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IBM Cloud Object Storageによるデジタル・メディア業界のデータ価値の変革

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デジタル・メディア業界は長い間、業界固有のデータに関する課題に取り組んできました。ラジオやテレビ、そして様々な映像は膨大な量の非構造化データを生み出し、巨大な映画プロジェクトの場合には一つの作品で数100テラバイトまでデータ量が膨れ上がることもあります。

 

デジタル・メディア業界により生み出されているデータ量は急速に増加しています。実際に、あるリサーチによれば全世界のデータ総量は、2020年までに44ゼタバイト(テラバイト・スケールの10億倍)まで達すると予想されており、この膨大なデータ量の増加のうち80%は非構造化データである想定されています

 

これらのデータの全てを保管し管理するというのは、複雑かつ高コストでしょう。デジタル・メディア業界は自社で制作したデータを管理するだけではなく、これらのデータを商業的な活動と紐付けて管理し、保管する必要があるのです。この観点からは、デジタル・メディア企業はいわば「公的な保管人」のような振る舞いを求められていると言えます。自社の制作物を管理するだけではなく社会にとって歴史的な価値を提供するために保管を行うということです。

この記事の読者の皆様も、例えば現状のイベントの意味を理解するためにコンテクストや歴史的な意味を提供するためにオーディオ・クリップや過去のフィルムが共有されるといったことが行なわれている場面に触れたことがあると思います。

 

過去にはこういった膨大なデータを管理し、容易に検索したりアクセスしたりするための作業は労働集約的なものでした。つまり、こういった作業ではデータ保存の際に人間が作業する必要があったのです。これらの作業により、タイトルや内容概要、時期などの要素がデータの概要として記録されたのです。のちに、こういった作業はメディア・アセット・マネジメント(MAM)と呼ばれるソフトウェアで自動化され、大幅に人的コストを削減することに成功しましたが、一方でソフトウェアは制作物を理解した上でこういった作業を行っているわけではありませんでした。

 

現在では、デジタル・メディア業界は保存したコンテンツの価値を再定義し、自社のビジネスに活用することを目的として、これまでのデータ戦略を再定義しています。企業は自社が保有するデータをコストのかかる保管物から、新たな売り上げを生み出す資産に変換するように、自社のデータを利用し、管理するための方法を探しているのです。

 

例えばグローバルなスケールで放送とメディア・ソリューションを提供する本社をデンマークに置く Danmonグループはテレビ放映かラジオ放送といった旧来の方法から、屋外での放送ソリューションや衛星を活用したソリューションを提供しています。またバーチャル・スタジオやアーカイブおよび保管ソリューション、そしてコンテンツ制作のワークフロー管理ソフトウェアも提供しています。

 

Danmonグループは、自社の顧客が膨大な非構造化オブジェクトデータを保管し、管理することを支援するための新たな戦略を検討した結果、顧客は二種類の根本的なニーズがあることを発見しました。一つはグローバルに利用可能で、スケールするクラウド・インフラストラクチャーであり、もう一つは要望にあわせてあるコンテンツをピンポイントかつ迅速に膨大なデータ・ライブラリから発見するためのケイパビリティです。

このニーズに応えるために、Danmon社はIBMが提供するソリューションを組み合わせて採用することを選択しました。まず、コンテンツを IBM Cloudデータ・センターに保管するために IBM Aspera High Speed Data Transferを選択しました。その後、全てのデータを効率的に管理するために IBM Cloud Object Storage と IBM Watsonを活用することにしたのです。

 

データはIBMクラウドに、IBM Watson Visual Recognitionでメタデータを分析されながら、コマ送りでIBMクラウドに送り込まれます。Danmon社はVisual Recognitionを活用するためにWatson APIを利用し、メタデータをリアルタイムで付加していきます。Danmon社はこのソリューションにより付加されたデータは、これまで利用していたMAMシステムよりも遥かに粒度が細かいものであることを確認しています。

このソリューションは、Danmon社の顧客がこれまでの面倒なデータ保管プロセスを、検索性とアクセス性が大幅に向上したコンテンツ資産に変えることができるという意味において、これまでのビジネスのあり方を大きく変えるものでした。

 

別のデンマーク企業である Any.cloud社もIBM Cloud Object StorageとWatsonを組み合わせたテクノロジーを採用した企業です。同社はデジタル・メディア業界を含む様々な業界の顧客にクラウド・ホスティングを提供しています。

Any.cloud社はデジタル・メディア業界の顧客が生み出す膨大な量な非構造化データを管理するために、IBM Cloud Object Storageを利用し、また新たなサービスのためにWatson Visual Recognitionをテストしています。Watsonのテクノロジーと24時間365日利用可能なIBM Cloudを組み合わせた同社の新たなデータ・アーカイブ・オファリングは顧客がデータから新たな洞察を引きだすことに貢献をし、Any.cloud社と顧客の両者に対して新たなビジネスチャンスを提供しています。

 

コグニティブ時代におけるデータ保存と管理に最適な機能を提供するIBM Cloud Object Storageにご興味をもたれましたら、ぜひIBMまでお問い合わせください。世界各国の事例のご提供とあわせて、お客様に最適なデータ・ストレージ戦略をご提供いたします。

(本記事はIBM CorporationのBlogページに掲載された記事の抄訳です)

 

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