遠隔ジャーナルの概念

遠隔ジャーナル管理は、1 つ以上のシステムにジャーナル項目を効率的に複製するのに役立ちます。アプリケーション・プログラムとともに遠隔ジャーナル管理を使用して、データ・レプリカを保持することができます。データ・レプリカはオリジナル・データのコピーを表し、別のシステムまたは独立ディスク・プールに置かれます。オリジナル・データは 1 次システムに置かれます。アプリケーションは、通常の操作中、オリジナル・データに変更を加えます。

V4R2M0 より前では、ジャーナル項目の受信 (RCVJRNE) コマンドを使用することによって、同じ機能を行っていました。その環境では、RCVJRNE 出口プログラムは使用可能な通信方式を使用して、ジャーナルからジャーナル項目を受信し、それからジャーナル項目をリモート・システムに送信します。この処理のすべては、ジャーナル項目の保管を引き起こす操作に対して非同期に、システムのアプリケーション層で生じます。

しかし、遠隔ジャーナル機能は、ライセンス内部コード層で、リモート・システムにジャーナル項目を複製します。 この低い層へ複製を移動させると、次の事柄が生じます。

以下の図は、遠隔ジャーナル管理を使用した場合と使用しない場合の、ホット・バックアップ環境の比較を示しています。ホット・バックアップは、アプリケーション依存データを 1 次システムからバックアップ・システムに複製する機能です。1 次システムは、オリジナル・データが存在するシステムです。バックアップ・システムは、オリジナル・データのレプリカが保持されているシステムです。1 次システムの障害が発生した場合に、バックアップ・システムへの切り替えを実行することができます。

遠隔ジャーナル機能を使用しないホット・バックアップ環境、およびアプリケーション・コード・ベースの適用

遠隔ジャーナル機能を使用しないホット・バックアップ環境

この図は、RCVJRNE コマンドを用いた処理が、ジャーナル項目の保管を引き起こす操作に対して非同期に生じることを示したものです。この処理では、遠隔ジャーナル機能よりオーバーヘッドが必要とされます。イメージの説明。

遠隔ジャーナル機能を使用したホット・バックアップ環境、およびアプリケーション・コード・ベースの適用

遠隔ジャーナル機能を使用したホット・バックアップ環境

この図は、遠隔ジャーナル機能を用いた処理が、ジャーナル項目の保管を引き起こす操作に同期して生じることを示したものです。この処理では、RCVJRNE コマンドよりオーバーヘッドが少なくて済みます。

以下のトピックでは、遠隔ジャーナル処理について、さらに詳しく説明しています。