メッセージの概要

メッセージは、イベント (事象) についての情報をユーザーに伝えるものです。 メッセージには、イベントの原因や、イベントに対処するための処置の説明が含まれています。

メッセージには通常、以下の情報が含まれています。
  • イベントの性質。
  • イベントの原因として可能性のあるもの。
  • イベントを解決または回避するための処置。

メッセージ構造

イベントが発生すると、メッセージが診断ログまたは通知ログ、コンソール、あるいはグラフィカル・インターフェースに出力されます。 これらのメッセージは、一般に、標準化された構造で表されます。 メッセージには、以下のセクションが含まれています。
  • ユニーク ID
  • 簡略テキスト
  • 説明のセクション
  • ユーザー応答
固有のメッセージ ID
ID は、3 文字のメッセージ接頭部と、それに続く 4 桁または 5 桁のメッセージ番号と、 それに続く 1 文字の接尾部から成り立っています。 例えば、SQL1042C です。
メッセージ ID の接頭部
メッセージのカテゴリーを表す 3 文字。 例えば、メッセージ ID 接頭部 ADM は、 そのメッセージが管理用通知メッセージであることを表します。
メッセージ番号
メッセージを識別する 4 桁または 5 桁の固有の番号。
単一文字の接尾部
イベント・メッセージのタイプを表す単一文字。
C
重大なエラー・メッセージであることを表します。

メッセージ ID 接頭部が SQL のメッセージの場合、C 接尾部は、致命的なエラーのメッセージであることを示します。

E
緊急のエラー・メッセージであることを表します。 E 接尾部は、SQL 以外のメッセージ用です。
N
エラー・メッセージであることを表します。
W
警告メッセージであることを表します。

メッセージ ID 接頭部が ADM のメッセージの場合、W 接尾部は、重要なイベント・メッセージであることを示します。

メッセージ ID 接頭部が SQL のメッセージの場合、W 接尾部は、警告または通知メッセージであることを示します。

I
通知メッセージであることを示します。
簡略テキスト
イベントを説明する簡単な記述。 簡略テキストには、実行時に具体的な値に置き換えられるトークンが 1 つ以上含まれている場合があり、 イベントの原因を診断するために役立ちます。 メッセージ・トークンは、メッセージ変数とも呼ばれます。 例えば、SQL0107N メッセージには、次の簡略テキストが含まれています。
SQL0107N  名前 "name" が長すぎます。 最大長は "length" です。 
SQL0107N のメッセージ・トークン "name" および "length" により、エラー・イベントの原因のオブジェクトと、そのタイプのオブジェクトの最大長が分かります。
場合によっては、エラーの特定のインスタンスに対してトークンが適用されないことがあります。*Nが返されます。 例えば、以下のようにします。
SQL20416N The value provided ("*N") could not be converted to a security
ラベル。 Labels for the security policy with a policy ID of "1" should be "8"
characters long. この値の長さは "0" 文字です。  SQLSTATE=23523
説明のセクション
状況とイベントの詳細を説明する、複数の段落。
ユーザー応答
メッセージを生成させたイベントに対処するための手順を示す段落。

CLP またはコマンド・ウィンドウでのメッセージ・ヘルプの表示

Db2® CLP または Db2 コマンド・ウィンドウからメッセージのヘルプを表示できます。 メッセージ ID または SQLSTATE のヘルプを表示できます。

表 1. メッセージ・ヘルプ表示の形式と例
コンテキスト コマンド・ユーティリティー 形式
メッセージ ID Db2 CLP ? identifier ? SQL20506N
メッセージ ID Db2 コマンド・ウィンドウ db2 "? identifier" db2 "? SQL20506N"
SQLSTATE Db2 CLP ? sqlstate ? 51044
SQLSTATE Db2 コマンド・ウィンドウ db2 "? sqlstate" db2 "? 51044"

組み込みルーチンによるメッセージ・ヘルプの表示

SQLERRM スカラー関数を使用して、エラー状態のヘルプを表示できます。 詳しくは、 SQLERRM スカラー関数を参照してください。

診断ファイルにのみ表示されるメッセージ

ID 接頭部が DIA のメッセージは、診断ファイル (db2diag.log) には記録されますが、それ以外には記録されません。