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[事例] IoTで高齢者ケアを変革するKarantis360社

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Karantis360社(高齢者介護ソリューション)事例

 

高齢化と核家族化が一層進む中で、高齢者介護は社会が取り組むべき大きな課題となっています。イギリスのスタートアップKarantis360社は、IoTセンサーとAI、クラウド技術を組み合わせ、高品質で透明性の高い、被介護者の自立と安全性を高める高齢者ケア・ソリューションを開発しました。

 

■ 導入事例のポイント

・  ビジネス課題

多くの高齢者は自立した生活を送りたいと思っています。そしてそれを実現するには、高齢者の安全を守る支援と、それを提供する介護者自身へのサポートが必要です。

Karantis360社は、介護者がより効果的に時間を使うことができるよう、ご家族への情報提供の質と簡易性を高めています。

・ 課題への取り組み

IBMクラウドとWatson IoTをプラットフォームとしているKarantis360の介護システムは、介護を必要としている高齢者をしっかりと見守ります。通常と異なる行動パターンを感知した際には、優れたサービスを提供できるよう迅速に介護者へ特別警告を発信します。

・ ソリューションが提供するもの

被介護者の安全で自立的な生活と、より健康で幸福な暮らし。

個人情報の安全な運用と、複数デバイスで柔軟に使用できるシステム。

世界中ですぐに運用できるスケーラビリティを持った介護サービス。

 

 

■ ビジネス課題と背景 – 離れていても、愛する家族への想いは変わらない

世界中で人々の寿命が伸び、介護や福祉により多くのリソースが必要となっています。一方で、都市集中型の社会では離れた場所で暮らす家族が増えており、高齢者支援にケアサービスが使用される機会が増えています。

愛する両親、祖父母に、健康で安全な暮らしをおくってほしい。つながりを感じていて欲しい。

— 離れた場所にいても、家族の想いにはなんら違いはありません。

 

イギリスのスタートアップ企業Karantis360は、高齢者ケアに関わる多くの課題をビジネスで解こうとしています。介護者の説明責任と効率性を大幅に高める効果的な働きかたを実現し、被介護者の自立的な生活を支援するサービスを開発したのです。

「忙しさを増し続けるケアサービスの現場では、事務作業にあまりにも多くの時間が取られています。モバイル機器があらゆる場面で使われている現在の日常を考えれば、もっと良い方法があるはずだと私たちは考えました。」同社のCMO(チーフマーケティングオフィサー)であるティム・ペイン氏は、そう説明しました。

 

同社は、介護を必要とする相手に優れたサービスを提供し、離れた場所にいる家族との結びつきも強める携帯電話用のアプリケーションを開発しました。

しかし、ここで問題が発生してしまいました。同社が最初に選んだ他社のクラウドサービスでは、介護や医療サービスには絶対必要な高セキュリティーシステムには対応しきれなかったのです。

 

当時の状況をティム・ペイン氏はこう説明しています。

「多くのケースで、ケア提供者たちが複数台のスマートフォンを使用したり、タブレットを共有します。一方で、常に保護する必要がある機密性の高いデータも処理するため、非常に高いセキュリティーが保証されていなければなりません。柔軟性が求められる環境です。

しかし、初期フェーズに実装していたAzureクラウドサービスで提供するログイン機能は、私たちの要求基準を満たすものではなかったので、私たちはすぐに別のクラウドサービスを探し始めました。

私たちの要求レベルは、高セキュリティー、拡張性、柔軟性と高いものでした。さらに、Karantis360のソリューションを次のレベルに引き上げてくれる、テクノロジーリーダーとの提携も求めていました。」

 


IBMが提供してくれたIoTとAIの機能により、真に新しいものを市場に届けることができました。
Karantis360ソリューションにより、高齢者はより長期にわたり自立した生活を送ることができるのです。

— Karantis360社、CMO ティム・ペイン


 

■ 課題への取り組みと今後 – 高齢者とその家族に幸せを提供し、世界市場へ

IBMテクノロジーを活用したソリューションにより、Karantis360は高齢者ケア業界に旋風を巻き起こしました。高い透明性と効率性が、ケアを必要とする高齢者とその家族に幸せをもたらし、同社の競争力とそのサービスへの注目度は高まっています。

ティム・ペイン氏はその成功のポイントをこう語っています。

「IBMが提供してくれたIoTとAIの機能により、真に新しいものを市場に届けることができました。 Karantis360ソリューションにより、高齢者はより長期にわたり自立した生活を送ることができるのです。そしてご家族は、愛する人が適切にケアされていることを確信できます。ケア提供者も自信を持って良いサービスを提供できます。」

 

「IBMのクラウドサービスに移行したことで、我々のKarantis360ソリューションはクライアントデータを保護する高セキュリティーと簡単な操作性、そして柔軟性を手にしました。

i/OSとアンドロイドの両オペレーティングシステムにおけるIBMの支援により、複数モバイル端末での利便性が実現しています。そしてデータはモバイル端末からクラウドへ、そしてクラウドからモバイル端末へと双方の通信時に暗号化されているので、私たち介護提供者も被介護者も、そしてご家族の方たちも、全員が情報の高機密性に安心できるのです。」

開発時を振り返り、ティム・ペイン氏はそう言いました。

 

高い評価を受け、Karantis360は今後ますます市場を伸ばしていくでしょう。でも、高い拡張性を誇り世界中のデータセンターを強固につないでいるIBMのクラウドサービスを使用しているので、大幅なユーザー数増加にも世界展開にも心配は不要です。ティム・ペイン氏はこう言っています。

「すでに世界中から大きな関心が寄せられていますが、IBMのようなグローバル企業と協力することで、業界における注目度の高まり方がさらに加速しています。そして世界中でビジネスをすることを考えると、国ごと異なるさまざまなデータ保存に関するルールなどに対するIBMの世界的な知識とリソースは、我々にとって非常に貴重な資産となっています。」

 

Karantis360の最新バージョンも大きな評判となっており、ヘルスケア業界の最先端を走り続けている同社。ティム・ペイン氏は最後にこう言いました。

「IBMやドイツのセンサーと通信技術の最先端企業EnOcean社とパートナーとして手を取り合っていくことで、今後より一層、介護プロセスに対する透明性と介護システムに対する信用を高めていけると確信しています。そしてこれからも業界における先駆者として、新たな道を切り開いていきます。」

 

Karantis360社について

英国のフックに本社を置くKarantis 360社は2017年に設立されました。

高齢者の自立と快適な生活を支援し、ご家族も介護プロセスに参加できるようにするソリューションを開発・提供し、スマートテクノロジーを通じて介護業界を変革しています。

 

 

問い合わせ情報

お問い合わせやご相談は、IBM Watson IoT事業部 にご連絡ください。

 

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土屋 敦 | Technical Lead, Watson IoT

 

当記事は、 Karantis360 | Harnessing leading-edge technology to transform senior care を抄訳し、日本向けにリライトしたものです。

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