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Db2活用事例:IBM CIO オフィス

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クラウドでの高パフォーマンス・データウェアハウジングでグローバル・ロジスティクス管理を強化

グローバル・ロジスティクスを効率よく管理するために、IBM は輸出入の量と金額、物流費用や税費用などの重要な数値を分析しなくてはなりません。グローバル・ロジスティクス・アプリケーションを新しいクラウド・データウェアハウスに移行することにより、IBM は分析パフォーマンスを強化、保守コストを排除し、開発者の俊敏性を高めました。

ビジネス上の課題

IBM のグローバル・ロジスティクス・アプリケーションをサポートする開発者は、インフラストラクチャーの管理から開放され、新しい分析機能の追加に注力したくとも、オンプレミスのデータベースの継続的な保守で手一杯でした。

トランスフォーメーション

チームは、高速でスケーラブルなデータウェアハウジングとアナリティクスの機能を備えた、フル・マネージドの列指向データベース・サービスである IBM® Db2® Warehouse on Cloud への移行を実施しました。

導入の成果

98% 使用量ベースで課金するクラウド・プラットフォームへ移行することにより、インフラストラクチャー・コストを削減
20% 重要な分析アプリケーション・プロセスの実行スピードのパフォーマンスを改善
コストの排除 データベース保守コストを排除し、開発者の生産性と俊敏性を向上

ビジネス上の課題の経緯

データ駆動のグローバル・ロジスティクス

ロジスティクスは、インフォメーション・ビジネスです。配送物、配送先、運送方法にかかわらず、信頼性の最大化、コストの最小化、配送の加速が最優先事項です。このような不確定要素の最適化は、供給と流通のネットワークを継続的に監視・分析できない限り、ほぼ不可能と言えます。これこそが、最も高い成功を収めているロジスティクス企業でアナリティクス技術が極めて重要な機能を担っている理由です。

IBM はロジスティクス企業ではありませんが、170 カ国で事業を展開する、世界で最も国際的な企業の 1 つです。IBM のハードウェアとソフトウェア製品は常に移動しています。国境を越えて輸出入され、非常にさまざまな税関要件や関税等が課せられます。

この終わりのない業務を管理するために、IBM は複数のロジスティクスを専門とするパートナーと協働し、地域ごとに開発したグローバル・ロジスティクス・アプリケーションを使用してネットワークや取引を管理しています。これらアプリケーションの開発は継続的に行われています。IBM は、常により一層洗練されたロジスティクス分析機能を構築し、競争上の優位性をさらに高めることを目指しているからです。

CIO オフィスは IBM のロジスティクス・アプリケーションの開発と保守、そしてそれらを最適化する方法の追求に対する責任を担っています。最近では、南北アメリカ大陸地域をサポートするアプリケーションを担当しているチームが、システム・パフォーマンスを大幅に改善してコストを削減し、開発者の俊敏性を高める取り組みに着手しました。

IBM の CIO GL アルゼンチン・スクワッド・テクニカル・オーナーでビジネス・アナリストの Juan Ignacio Durante 氏は、次のように説明しています。「以前はデータ・センター内の 2 台のサーバーでアプリケーションのデータベース層を稼働していました。データベース管理に手一杯であったため、自分たちのコアの役割に専念できていませんでした。私たちはアプリケーション開発者であって、インフラストラクチャーの専門家ではありません。クラウドで提供されるフル・マネージドのデータベース・サービスに移行することで、チームの俊敏性を大幅に高めることができることに気づいたのです」

「Db2 Warehouse on Cloud では、オンデマンドの、使用量ベースの課金を利用できます。これにより、月々のコストが 98% 減少しました」

— IBM、CIO GL アルゼンチン・スクワッド・テクニカル・オーナー、ビジネス・アナリスト、Juan Ignacio Durante 氏

トランスフォーメーションの経緯

チームのニーズに合った移行

チームは当初、既存のオンプレミス・データベースのロジスティクス・データすべてを、クラウド内の同じ構造のプラットフォームにそのまま移動する、今あるものをベースとしたシンプルな移行を予定していました。しかし、プロジェクトのアーキテクトがさまざまなオプションを調査した結果、パフォーマンスをさらに改善する機会もあることがわかりました。

