保守モードへのクラスターの移行

クラスターのホストにあるオペレーティング・システムまたはハードウェアにアップデートを行う時に、 クラスターを保守モードにすることができます。

このタスクを実行するには、 Db2® クラスター・サービス 管理者でなければなりません。

このタスクについて

高可用性災害時リカバリー (HADR) を使用している場合は、ローリング・アップデート手順を使用すれば、システム停止を回避できます。 1 次クラスターをスタンバイ・サイトにフェイルオーバーすることにより、データベースの可用性を維持できます。 詳しくは、 DB2® 高可用性災害時リカバリー (HADR) 環境でのローリング更新の実行を参照してください。

プロシージャー

  1. インスタンス・ユーザーとして、以下の手順に従います。
    1. 単一ホストで以下のコマンドを発行して、すべてのホストのデータベース・マネージャーを停止します。
      su -iname
      db2stop
      exit
      ここで iname は、インスタンス所有者の名前を表しています。
    2. 各ホストで、以下のコマンドを発行して Db2 インスタンスを停止します。
      db2stop instance on hostname
      ここで、 hostname は特定の メンバー または CFのホスト名を表し、 db2stop instance on hostname コマンドはクラスター内の各ホストに対して実行されます。
  2. Db2 クラスター・サービス 管理者として、以下のステップを実行します。
    1. 次のコマンドを発行して、すべてのホスト上でクラスター・マネージャーを保守モードにします。
      DB2DIR/bin/db2cluster -cm -enter -maintenance -all
      Db2DIR は、Db2 コピーのインストール場所を表します。
    2. 次のコマンドを発行して、ホスト上でクラスター・ファイル・システム・サービスを保守モードにします。
      DB2DIR/bin/db2cluster -cfs -enter -maintenance -all
      Db2DIR は、Db2 コピーのインストール場所を表します。
    3. 保守を実行し、必要ならリブートします。
      注: 保守中にホストがリブートすると、ファイル・システムはマウントされず、GPFS 更新は適用されません。 更新を適用するには、クラスター・ファイル・システムで保守を開始した後、再び終了する必要があります。

次の作業

  1. Db2 クラスター・サービス 管理者として、以下のステップを実行します。
    1. 計画されているメンテナンス・アクティビティーを行います。 例えば、フィックスパック更新をインストールしたり、 Db2 pureScale ® 環境のネットワーク・トポロジーを変更したりします。
    2. 次のコマンドを実行して、ホストのクラスター・マネージャーの保守モードを終了させます。
      DB2DIR/bin/db2cluster -cm -exit -maintenance -all
      Db2DIR は、Db2 コピーのインストール場所を表します。
    3. 次のコマンドを発行して、すべての メンバー とドメインがアクティブであることを確認します。
      DB2DIR/bin/db2cluster -cm -list -host -state
      Db2DIR は、Db2 コピーのインストール場所を表します。
    4. 次のコマンドを実行して、ホストのクラスター・ファイル・システムの保守モードを終了させます。
      DB2DIR/bin/db2cluster -cfs -exit -maintenance -all
      Db2DIR は、Db2 コピーのインストール場所を表します。 タイムアウトの場合は、 DB2DIR/bin/db2cluster -cfs -list -host -state コマンドを発行してクラスター・ファイル・システムの状況を確認します。
  2. インスタンス・ユーザーとして、以下の手順に従います。
    1. 各ホストで、次のコマンドを実行して Db2 インスタンスを開始させます。
      db2start instance on hostname
      ここで、 hostname は特定の メンバー または CFのホスト名を表し、 db2start instance on hostname コマンドはクラスター内の各ホストに対して実行されます。
    2. 以下のコマンドを発行して、データベース・マネージャーを開始します。
      su -iname
      db2start
      exit
      ここで iname は、インスタンス所有者の名前を表しています。