IBM Cloud チュートリアル

分散クラウド vs. ハイブリッド・クラウド vs.マルチクラウド vs エッジ・コンピューティング (Part 1)

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この投稿は、2020年9月29日に、米国 IBM Cloud Blog に掲載されたブログ(英語)の抄訳です。

このブログは、重要なクラウド・コンピューティングのアーキテクチャーを検証するシリーズ(2部構成)の第1部です。

この記事では、以下の3つのクラウド・コンピューティング・アーキテクチャーを比較します。

  • ハイブリッド・クラウド
  • マルチクラウド
  • 分散クラウド

 

ハイブリッド・クラウド:オンプレミスとクラウドの組み合わせ

既存のアプリケーションを維持したままでクラウドネイティブなアーキテクチャーに移行したいのであれば、ハイブリッド・クラウドを選択するべきでしょう。このモデルでは、レガシー・アプリケーションをオンプレミスで維持しながら、クラウドを活用して新しいアプリケーションを試すことができます。APIを活用してオンプレミスで動作する価値の高い資産をクラウドに公開することは、ハイブリッド・クラウドのシンプルなユースケースです。

ハイブリッド・クラウドを利用する主なメリットとしては、以下のようなものがあります。

  • オンデマンドなスケール
  • 人工知能(AI)や機械学習などの最新クラウド技術の活用
  • レガシー資産をオンプレミスで運用しながら、クラウドを活用することでユーザー・エクスペリエンスをモダナイズできる

 

マルチクラウド:可用性と柔軟性の最大化

マルチクラウドにすると、アプリケーションを複数のクラウド環境に分散させ、複数のベンダーを利用することができます。

あなたは配送会社の役員で、注文の増加に対応するために規模を拡大する必要があるとしましょう。あなたはこの目的を達成すると同時に、以下のタスクを実行したいとします。

  • オンプレミスのアプリを動かすためにハイブリッド・クラウドを活用する
  • クラウドを利用して追加の負荷を処理する
  • アプリケーション開発のためのベンダーロックインを回避 する
  • 機敏に行動し、変化するエコシステムに対応する

マルチクラウドを利用すれば、世界中の複数のクラウドと複数のデータセンターにアクセスして、上記をすべて実現することができます。高可用性を得た上で、ハイブリッド・クラウドよりも多くのワークロードを実行することができます。

また、マルチクラウドはハイブリッド・クラウドのサブセットと考えることもできます。ハイブリッド・クラウドをマルチクラウド環境の1つとして、他のクラウド環境と同時に使用することができます。

マルチクラウドは、シャドーITに対策にもなります。シャドーITとは、企業が使用しているクラウドとは異なるクラウド環境が個々の従業員によって使われてしまうことです。マルチクラウドにすることで、IT環境の可視性とガバナンスを向上させることができます。

 

分散クラウド:単一のコントロールプレーンで一括管理し一貫性を実現

Kubernetesを例にして考えてみます。現在、主要なクラウド・プロバイダーはすべて独自のマネージドのKubernetesサービスを提供していますが、基礎となる技術はすべて本質的に同じオープンソース・プロジェクトです。しかし、複数のベンダーでKubernetesクラスタを作ろうとすると、次のような点で違いが出てきます。

  • 環境
  • 操作感
  • データセンター
  • 運用チームのスキル・セット

例えばIBM Cloud 上で最新バージョンを使用している場合、他のクラウド・プロバイダーがサポートしていないと不整合が発生し、その後の対応に苦労する可能性があります。

マルチクラウド管理ソリューションの中には、こういった問題に対処するために単一のコントロール・プレーンを持っていると主張するものもあります。ただ実際のところ、これらのプラットフォームでは、Kubernetesクラスターの運用を制御することはできても、クラスターが稼働しているクラウド・プロバイダー固有の運用を完全に管理することはできません。アクセス権の変更やセキュリティの制約などのタスクでは、さまざまなクラウド・プロバイダーの個別の運用ダッシュボードに移動する必要があるのです。

これに対して分散クラウドでは、複数のクラウド環境を継続して使用したり、リソースにアクセスしたりすることができます。それらはすべて1つのクラウド上の単一のコントロール・プレーンから行うことができます。

 

分散クラウドは、以下のようなマルチタスクに利用できます。

  • Kubernetes クラスターの作成とデプロイ
  • 環境の監視
  • 安全なバージョンアップを行う

以上より、分散クラウドには、次のような大きなメリットがあります。

  • 一貫性
    • 1つのコア・ロケーションからすべての環境のリソース管理と処理を実行できます。
  • DevOps
    • アプリケーションをデプロイする際に、すべてのクラスターを同じように扱えます。
  • ガバナンス
    • 環境を超えて一貫したポリシーを展開することで、EU一般データ保護規則(GDPR)などの規制上の懸念事項を遵守できます。

さらに、分散クラウドはRed Hat OpenShiftやサーバーレス・プラットフォームなど、Kubernetes以外のサービスにも利用できます。

 

このブログは重要なクラウド・コンピューティングのアーキテクチャーを検証するブログ・シリーズの第1部です。シリーズの第2部のブログも、あわせてご覧いただけますと幸いです。

 

分散クラウドについて詳しくは

分散クラウドについてさらに詳しいことは、こちらもご参照いただけますと幸いです。

  • IBM 分散クラウドお役立ち情報: こちら
  • IBM 分散クラウド Cloud Satellite 公式サイト: こちら

分散クラウドに対するご質問やご相談がございましたら、ぜひ公式サイト(こちら)からお寄せください。


翻訳:IBM Cloud Blog Japan 編集部

*このブログは、2020/9/29に発行された“IBM Cloud Blog “Distributed Cloud vs. Hybrid Cloud vs. Multicloud vs. Edge Computing (Part 1)(英語)”の抄訳です。

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