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シェアリング・エコノミーつらつら

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Airbnb、Uber、ココナラ、スペースマーケット…。

ずっと興味を持ちつつも、自分が経験する機会があまりなかったり、いざ経験しようとすると腰が引けてしまったりしてきた、そんな「シェアリング・エコノミー」を代表するサービスたち。

 

シェアリング・エコノミーの実践とは縁遠い生活をしている私ですが、シェアリング・エコノミーそのものについてディスカッションする機会が最近すごく増えています。

「実体験も乏しいままで、頭でっかちに何が語れるというのか」
— 自分の中から聴こえてくるそんな声に今後行動で答えていこうとは思っていますが、その前に今の段階での自分の理解と、社内外でいわゆる「企業人」と話しているときにしばしば感じる強烈な違和感について書いておこうと思います。

 

「シェアリング・エコノミー」って、「まず何はともあれ金儲け」って観点から語るものでしたっけ?

 

「貨幣経済と評価経済」とか、「交換と所有と共有」とか、そんなテーマに興味を持っている方はきっと楽しく読めるのではないかと思います。
— 5年近く前に書いた読書メモ的なにか『詩羽のいる街』というブログ記事の一部です。

 

物やサービスの価値を金銭だけに置き換えて交換する仕組みとか、売る側と買う側が常に同じ立ち位置にいる関係とか、中央集権の再分配システムの行きづまり感とか、この頃から世の中でも盛んに言われていたことですよね。

そして当時は、シェアリング・エコノミー(という言葉はまだ全然一般的ではなかったけれど)がもたらすものへの期待って、「得する、効率的、楽できる」だけではなく「みんなに優しい、つながりが強くなる、楽しい」だったと思うんです。

でも、なんだか(私の周りから)昨今聴こえてくるのは「どうやってこのシェアリング・エコノミーを味方につけるか。そして自分たちのビジネス道具にするか」という話ばかりな気がして…。

まあ私がいるところがそういうところだから、周りでそういう話ばかりがされているだけで、場所を変えればまったく話されていることは違うのかもしれません。というか、おそらくそうなのでしょう。

 

そうだとすれば、それだからこそ、私が周りの人たちに伝えた方がいいこともあると思うのです。

シェアリング・エコノミーの発端とその基本思想は、「活用できていない自分たちのリソースを必要としている相手に提供することで、共に役に立ち合う分散型の循環型経済」じゃないだろうか。

 

とは言え、別に利他主義ベースじゃなきゃいけないとか、収益最優先主義がダメだという気はありません。

ただ、これまであまりこうした動きに興味を持っていなかったビジネス界隈の人たちが、急速に表面的に目につきやすい現象の部分にばかり注目していることに違和感と、なんとも薄ら寒いような恐怖感や危機感を感じているのです。

今後、もっと多くのシェアリング・エコノミーを体感できる場に飛び込んでいこうと私は考えていますが、それらを通じて検証していきたいことを最後に書いておこうと思います。


 

共有型、マッチング型、循環型、コラボラティブ型…いろいろな「xxxxエコノミー」が叫ばれているが、どれも重要なのは「信頼」。ただ、その信頼基盤を担保しているのは何なのか、その方法は?

 

「信頼保証代行システム」ブロックチェーンは、今後シェアリング・エコノミーとどう関わっていくのか

 

「金・場所・スキル・モノ・移動」など取り扱う分野型の分類ばかりが目立つが、「自利と利他」×「中央集権と分散」の象限分けが注目を浴びていくのではないか

 

金を仲介させることで「提供者」「受益者」の線引き(「お客様は神様です」と「こちとら客だぞ!」の関係性)を明確化させたがる社会で、シェアリング・エコノミーは花開くのか?

 

受益者ばかりが保護される社会で、提供者となる参入ハードルとリスクをどう下げるのか?

 

シェアリング・エコノミーは持続型社会への変化の背中を押すのか? はたまた格差拡大とさらなる中央集権化の背中を押すのか?

 

評価と金融は共同生活するのか(評価資産と人間関係の新しいマネタイズ・モデルは発展していくのか)?

 

「シェアリング・エコノミー」という名称の便利さにあぐらをかき続けていられるのか? それとも現在のラインナップにより適合している「オンデマンド・エコノミー」や「クラウドベース資本主義」と区別されていくようになっていくのか?

 


 

ぼんやりとした記述ばかりになってしまいましたが、私自身は頭の整理ができました。

さて、法規制や商習慣、人々のリスクフォビアなどが絡まって、ここまではかなりゆっくりと進んできた日本でのシェアリング・エコノミーの拡がりですが、果たしてこの後どうなっていくのでしょうか。

 

他人事ではなく、自分ごととして感じていきたいと思います。

Happy Collaboration!

 

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