Durante 氏は次のようにコメントしています。「以前はトランザクションのパフォーマンスに重点を置いた従来型の行指向のリレーショナル・データベースを使用していましたが、今では分析をより重視したアプリケーションを多く使用するようになりました。IBM Db2 Warehouse on Cloud を見たときに、分析向けに構築された列指向データベースのほうが、私たちの要件に合っていることに気づきました」

列指向の構造とは、概して言えば、データベースでクエリーが実行されるときに、各レコード (行) から無関係の情報を読み取ったり破棄したりする必要がなく、答えを出すのに必要なフィールド (列) のみに直接アクセスできることを意味します。データベースのサイズが大きくなったときに著しいパフォーマンス向上を実現できます。

新しいクラウド・プラットフォームへの移行は段階的に行うことにし、まずは最も重要な分析プリケーションのうち 2 つの移行から始めました。貨物の輸入額を地域別に計算する Indicators と、貨物の量、諸税、IBM 製品オーナーへのその他の費用の各種数値の予定と実績をグラフィカルに表示する Webchart の 2 つです。

Db2 Warehouse on Cloud は、要件に合わせてさまざまなフォーム・ファクターで利用できます。チームは、コスト効果の高いデータウェアハウジング向けの対称型マルチプロセッサー (SMP) 構成を選択しました。この構成は、南北アメリカ大陸全体で 50 人以上が使用する、最初の移行対象の 2 つのアプリケーションの本番、テスト、開発の各環境をサポートするという目的には十分でした。

Durante 氏は次のように述べています。「私たちのニーズに理想的なサイズで Db2 Warehouse on Cloud をセットアップできました。今後他の機能をクラウド・プラットフォームに移行するときには、簡単にスケールアップできます。アジャイル開発では、予期していない要件に対応するために、リソースをすばやく増加できることが重要です。この新しいプラットフォームは、そのための柔軟性をもたらしてくれます」

「Db2 Warehouse on Cloud のおかげで、アジャイル開発により多くのリソースを投じて、真にワールドクラスのロジスティクス分析向けプラットフォームの実現を加速することができています」

— IBM、CIO GL アルゼンチン・スクワッド・テクニカル・オーナー、ビジネス・アナリスト、Juan Ignacio Durante 氏

導入の成果の経緯

開放されたリソースは開発に専念

フル・マネージドのクラウド・データベース・プラットフォームに移行することにより、IBM CIO オフィスの開発チームはデータベース保守とインフラストラクチャー管理の負担から解放されました。

Durante 氏は次のように振り返っています。「パッチの適用、インフラストラクチャー・チームとの連絡事項の受け渡し、テストの調整などに月に何日も費やしていました。そのせいで、より価値のある作業に専念できていませんでした。今では、データベースは私たちが気にせずとも確実に動き、素晴らしいサポートも受けられます」

結果として、チームは、新機能の開発やロジスティクス・アプリケーションそのものの分析機能の拡張など、コアの役割に時間をかけることができるようになりました。

「アプリケーション開発により多くの時間を費やすことができるようになったことで、以前より格段に生産性が上がり、俊敏になれました」と、Durante 氏は述べています。「しかも、Db2 Warehouse on Cloud では、オンデマンドの、使用量ベースの課金を利用できます。これにより、月々のコストが 98% 減少しました」

より分析を重視したデータベース・アーキテクチャーへの移行により、パフォーマンスの面でも効果が現れるようになりました。

「Webchart アプリケーションはデータベース上で直接稼働するいくつかのスクリプトに依存していますが、これらスクリプトの実行時間が大幅に短縮されました」と、Durante 氏は述べています。「また、データベースにログインしてこれらのスクリプトを実行するのもはるかに容易になりました。Web インターフェースは以前のデータベースのコンソールより格段に使いやすく、手動でログインする代わりに自動でジョブを実行するようスケジュールすることも簡単です」

彼は次のように結論付けています。「ユーザーからも大きな反響を得ています。新しいクラウド・ベースの Indicators は好評で、さらなる機能の追加や、他の地域へのソリューションの展開について、すでに話を進めています。全体的に、Db2 Warehouse on Cloud のおかげで、アジャイル開発により多くのリソースを投じて、真にワールドクラスのロジスティクス分析向けプラットフォームの実現を加速することができています」

IBM CIO オフィスについて

IBM CIO オフィスは、常に変化するテクノロジー要件とビジネス要件に対応できるよう、IT 環境の迅速化、堅牢化、セキュア化を実現することで、社内の変革、イノベーション、効率を促進しています。

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