VATLSTxx (ボリューム属性リスト)

VATLSTxx は直接アクセス・ボリュームのマウント、および使用属性を事前定 義する 1 つ以上のボリューム属性を含んでいます。 マウント 属性は、ボリュームのマウントを外す条 件を判別します。使用 属性は、ボリュームの割り 振り要求のタイプを制御します。

システム・プログラマーは、ボリューム「マウント」属性を永続常駐または予約として事前定義し、ボリューム「使用」属性をストレージ、公用、または専用として事前定義できます。したがって、「マウント」属性および「使用」属性によってボリュームに置くことができるデータ・セットのタイプが決まるので、重要な直接アクセス・ボリュームを制御できます。割り振り時に、永続常駐または予約としてマークが付けられたボリューム上のデータ・セットは、逐次化を必要とせず処理時間が最小になるので最初に選択されます。

ボリューム属性リストを効果的に指定することにより、より迅速に初期設定を行うことができます。例えば、IPL 時に、マウントされないボリュームの項目を含むリストを指定しないでください。マウントされないボリュームには、オペレーター介入が必要となるので、結果として遅延が生じます。

DASD ボリュームに関する使用属性およびマウント属性を定義する方法は 2 通りあります。VATLSTxx メンバーの個々の項目 (各項目に 1 つのボリューム) にこれらの属性を定義することも、1 つの項目を使用してボリュームのグループを定義することもできます。この 2 番目の方法では、総称ボリューム通し番号および装置タイプを、ボリュームのグループに対して指定します。

総称値の指定は、VATLSTxx メンバーの保守を容易にします。 同じ装置タイプと同じマウント属性および使用属性を持つ装置上にマ ウントされるボリュームの 1 グループに、1 つの総称名を与えてください。ボリュームがマウントされる装置が何であるかに関係なく、ボリュームのグ ループが同じボリューム通し番号、マウント属性、および使用属性をもって いる場合には、その装置タイプにアスタリスク (「*」) を指定してく ださい。詳しくは、総称ボリューム通し番号の指定および 総称装置タイプの指定を参照してください。

JES3 に関しては、(VATLST ではなく) DEVICE および SETRES 初期化ステー トメントが永続常駐ボリュームの指定に使用できます。JES3 複合システムで は、複合システム内のすべてのシステムにマウントされる 1 つのボリューム に同じマウント属性を割り当てなければなりません。例えば、1 つのシス テム上のシステム常駐ボリュームに「永続常駐」のマウント属性を 使用する場合には、他のすべてのシステム上で同じ使用属性を使用する必要 があります。

VATLST メンバーが、複数システム間で共用される装置上に常駐するボリュー ム用に使用される場合、特定のボリュームのマウント属性はすべてのシステ ムで同一でなければなりません。