またこれは、作業について再考し、データ・ストリームを強化し、より柔軟で弾力性のある作業を構築する AIの洞察を自動化して応用する機会でもあります。

私たちはお客様に、EAM市場の現状と、それが資産集約型産業の組織にとって何を意味するかについてをご紹介するための資料を公開しています。また、インテリジェントな資産管理および運用が、お客様がインダストリー4.0を活用して自組織に価値をもたらすのにどのように役立つのかを情報収集いただくこともできます。そして、Cognitive Manufacturingに対するIBMのサービスついて、さらに詳しくご確認ください。

次世代のビジネスオペレーションの情報もこちらでまとめています。

インテリジェントで、適応力の高い安全な製造によって製品の品質と歩留まりを向上

AIによって強化された製造と、エッジに配備されたソリューションによって、最大30%の収率向上と15%の廃棄物削減、および5~10%の作業コスト削減を推進することができます。また、お客様のインダストリー4.0への道のりを加速させることもできます。IBMは、急速に変化する条件に対応するインテリジェント・ワークフローを構築するための、ソフトウェア、サービス、および業界専門知識の不可欠な要素をお客様にご提供しています。お客様がデジタル変革の過程のどこであっても、IBMはお客様のパートナーとして、レジリエントな事業運営のために必要とされる、AIによって強化された洞察とコンサルティング・サービスをご提供いたします。詳細な説明をご希望される場合は、IBMにご相談ください。

著者について:フィリップ・シューム (Philipp Schume) は、IBMのGlobal Intelligent Connected Operations Center of Competencyに所属するアソシエイト・パートナーです。10年以上にわたり、プロセスの最適化および自動化の提供に取り組んでいます。ドイツでIBMでのキャリアをスタートさせたフィリップは、自動車産業における自動化プロジェクトを首尾よく主導し、それ以来、北米、ラテンアメリカ、およびアジアで、プロセス変革を提供しています。現在フィリップは、コネクテッド・オペレーションに焦点を当てて、Visual Insightsオファリングを主導し、最先端のIBMテクノロジーと最高のIBMサービスを利用した、従来と最新のテクノロジーを組み合わせた各種のプロジェクトに携わっています。

※1:IBM Global Business Services®. ただし、これまでのIBMのエンゲージメントに基づき、他のお客様に対して同様の結果を保証するものではありません。

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