フューチャーデザイン

フューチャーズデザイン・ワークショップ後の自分スキャン

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先週は丸3日にわたりBespokeの「フューチャーズデザイン・ワークショップ」の通訳&ファシリテーションをやりました。

受講者としてだったり通訳としてだったりワークショップデザイナーとしてだったり。いろんな立場でフューチャーズデザインに関わりコンテンツや進め方を考えてきましたが、今回はこれまでで一番深くフューチャーデザインの「存在意義」と「自分がそこで果たすべき役割」を考える機会になりました。

 

具体的には……。

実は、具体的な言語化がなかなか進まなくて、自分の中にあるいろいろなものとつながりながら広がっていっている状態で、「形を持たない感覚」が強いまま「しっかりとした手応えのある言葉」にできていません。

でも、この3日間をきっかけに、頭の中のさまざまが「純化」したり「風化」したり「転移」していくのだろうと予感があります。なんというか…高速で景色を切り替えたので、まだ脳内にハレーションが残っているような感じです。

ただ、そんな自分の今をスキャンしておきたいなって気持ちが強いのです。

 

 

■ 投げるのは石か、紙飛行機か

未来に向かって石を投げる。
大きな湖の真ん中に、どでかい石ができるだけ勢いよく落ちるように。波紋が1番遠くまで広がるように。その間には、きっと別の波紋にも出会うに違いない。

未来に向かって紙ひこうきを投げる。
石よりも軽い分、うまく風に乗ればすごく遠くまで届くかもしれない。でも、飛び方はきっと真っ直ぐじゃない。ひょっとしたら右や左に90度、思いもよらなかったところに着地するかも。

石に何を込めるのか。紙飛行機に何を載せるのか。

 

 

■ 変化させたくないもの

<何を残したいか、どんな強い価値感がそこにあって、それをどう次のステージへと進化させたいのかを僕らは理解しているべきなんだ。だから、残し続けていきたいと思うものと捨て去りたいものを、見極められなくちゃならないんだ。> — 変化とは変化しないものを見つけること より。

何かを変えることには、変えたかったそれとは違う何かを変えてしまうリスクがある…いや、ほとんどの場合違う何かを変えてしまうだろう。でも、何かを変えないと判断することも、違う何かを変えてしまうのだ。

何を変わらせず、何を守りたいのか。
変えることも守ることもできないからこそ、それを理解しておきたい。

 

■ 物語のちから

まず先にあるのは出来事や事象、物体で、人は後からそれらに名前を付ける。名前を持ったそれらが連なって意味をなし文章となり、文章が連なって意味をなし物語になる。

名前を付けることは物語を作ることだ。

言葉は水みたいだし物語は川みたいで、いろんなものを流していく。川が巨大で勢いを増せば、綺麗なものも醜いものも、良いものも悪いものも飲み込んで混ぜ合わせて連れていく。

雨粒が多いほど物語はその力を増す。そして支流を生んだり取り込んだりするように、物語もサブストーリーを生んだり取り込んだりしていく。

 

 

■ 感情と態度と行動の伝染力

感情と態度と行動はつながっている。感情は態度に伝染り、態度は行動に伝染る。

どんな気持ちで過ごしたいのか。どんなスタンスでいたいのか。どんな行動を広めたいのか。感情と態度と行動を一度に全部変えるのが難しければ、どれか一つから選んでみる。それで未来が変わる。

感情は周囲に伝染っていく、良い感情も悪い感情も、自分の周囲に伝染り、その周囲にもまた伝染る。態度と行動も同じだ。

しあわせや喜びを感じながら生きたいなら、しあわせや喜びが自分の元に何度も戻ってくるように、自分の周囲にそれを伝染していけばいい。態度や行動を習慣化すればいい。
習慣を意識することは未来を意識することだ。

 

 

■ Open Exploration(オープン・エクスプロレーション)

学びであれ実践であれ、対象範囲は柔軟に変えられるほうが良いだろう。とは言え「Open」という一言にまとめてしまうと、人は相対的な起点と到達点を求めて、キョロキョロと周りを見渡し模倣を始めようとしてしまう。

制約を課すこと。それからアクシデントを招き入れることをデザインする。それがOpenのOpenたるところを輝かせ、自由を羽ばたかせる。

期待に応えることと期待を探ることばかり上手になってしまった僕らには、期待はリミッターではなくあくまでもセーフティーネットだと、繰り返し伝え続けなければならない。

 

 

■ 私たちをかたちづくるのは

「私たち」とは誰で、それはどうやって生まれるのか(どうやって壊れるのか)?

何が「私たち」を作っているのかを知ることで、壊さないようにすることもできるしトドメを刺すこともできる。「私たち」を私たち足るものにしているのが何なのか、知ってみたら、案外どうでもいいと思うかも。

こちらとあちら。これとそれ。境界線を意識してデザインすることで、「私たち」の形を変えることも、私たちの今をアップデートすることも、破壊することもできる。私たちを拡大しよう。縮小しよう。

 

 

■ 「決定の消耗」vs 「選択の自由」

人は、クッキーかチョコレートか、白シャツか黒シャツかといったそんな些細な選択にさえ決定力を削がれる。そして1日の中で、意思決定力は使えば使うほど疲弊していき、その質にばらつきが出るようになるという。決定力は消耗していくのだ(「ジャムの法則」)。

一方で、人は、選択できないことや決定権を持っていないことを嫌い、恐れる。僕らは自分で選びたいのだ、自分が選ぶのがたいして上手くもないってことを知っていたとしても。

選択をする側にいるときも、選択してもらう側にいるときも、「ジャムの法則」を忘れないようにしよう。

 

 

今回私が書いたものは、フューチャーズデザイン・ワークショップのスピーディーな展開の中で、見過ごされがちな部分にフォーカスして、私なりの視点で深掘りしたものです。最初に立場について書きましたが、その点で言えば「ワークショップデザイナー」視点が強いかな。

これを読んだ人は、フューチャーズデザインを「ふわふわとしたもの」って思ってしまうかも? でも、それは誤解です。「次回参加してみようかな?」と思う方は、ぜひこちらの本「フューチャーデザイナー・ブック – 未来を創る方法論と実践方法」を読んでみてください。オンラインだと、IDEAS FOR GOODのワークショップレポートをご覧いただくのが良いかと思います。

 

もう少ししたら、この中のいくつかをもう少しはっきりした言葉で伝えられるようになるんじゃないかという気がしています。

そのときには、是非またお付き合いください。そして願わくば、あなたもフューチャーズデザイナーに。

Happy Collaboration! 

 

コラボレーション・エナジャイザー

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