SMAPP の働き

システム管理アクセス・パス保護 (SMAPP) の目的は、 異常終了後にシステムの再始動または独立ディスク・プールのオンへの構成変更にかかる時間を削減することです。

停電などが原因でシステムが異常終了したとき、 システムの再始動は、通常の再始動よりもずっと時間がかかる可能性があります。 また、独立ディスク・プールを使用している場合、独立ディスク・プールの次のオンへの構成変更は、通常のオンへの構成変更よりもずっと時間がかかる可能性があります。

アクセス・パス

アクセス・パスは、 データベース・ファイルのレコードを処理する順序を記述します。 別のプログラムがレコードを別の順序で見る必要がある場合、ファイルは複数のアクセス・パスを持つことができます。

異常終了における SMAPP の働き

異常終了後にシステムを再始動すると、 システムは、異常終了時に更新するためにオープンされていたアクセス・パスを再作成します。 アクセス・パスを再作成すると、再始動時間が長くなる原因になります。同様に、独立ディスク・プールでオンに変更すると、 システムは、独立ディスク・プールが異常終了したときに更新するためにオープンされていたアクセス・パスを再作成します。 システムは、作成時に MAINT(*REBLD) として指定されるアクセス・パスは再作成しません。 SMAPP を使用してアクセス・パスを保護している場合は、システムはアクセス・パスを再作成せずに、アクセス・パスの更新用に収集した情報を使用します。

システムの異常終了後にアクセス・パスを再作成する目標時間を指定できます。 その目標時間は、システムが達成し得る最善の目標です。 特定の障害後のアクセス・パスの実際の回復時間は、 この目標よりもいくらか多くなることもあれば少なくなることもあります。

アクセス・パスの目標回復時間は、システム全体、または各ディスク・プールごとに指定することができます。 システムはどのアクセス・パスを保護するかを動的に選択して、この目標を達成するようにします。 さらに、変更のためにオープンされているアクセス・パスを回復するのにかかる時間を、周期的に見積もります。

新規システムでは、システム全体のアクセス・パスの回復時間は 50 分です。 これはデフォルト値です。SMAPP 機能のないリリースから SMAPP をサポートしているリリースに移行する場合、 アクセス・パスのシステム全体の回復時間も 50 分に設定されます。