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ダークデータの再発見でビジネスはどう広がるのか?

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IBMは3月20日、IBMクラウド上で提供されるWatsonのデータ分析と発見機能を強化する新機能を発表した。具体的には「Watson Discovery Service」の拡張と、Watson Discoveryで構築された「Watson Campany Profiler」を発表。これによりユーザーは膨大な量のデータから迅速かつ簡単に情報を得られるようになるという。

 

Watson Discovery Serviceで何ができるのか?

4月に公開予定のWatson Discovery Serviceのベータ機能により、これまでデータの体系化や整理に膨大な時間を費やしていたユーザーがデータの価値を引き出すことに集中できるようになる。

今までは、構造化されていないデータからビジネスにとって価値のある情報を抽出するために複数のサービスを使いこなし、煩雑な作業をこなす必要があった。Watson Discovery Serviceは、Watsonの主要機能をシンプルなツールとAPIをパッケージ化したもので、開発者が自分の保有しているデータをアップロードすれば、Watson Discoveryが整理したパブリックデータを使って評価と索引付けができる。

このサービスについてIBM Watsonプラットフォームのゼネラル・マネージャー、ベス・スミス氏は以下のように述べている。

これまで我々は、世界のデータのごく一部を調査してきたに過ぎません。Watsonは技術と人の新たなパートナーシップを提案するもので、物事を発見する方法に革命をもたらし、より迅速な意思決定を可能にします。Watson Platformの先進的なディスカバリー機能により、過去に見えなかったパターンや傾向、データとの関係を解明することで、ダークデータを照らし出します

このサービスによって、様々な業界のプロフェッショナルに次のようなメリットがあるという。

法律家は、難解な申立書や過去の訴訟手続、長い法律文書から関連する内容を素早く抽出することができるようになります。これは単なるキーワードや専門用語による検索ではなく、法的手続きを踏まえた有用なノウハウを提供します

マーケターは、自社ブランドが置かれている状況をリアルタイムに把握し、ソーシャルメディアとニュースソースの両方をモニタリングして関連トピックについて検討することができます。その結果を評価することで迅速にトレンドを特定し、顧客の問題にリアルタイムで対応することができます

カスタマーサービス部門のマネージャーは、顧客との通話記録、ソーシャルメディアのデータ、その他社内のコンテンツなどバラバラなデータを読み込むことなく、顧客の問題を把握して、解約率を減らし、生産性を向上することができます

 

Rocket Fuelでの使用例

Rocket Fuelは、自然言語処理を強化したWatson Discovery Serviceのニュースコンテンツ機能を活用して、ターゲット顧客に対しリアルタイムに適切な広告を届ける、予測マーケティング・プラットフォームを提供している。Watson Discovery Serviceを使うことで、Rocket Fuelは毎日30万件の英文ニュース記事を分析し注釈を付け、7分ごとにトップ1万の資料をスキャンし、すぐに傾向を分析することができるのである。

Rocket Fuelのランディ・ウートンCEOは、次のように述べている。

当社の基本的価値は、AIを使うことでさまざまなブランドがオンライン市場でよりスマートで迅速な意思決定を行えるようにすることです。デジタル情報が生成され消費される規模は急速に大きくなっており、マーケターがデジタル上でのブランドの状況を把握し、いつ、どこに広告を配置すれば効果が最大化できるのかを判断することがますます難しくなっています。そのためWatson Discovery Serviceは、顧客にとって「大変革をもたらすもの」です。Rocket Fuelの予測マーケティング・プラットフォームは、起きていることを即座に伝えます。Rocket Fuelの顧客は、Watson Discovery Serviceを使用して、特定のキーワードとの関連を制御し、肯定的または否定的な感情の影響に基づいて自動的に広告費を最適化することができるのです

さらに、IBMは企業分析を可能にするコグニティブ・ソリューション「Watson Company Profiler」をリリースする予定で、競合他社の分析や適切なM&A先の検討など、ビジネスにおける重要な意思決定に役立ちそうだ。

今回のWatson Discovery Serviceの拡張とWatson Company Profilerのリリースにより、Watsonはビジネスパーソンとデータの付き合い方を変える心強い相棒になりそうだ。

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