パスワードに適用するシステム値

このトピックでは、パスワードに適用するシステム値について説明します。 これらのシステム値を決定すると、ユーザーがパスワードを定期的に変更すること が必要になるので、簡単で、容易に推測されてしまうパスワードを割り当てない よう予防するのに役立ちます。また、これらのシステム値により、割り当てられるパスワードが通信 ネットワークの要件を満たしていることを確認することもできます。

QPWDRULES システム値に *PWDSYSVAL 以外の値が指定されている場合は、 新規パスワードの形式が正しいかどうかを検査する際に、QPWDLMTAJC、QPWDLMTCHR、 QPWDLMTREP、QPWDMAXLEN、QPWDMINLEN、 QPWDPOSDIF、および QPWDRQDDGT システム値は無視されます。

概説 :
目的:
ユーザーが割り当てるパスワードの要件を設定するための システム値を指定する。
方法:
WRKSYSVAL *SEC (システム値処理コマンド)
権限:
*ALLOBJ および *SECADM
ジャーナル項目:
SV
注:
変更は即時に有効 (QPWDLVL 以外)。IPL は必要ありません。
これらのシステム値により、パスワードが制御されます。
QPWDCHGBLK
パスワード変更のブロック
QPWDEXPITV
満了間隔
QPWDEXPWRN
パスワード失効の警告
QPWDLVL
パスワードのレベル
QPWDLMTCHR
制限される文字
QPWDLMTAJC
隣接文字の制限
QPWDLMTREP
反復文字の制限
QPWDMINLEN
最小文字数
QPWDMAXLEN
最大文字数
QPWDPOSDIF
文字位置の相違
QPWDRQDDIF
相違点が必要
QPWDRQDDGT
数字が必要
QPWDRULES
パスワード規則
QPWDVLDPGM
パスワード妥当性検査プログラム

CHGPWD コマンド、 パスワード変更用の ASSIST メニュー・オプション、 または QSYCHGPW アプリケーション・プログラミング・インターフェース (API) を 使用してパスワードを変更する場合には、パスワード構成システム値が常に適用されます。QPWDRULES システム値に *ALLCRTCHG 値が指定されている場合にのみ、CRTUSRPRF または CHGUSRPRF コマンドを使用するときに、パスワード規則が適用されます。*ALLCRTCHG が QPWDRULES に指定されていない場合は、CRTUSRPRF コマンドまたは CHGUSRPRF コマンドを使用して、現在定義されているパスワード構成規則に準拠していないパスワードをユーザーに設定できます。パスワードがパスワード規則に準拠していないというこのシナリオでは、プロファイル変更 (CP) セキュリティー監査レコードに、このユーザーのパスワードがパスワード構成システム値規則に準拠していないことが示されます。セキュリティー監査が有効であり、*SECURITY アクションが監査される場合は、プロファイル変更 (CP) 監査レコードが送信されます。セキュリティー監査を活動化する手順については、IBM i のセキュリティー監査を参照してください。

以下のいずれかの条件が当てはまる場合、システムは、ユーザーが CHGPWD コマンド、ASSIST メニュー、または QSYCHGPW API を使用してパスワードをユーザー・プロファイル名と同じ値に設定できないようにします。
  • パスワード規則 (QPWDRULES) システム値の値が *PWDSYSVAL で、 パスワードの最小文字数 (QPWDMINLEN) システム値の値が 1 以外である場合。
  • パスワード規則 (QPWDRULES) システム値の値が *PWDSYSVAL で、 パスワードの最大文字数 (QPWDMAXLEN) システム値の値が 10 以外である場合。
  • パスワード規則 (QPWDRULES) システム値の値が *PWDSYSVAL で、 その他のパスワード管理システム値のいずれかが、デフォルトから変更されている場合。

パスワードを忘れた場合、機密保護担当者は、 ユーザー・プロファイル変更 (CHGUSRPRF) コマンドを使用してプロファイル名 またはその他の値に等しいパスワードを設定できます。ユーザー・プロファイルの「パスワード満了設定」フィールドを 使用すると、ユーザーが次回サインオンする際はパスワードを変更するように 要求することができます。