ソーシャルウェア

社内ソーシャルの過去・今・未来(またはWeb2.0と社内Mixiと1:9:90)

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■覚えていますか「Web2.0」?

Web2.0という言葉を覚えていますか?

ここでは「Web2.0とはなんだったのか?」を論じたいわけではないので多少の認識の差異はサラッと流していただきたいのですが、すごく簡単に言ってしまえば「賢くて使いやすくてイケてるWebシステム。あるいはサービスやモデル」を指したばくっとした言葉でした。

時期的には、2005年頃からよく耳にするようになり、2009年ごろまでわりと頻繁に使われていたと思います(私自身もちょくちょく口にしていました)。

その後、少しずつ入れ替わるように「ソーシャルメディア」や「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス/サイト)」という言葉が日常会話の中に浸透していき、Web2.0という言葉は過去のものとなっていきました。

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■「バカで使いづらくてイケてない」Web2.0?

Web2.0とは「賢くて使いやすくてイケてる」こと。これはつまり、それ以前のWeb第一世代が「バカで使いづらくてイケてない」ということを表したものでした。

そして「ソーシャルメディア」や「SNS」、またその周辺のWebサービスが日常生活の中で日々使われるものとなるにつれ、今度はWeb2.0が「バカで使いづらくてイケてない」Webシステムやサービスをイメージさせるものになりました。

つまり、過去のモノ、現在のニーズや基準にマッチしないものとなったわけです。

そんな「使いづらくてイケテないWebサービス」を、あなたが使わなきゃいけない立場だとしたら…。

どうしてもそれじゃなきゃダメという必然性も低く、さらにログインの面倒さや端末の縛りなんていうマイナス要素もあったら…。

これ、かなりシンドイですよね。

普通に考えたら「なんでこんなの使わなきゃいけないんだ!」と文句を言いたくなるのも当然ですし、「相当な変わり者やマニアックな人のためのツール」と一般ユーザーに思われるのもなんら不思議はありません。

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■覚えていますか「社内mixi」?

社内mixiや社内ブログって言葉を覚えていますか?

ここで「社内mixiや社内ブログとはなんだったのか?」を論じようというわけじゃないので、多少の認識の差異はサラッと流していただきたいのですが、すごく簡単に言ってしまえば「社内にWeb2.0的な動きを持ち込むことで、コミュニケーションを活性化して組織間の壁を壊そう」という動きやサービスを指した言葉でした。

時期的には、社内mixi的な取り組みがピークに達したのは大体2008年頃で、その後ほとんどの「社内Mixi」は廃れていっています(もちろん、中には発展を続けて現在も活発なものもあります)。

さて、その原因はなんでしょうか?

「やってみたけど反応がなかった」「監視されているようでイヤだ」「マンネリ化した雑談が行われてるだけ」などなど、運営側もユーザー側もさまざまな理由を口にしますが、理由を絞り込んでいけば以下の2つに集約されるのではないでしょうか。

●そのプラットフォームを使う動機付けが見つけられなかった

●そのプラットフォームの使い勝手が割に合わなかった

その結果十分なユーザー数を得られず、コンテンツも充実せず、投資の価値も認められず、継続する気力も維持できず…。と、閉鎖、あるいは開店休業状態に陥ったケースが多いのでははないでしょうか。

もちろん、先にも書いたように、うまくいき今も生き残っている「社内Mixi」の発展形もゼロではありません。

ただ、今再び、あるいはこれから新たに「社内ソーシャル」を検討しているなら、社内Mixiから進化していない「バカで使いづらくてイケてない」Web2.0的なものでやっても二の舞いになる可能性が非常に高いだろうということは想像に難くありません。

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■1:9:90の特性(1%ルール)

ところで、Web2.0が流行していた頃、Webサービスには「1%ルール(1:9:90の法則)」があると言われていたのを覚えている方も多いと思います。

「コンテンツを自発的に生み出しているのは全ユーザーのうちの1%に過ぎず、残りの99%はコメントやレーティング(推奨)などで他ユーザーの目に見えるリアクションを取るのが9%、90%はただ眺めるだけ(ROM: Read Only Member)」という、WikipediaやYoutubeなど、初期からある大手Webサービスのユーザー属性や行動特性を表したものでした。

この1%ルールの捉え方には2種類あり、Webサービス擁護派は「書き込みは1%でも、実際はその100倍の人に読まれ、(オフラインでの行動に)何らかの影響を与えている可能性がある」というポジティブな見方をしていました。

それは「だから、たとえ書き込みが少なくても、効果も意味もあるのだ」という主張で、私もある程度それは事実で、確かなことだと思っています。

しかし、この「1:9:90」の対象となる人数がものすごく少ない場合には、例え「100倍の人に影響を与えてる可能性」があったとしても、果たしてどれだけの意味を持てるのだろうとも思うのです。

これまでの話の推移でお分かりの方も多いと思いますが、私は今、社内ソーシャルのことを念頭に1%ルールのことを考えています。

社内ソーシャルが提供されているユーザーが全社員ではなく「そもそも少数の登録ユーザー」だとしたら…。仮に全社員の25%しかユーザー登録しておらず、そこで1%ルールが起きているとしたら…。

実体はわずか0.25%の発信者しかいないことを意味し、会社全体を巻き込む力をそのプラットフォームに見出すのは相当難しく、大きな何かにつながる影響を与えられる可能性も相当低いと言わざるを得ないのではないでしょうか。

つまり、ボトムとなる数字が相当の大きさでなければ、「1:9:90」の意味合いを肯定することは非常に難しいのです。

と、ここまでの本題に入る前の背景や前提の説明だけで、相当のボリュームとなってしまいました。

今回は2回に分けて、早いタイミングで続編を書こうと思います。

以下、次回予告です。

■「1:9:90」が「10:20:70」に変わったワケ – そこにもここにも…!

■人は経験から学ぶ。良いことからも悪いことからも。

■「20:60:20」への道のり。人は蟻より賢いのか?

Happy Collaboration!

コラボレーション・エナジャイザー

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