ソーシャルライフ

資本主義とロックンロール

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資本主義とは何か?」と質問されたら、自信を持って答えられますか?

自慢じゃないですが、私には無理です

自信を持ってなんてとんでもない。

それどころか、もし相手が小さな子どもで、いくらか油断して「それはね」なんて説明を始めても、きっとキョドった態度を見透かされ「おじさん、本当にわかっているの?」とツッコまれることでしょう。

んー、一般教養としてちゃんと知っておくべきなんでしょうね。

でも、なんだか「資本主義」そのものには、さほど興味が持てないのです。

ただ、自分が興味や関心を持つモノゴトの周りには、たいていこの「資本主義」ってヤツがいつもウロウロしていて、「どこかで一度、向き合わなきゃならんのかなぁ」という感じていました。

これってひょっとしたら、AdeleのファンがみんなAmy Winehouseを好きなわけじゃないし、AmyのファンがこぞってJanis Joplinを聞くわけじゃないし、Janisのファンが誰しもJames Brownに興味を持つわけじゃないって話に似ているのかもしれませんね。

イメージ

(オリジナル画像: “The James Brown Musical Family Tree” from THE UINVERSAL pICTURES HOME ENTERTAINMENT BLOG)

…いや、全然関係ないなこの話。ゴメン。

というわけで、まずはコトバンクで「資本主義」を引いてみました。

以下、いくつかの辞典の説明の中から抜き出して引用します(太字は私Pachi)。

■ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

資本主義とは,労働力を商品化し,剰余労働を剰余価値とすることによって資本の自己増殖を目指し,資本蓄積を最上位におく社会システムに限定すべきである。

■デジタル大辞泉の解説

生産活動は利潤追求を原動力とする市場メカニズムによって運営される。キャピタリズム。

■世界大百科事典 第2版の解説

資本主義という言葉は,社会主義とか封建制とかの言葉と同じように,一つの社会,国家における経済のしくみ,すなわち経済体制(経済システム)の特徴をいいあらわす言葉である。

■日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

資本制企業が物財やサービスの生産・流通の主体になっている経済体制であり、資本制経済ともよぶ。

資本主義という用語は、資本が生産活動の主体となっている経済体制・経済システムをさすもので、主義・主張・思想をさすわけではない。アルコホリズムalcoholismということばがアルコール主義ではなくてアルコール中毒という状態を示すものであるのと同様に、資本制経済という体制を意味することばである。

…なんだか、いっそうわからなくなるばかりじゃありませんか?

「社会システム」であり「経済体制」であり、「主義」とはいうものの主義・主張・思想ではなく「中毒」である、と…(違

これってやっぱり「ロックンロールとは?」「リズム&ブルーズとは何か?」みたいな話と似てる気がします。

イエーベイベー! ロックンロールは音楽じゃなくてスピリッツだぜ!

やっぱり正面からあたるのは私には無理っぽい…。ということで、周辺からあたることにして、『新・資本主義宣言: 7つの未来設計図』という本を読んでみることにしました。イメージ

7人のスペシャリストがそれぞれ新しい資本主義についての展望や論点を書き、ところどころにゲストを交えた討論が挟まれるという形式の本で、7人とも強弱の差こそあれ、興味を惹かれるポイントがありました。個人的にかなりオススメの一冊です(だからこのエントリーを書いています)。

そして7人の中で1人、私にとってはずば抜けて新しい、これまで見たり聞いたりしたことがない考えを書かれていたのが、株式会社KADOKAWA・DWANGO代表取締役会長の川上 量生さんです(出版当時は株式会社ドワンゴ代表取締役会長)。

自分的にインパクトの大きかった順にいくつかの論説を引用します。

ある企業が百億円の売上があるとします。しかし、支出が百一億円だとすると、一億円の赤字です。一億円の赤字だからその企業は駄目かというと、そうではない。社会的には「百一億円使っている」、「社会と百一億円の関わりがある」ことの方が影響を及ぼしているのです。

つまり、企業とは収入金額よりも支出金額の方が社会的にはより大事なのではないでしょうか。現在は、売上至上主義から利益至上主義へと価値観が変換していますが、本来ならば、支出の多さでその企業の社会的価値を判断すべきです。

(『会社の価値を計るのは利益より支出』)

グローバル資本が国境を超えることによって、様々な問題が起きています。そもそも国家とグローバル資本は相性が悪いのです。ある意味これは、国家が消滅する過渡期の現象なのかもしれません。

実際、グローバル資本の暴力によって国家の輪郭が消し飛べば、落ち着くところに落ち着くのかもしれません。

(『資本主義の非可逆性を食い止めるために』)

会社も大変だから皆で力を合わせてやっていこうというような、非合理的な感覚や互助的な精神がありました。サービス残業にしても杓子定規な雇用を嫌う了解が経営者と労働者との間にありました。(…)経営者と労働者がお互いに曖昧にやっていたところに、企業側でつけこもうという人たちと、労働者側でつけこもうという人たちが出てきて、ブラック企業が生まれたり、クレーマー的な人がどんどん増長したりしているのが現状です。

もともと曖昧なものを白黒はっきりさせようとするから、様々な問題が起こってきます。

(『合理主義の追求が問題を生む』)

実は世界の中でも日本が一番職業選択の自由があるわけです。一方、アメリカやヨーロッパの社会では職業選択の自由はさほどありません。職歴があるか、もしくは学校で必要な技能を習得していなければ、その職には就けません。そのようなギルド的な雇用慣行があります

(『何でもやらせる雇用の曖昧さが競争力』)

本質的に今の構造では、リクナビやマイナビといった就職情報サイトの運営会社が儲かります。多くの人がさまざまな企業に応募してくれた方が、お金が回収できるシステムになっています。何人集めたかということで広告費が高くなりますから、人数がインセンティブになっています。それを「職業選択の自由」だと謳って推奨しています。

(『就活の大量応募が採用を画一化した』)

学生起業の実態は何かというと、昔はイベント会社なんかがよくありましたが、最近の多くは派遣会社の設立です。企業などに労働力を提供しているのです。(…)売るものもない。ましてや競争力もない。いわば、自らの労働力をディスカウントして売るしかない。それが実態です。要するに、体のいい労働条件の切り下げに、学生起業が気づかず加担しているというわけです

(『労働力の安売りに陥る学生起業』)

人によっては、過激過ぎるとか視点が偏り過ぎているとか、そう思われる方もきっといるだろうと思います。

でも、こうした独自性の高い意見や視点にこそ、現状を変えていく力があるんじゃないかと思いませんか?

Happy Collaboration!

コラボレーション・エナジャイザー

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