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『グロースハッカー』を読みました – 制約とはスーパーキノコである

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昨年あたりからバズワード的にあちこちで目に耳にするようになった「グロースハッカー」という言葉。

一度ちゃんと理解しておきたいと思って手に取ったのがこの本『グロースハッカー』です。

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結果、自分がこれまでやってきたことや、今やっている仕事を再定義することができた気がします。

その上なんだか、背中をポンポンと叩いてもらい「お前のやり方でいいんだ。そのまま進みなよ」と応援してもらったような気分になりました(ほっこり)。

さらにさらに、(ちょっと偉そうですが)「自分なりのグロースハック」を拡げて展開していける気もしました。

ということで、わずか100ページ程度の薄い本ですが、自分にとってはとても大きな意味を持つ一冊になりそうです。

心に刻み込むためにも、本の要旨といくつかの言葉を紹介しながら、感想と自分なりの考えを書いていこうと思います。

(大きく太字で表示しているのが本の中の言葉です。)

 

■ グロースハックとは、ツールキットというよりも、マインドセットだ

マーケティングとは、顧客の獲得だ。そう考えれば、顧客を獲得するための行動すべてがマーケティングといえる。

そもそもグロースハッカーとはなんなのか。この本をはじめ、たくさんの人がたくさんの言葉で定義しています。

ですが、私は究めてシンプルに考えたいと思います。

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グロースハッカーとはグロースハックをする人。

そしてグロースハックとは、マーケットにおける製品やサービスの成長のために、従来の方法にとらわれない新しいアイデアを次から次へと出し続け、当たりを見つけたらさらにそれを発展させる方法を探しだし実行し続けること。

本書をはじめWeb上で目にする多くの文章が「お金をかけず」をグロースハッカーの定義や前提としていますが、私はそこは本質ではないと思っています。
だって金額の大小って、相対的なものじゃないですか。

むしろポイントは「お金がない」とか「人手がない」とか「時間がない」とか、こうした「×××がない」を「だから打ち手がない」という結論につなげることを決して良しとしないこと。

こうした制約を前にしたとき、「トンチの効かせどころ」「跳び箱の前の踏み切り板」「マリオにとってスーパーキノコ」くらいに捉えてチャレンジを楽しもうという「脳体質」を持つくらいでちょうど良いんじゃないかと思います。

 

■ 製品開発とマーケティングを完全に別のプロセスとして行う方法はもう古い。

サービスが開発されるのに任せるのは、もうやめよう。われわれはアイデアの提供、ルールとガイドライン、そしてフィードバックによって開発に影響を与えることができるのだ。

製品開発部門の人が製品を開発して、マーケティング部門にいる人がマーケティングをして、セールス部門の人だけが販売をするって、いまや古い分業体制だと思います。

もちろん主管部門やメインの担当者がいるのは良いと思いますが、それが行き過ぎたのが「それはうちの範疇じゃないからそっちでどうにかしてくれ。こっちはこっちで当初の予定通り進めさせていただきます。」みたいな、しょうもないセクショナリズムだったりするわけですよね。

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そうではなく、いま求められてるのは全員開発全員マーケ全員セールスです。

友人や仲間と話していて自社や自社製品のことを語ることもありますよね? 面白いアイデアを思いつけば、開発チームに話を持ちかけてみればいいですよね? セールス部門へ提案してみてもいいですよね?

まずは「余計なお世話かも」なんて考えすぎず、持っていくべしってことですよ! みんなが所属部門をクロスして活動すれば、アイデアの幅も深さも一挙に拡大しますよ。

別の言い方をすると、ユーザーやカスタマーの製品やサービスとのエンゲージメントを高めていくためには、あらゆること(もちろんブラックな行為はNG!)をしていかなければ勝てないということです。

リサーチやカスタマー・サポートのエリアまで含め、ユーザー/カスタマー・エクスペリエンス・ジャーニーに積極的に関与していこうというあたりは、コミュニティー・マネージャーやデータ・アナリストととの相似性やつながりも当然高くなるはずです。

 

■ サービスに追加した機能でユーザーを定着させられるなら、その機能もマーケティングなのだ

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企業はサービスそのものの改善に投資する必要があるのだ。ユーザーがそのサービスからはなれられなくなる(そして友達を誘う)まで改善しよう。

 

そろそろ締めたいと思います。

私は今、自分のことをグロースハッカーだと思っています。

これまでリーン・スタートアップやアジャイル開発という言葉に強く共鳴しながらも「自分とはちょっと違うフィールド」と思ってきました。

 

なぜなら、自分は起業家マインドこそあれど実際に起業してないのでアントレプレナーではないし、アジャイルの身のこなしの素早さを賞賛すれどプログラマーではないからです。

 

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(雑だがひとまず)リーンはビジネス手法、アジャイルは開発プロセス、グロースハックはマーケティング魂。

 

でも、グロースハッカーは、リーンというビジネス手法が持つイノベーションへの想いや、アジャイルという開発スタイルが持つ前進への渇望みたいなものが、マーケティングを中心とした分野に現れているものだと思うのです。

そして、失敗やトラブルにもめげず諦めず心を折られず、想いや渇望を強く持ち続けてぶれることなく、しつこく新しいものごとや考えを吸収し続けられる人こそがグロースハッカーなんじゃないでしょうか。

頑張れ、グロースハッカーたちよ! 俺も頑張る!

 

Happy Collaboration!

 

蛇足: 過去にリーンやアジャイルを取り上げたブログを書いていますので、よろしければ読んでみてください。

 

コラボレーション・エナジャイザー

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