ディスクおよびメモリーの要件

Db2® 環境用に適切な量のディスク・スペースが使用可能であることを確認し、それに応じてメモリーを割り振ります。

重要: Db2 データベース製品の最新のインストール要件については、以下のいずれかの技術情報を使用してください。これらの技術情報では、 IBM® Software Product Compatibility Reports (SPCR) を使用しています。 SPCR ツールを使用すると、Db2 データベース製品に関する、サポートされているオペレーティング・システム、システム要件、前提条件、サポートされているオプション・ソフトウェアの完全なリストを検索して見つけることができます。

ディスク要件

この製品に必要なディスク・スペースは、選択するインストールのタイプ、およびご使用のファイル・システムのタイプに応じて異なります。 Db2 セットアップ・ウィザードは、標準、コンパクト、またはカスタム・インストールの際に選択したコンポーネントに基づいて、動的にサイズの見積もりを行います。

必須のデータベース、ソフトウェア、および通信製品のためのディスク・スペースも忘れずに確保してください。 ファイル・システムは、並行入出力 (CIO) オプションではマウントされません。

Linux® および UNIX オペレーティング・システムでは、一時ディレクトリー (デフォルト: /tmp) がマウントされたドライブである場合、すべてのユーザーがバイナリーを直接実行できなければなりません。 (例えば、/tmp がマウントされているドライブである場合は、ドライブを作成する際にマウント・コマンドに noexec パラメーターを指定しないでください。) Db2 pureScale® 環境 に必要な /tmp スペースは 2 GB であり、 Db2 pureScale 環境 以外の環境の場合に必要なスペースは 512 MB です。 /var ディレクトリーに必要なフリー・スペースは 512 MB です。

Linux および UNIX オペレーティング・システムでは、インスタンスのホーム・ディレクトリーに必要なディスク・スペースは実行時に計算され、変動します。 通常は、/home ディレクトリーに約 1 から 1.5 GB のフリー・スペースが必要です。

Linux および UNIX オペレーティング・システムでは、インスタンス・ホーム・ディレクトリーおよびインストール・ディレクトリーに使用されるファイル・システムが、 nosuid および noexec パラメーターを使用してマウントされていないことを確認してください。 デフォルトのインスタンス・ホーム・ディレクトリーは /home で、デフォルトのインストール・ディレクトリーは /opt/IBM/db2/<version>です。 Db2 バイナリーには、 suid ファイル・アクセス権が必要です。

注: Linux および UNIX オペレーティング・システムでは、 Db2 製品を空のディレクトリーにインストールする必要があります。 しかし、インストール・パスとして指定したディレクトリーには lost+found ディレクトリーが含まれている可能性があります。 インストール・ディレクトリーにサブディレクトリーまたは lost+found ディレクトリー以外のファイルが含まれていると、 Db2 のインストールが失敗する可能性があります。

Windows オペレーティング・システムでは、 Db2 製品のフリー・スペースに加えて、以下のフリー・スペースが推奨されます。

  • システム・ドライブの 40 MB
  • temp 環境変数で指定される一時フォルダーの 60 MB

メモリーの要件

メモリー要件は、データベース・システムのサイズと複雑さ、データベース・アクティビティーの範囲、およびシステムにアクセスするクライアントの数によって異なります。 少なくとも、 Db2 データベース・インスタンスには、 512MB の RAM に加えて、データベースごとに 512MB の RAM が必要です。 しかし、パフォーマンス改善のためには、インスタンスごと、またデータベースごとに 1 GB 以上の RAM が推奨されます。 これらの要件には、 Db2 モニター・ツールやその他の非Db2 ツールなど、システム上で実行されている他のソフトウェアの追加メモリー所要量は含まれていません。 IBM データ・サーバー・クライアント ・サポートの場合、これらのメモリー要件は、5 つの並行クライアント接続を基本としています。 5 つのクライアント接続を追加するたびに、追加で 16 MB の RAM が必要になります。

Db2 サーバー製品では、いくつかのメモリー構成パラメーターの値を自動的に設定するセルフチューニング・メモリー・マネージャー (STMM) が用意されており、これによりメモリー構成の作業が簡略化されます。 このメモリー調整機能を有効にすると、ソート、パッケージ・キャッシュ、ロック・リスト、バッファー・プールなど、メモリーを消費するいくつかの機能の間で、使用可能メモリー・リソースが動的に分散されます。

ページング・スペース要件

Db2 では、ページング (スワップとも呼ばれる) を使用可能にする必要があります。 この構成は、スワップ/ページング・スペースの使用状況をモニターするか、それに依存する Db2 のさまざまな機能をサポートするために必要です。 実際に必要とされるスワップ/ページング・スペースの量は、システムによって異なります。また、単にアプリケーション・ソフトウェアによるメモリー使用状況に基づくわけでもありません。

ほとんどのシステムでは、妥当なスワップ/ページング・スペースの最小構成は、RAM の 25 - 50% です。 データベースまたはインスタンスごとに仮想メモリーを事前割り振りするため、また複数データベースを STMM チューニングする場合に仮想メモリーを保持するため、より多くのスペースが必要となります。 システムでの予期せぬメモリー・オーバーコミットメントに備えて、追加のスワップ/ページング・スペースをプロビジョンすることもできます。