イノベーション

『スイッチ』入りました!

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最近なんだか「読書感想ブログ」化している気もするけど…。
今回もまたインスピレーションを受けた本の話です。

『「変われない」を変える方法 スイッチ!』 チップ・ハース 著 / ダン・ハース 著 / 千葉敏生 訳

 

本のあとがきにあるように、この本のユニークなところはとてもオリジナリティーのある以下の例えをベースに、さまざまな「変わるためのスイッチ」の作り方や押しかた、置き場所などを、事例と共に教えてくれるところにあります。

 

■例え:
1. 理性 = 象使い
2. 感情 = 象
3. 環境 = 道筋

■フレームワーク:
1. 象使いに方向を教える
2. 象にやる気を与える
3. 道筋を定める

 

この「例え」と「フレームワーク」の組み合わせを「変える方法」のですが、エイヤッと一文で表すとこうなるのかな、と思います:

象使い(理性)に「向かうべき方向」を教えることで象(感情)を揺さぶり「やる気」を与え、道筋(環境)を整えることで「習慣」にして周囲に「伝染」させる。

 

と、まあこの一文を読んでもちょっとピンとこないし、目新しさも感じないし、ましてやスイッチも見えてこないですよね、きっと。
細かい本の内容はAmazonをはじめとした多数のブックレビューに任せるとして、私が気になった事例は以下です。
あ、その前に。この本、さまざまな変革事例が書かれているのですが、それぞれの状況や場所にバラエティーさがあり、イマジネーションを膨らまさせてくれます。

 


■ベトナムの子供の栄養不足を半年以内、それも微々たる予算で改善する…
貧しい家庭に育っている子の中でも、体格が良くて健康な子供もいる。ならばその子の家や生活を探求してみる。
結果、ベトナムの常識からはちょっとだけ異なる取り組みをしている母親の小さな工夫が、大きな違いを生み出していたことが分かった。
後は、それを知識として発表するのではなく、ベトナムの母親たちに「自分たちの知恵」と捉えて実践してもらうための参加型プログラムを。

 

■ブラジルのスチール缶製造会社「ブラジラータ」の変革
新たな価値創造が難しい「缶の製造」という成熟した業界の中で、ブラジラータ社ではものすごい数の新たなイノベーション案が提案され、それが多くの新商品につながっている。その秘密は…
従業員は「インベンター(発明家)」と呼ばれ、イノベーションの可能性を捜すよう経営陣から求められる。
従業員は生まれつき「発明家」だったわけではないけれど、「インベンター」と呼ばれ「インベンター」として扱われているうちに、与えられた「インベンター」というアイデンティティを、自分たちのものとしていく。
気に入り、身にまとい、それを実践しようとしていくうちに、与えられたアイデンティティが本物となっていく。

 

■あるホテルでのタオル再利用推進
「ほとんどのゲストは、滞在中にタオルを一度以上再利用している」というカードを浴室に掲げただけで、タオルを再利用する確立が26%も向上した。


 

ここに挙げたのはほんの一部で、もっとたくさんの事例が時に詳しく、時にサラッと登場します。
何かを変えようとしているけどうまく行かない、とか、何かを「仕掛けよう」としてきたけどうまく発火しなかった、という方にはかなり参考になるし、インスピレーションを与えてくれる本ですよ。

 

と、ここまで事例を中心に紹介しましたが、一番自分の心に残ったのは次の一文でした:

あなたがスタート地点にいるなら、中間地点に頭を悩ませないようにしよう。中間地点は、たどり着いた時には風景が変わっているものだ。
適切なスタートと適切なゴールを見つけて、あとは歩きはじめればいい

 

なんだか、自分に対して言われた言葉のように感じました。
自分の強みは「不確かなもの」や「自分が正しいと信じたもの」に対する突進力だと自負していたハズなのに…。
ちょっと「三流の象使いのお前が、象の力を信じないでどうする?」と突きつけられたような気分になり、思わずしばらく本と目を閉じてしまいました。

 

というわけで、今、社内で新たな取り組みを始めようとアイデア練ってます。
中間地点ではなく、頭の中に「近い将来に実現できる鮮明な未来像である”目的地の絵葉書”」を描きあげるべく。
やる気溢れてきたぞー!

 

今回読んで「ふーん」と思っていただけたなら、 これまでにこんな「読書感想文系エントリー」書いてます。

 

Happy Collaboration!

 

コラボレーション・エナジャイザー

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