システム環境変数を使用すると、DB2® 環境で実行されているアプリケーションに構成値を渡すことができます。
システム環境変数の中には、特定のオペレーティング・システム環境のみに該当するものもあります。
- DB2_ALTERNATE_GROUP_LOOKUP
-
- オペレーティング・システム: AIX®、Linux
- デフォルト: NULL。値: NULL、GETGRSET (AIX の場合)、GETGROUPLIST (Linux の場合)
- この変数は、オペレーティング・システムが提供する代替ソースからグループ情報を取得することを、DB2 データベース・システムに許可します。
AIX では、関数 getgrset が使用されます。これにより、Loadable Authentication Modules を介してローカル・ファイル以外からグループを取得できるようになります。
- DB2_CLI_DRIVER_INSTALL_PATH
-
- オペレーティング・システム: すべて
- デフォルト: NULL
- この環境変数は、IBM® Data Server Driver for ODBC and CLI のインストール・ディレクトリーを指定します。
環境内に複数の IBM Data Server Driver for ODBC and CLI インストールが存在する場合、アプリケーションがどの IBM Data Server Driver for ODBC and CLI インストール・コピーを使用できるかは、DB2_CLI_DRIVER_INSTALL_PATH 環境変数の値によって決まります。
- DB2CONNECT_ENABLE_EURO_CODEPAGE
-
- オペレーティング・システム: すべて
- デフォルト: NO。値: YES または NO
- ユーロ通貨記号サポートが必要な場合、DB2 for z/OS® サーバーまたは DB2 for IBM i サーバーに接続するすべての DB2 Connect™ クライアントおよびサーバーでこの変数を YES に設定してください。この変数を YES に設定すると、現在のアプリケーションのコード・ページが、ユーロ記号のサポートを明示的に示す、等価のコード化文字セット ID (CCSID) にマップされます。
その結果、DB2 Connect は、現在のアプリケーション・コードの CCSID のスーパーセットであり、かつユーロ記号をサポートする CCSID を使用して DB2 for z/OS サーバーまたは DB2 for IBM i サーバーに接続します。例えば、CCSID 1252 にマップされるコード・ページをクライアントが使用している場合、そのクライアントは CCSID 5348 を使用して接続します。
- DB2CONNECT_IN_APP_PROCESS
-
- オペレーティング・システム: すべて
- デフォルト: YES。値: YES または NO
- この変数を NO に設定すると、
DB2 Enterprise Server Edition マシン上のローカル DB2 Connect クライアントは強制的にエージェント内で実行さ
れます。エージェント内で実行する利点としては、
ローカル・クライアントをモニターできることと、
ローカル・クライアントが SYSPLEX サポートを使用できることがあります。
- DB2_COPY_NAME
-
- オペレーティング・システム: Windows
- デフォルト: マシンにインストールされている DB2 のデフォルト・コピーの名前。
値: マシンにインストールされている DB2 のコピーの名前。名前の長さは最大で 128 文字です。
- DB2_COPY_NAME 変数は、現在使用中の
DB2 のコピーの名前を保管します。マシンに複数の DB2 コピーがインストールされている場合は、DB2_COPY_NAME を使用して DB2 の別のコピーに切り替えることはできません。その場合、現在使用中のコピーを変更するには、コマンド INSTALLPATH¥bin¥db2envar.bat を実行する必要があります。INSTALLPATH は、DB2 コピーがインストールされている場所です。
- DB2_CPU_BINDING
-
- オペレーティング・システム: Linux
- デフォルト:
- DB2 メンバーとクラスター・キャッシング・ファシリティー (CF) が同じホスト上にある場合、
- メンバーの場合は NUM_CORES=max(1, floor(0.8*totalCores))
- クラスター・キャッシング・ファシリティーの場合は NUM_CORES=totalCores - 上にリストした数。
- DB2 メンバーとクラスター・キャッシング・ファシリティーがホストを共有していない場合、この変数は設定されません。
- このレジストリー変数は、CPU の固定を制御します。
この変数の変更を有効にするには、DB2 インスタンスを再始動します。
パラメーター:
- NUM_CORES
- オペレーティング・システム: Linux
- デフォルト: メンバーまたはCF が同じホスト上にある場合、使用可能なコアの合計の約 80% が DB2 に割り当てられ、残りが CF に割り当てられます。
値: 0 < x < (ホスト上の物理コアの数)
- このオプションは、メンバーまたは CF のプロセスがいくつのコアに固定されるかを指定します。
NUM_CORES を使用して、DB2 製品のサブキャパシティー・ライセンス交付を構成できます。
コアの数には整数または分数が可能で、これにより、同時マルチスレッド化 (SMT) が使用可能になっている場合に、1 つ以上のハードウェア・スレッドを追加できます。
- PROCESSOR_LIST
- オペレーティング・システム: Linux
- デフォルト: 設定なし。値: 任意のプロセッサー数
- このオプションは、DB2 がバインドされる先の論理プロセッサーを指定します。
これにより論理プロセッサー (またはコア) の数と、それらをどの CPU パッケージ (またはソケット) に配置するかを完全に制御できます。
PROCESSOR_LIST と NUM_CORES の両方を DB2_CPU_BINDING とともに設定しようとすると、NUM_CORES は無視されます
- restart light の考慮事項
- 既にメンバーが稼働しているホストでメンバーをゲスト・メンバーとして再開する場合、restart light メンバーは常駐メンバーによって既に使用されているコアに、DB2_CPU_BINDING で指定されたコア数まで固定されます。
DB2_CPU_BINDING で指定されているコア数より少ないコアを持つホストでメンバーをゲスト・メンバーとして再開すると、メンバーはホスト上のコアの数にバインドされます。
DB2_CPU_BINDING を設定するたびに、明示的に設定されていないパラメーターがインスタンス・レベルのプロファイルですべてクリアされます。
次の例に示すように、各パラメーターとその値は引用符で囲みます。
- 例 1
- ユーザーが、DB2 インスタンス db2inst1 の最初のメンバー (ID 0 を持つ) を、2 つのコアを持つホスト・マシンの 1 つのコアに固定するには、次のようにします。
db2set -i db2inst1 0 DB2_CPU_BINDING="NUM_CORES=1"
- 例 2
- ユーザーが、db2inst1 のすべてのメンバーを、8 つのコアを持ち、Intel HTT が使用可能な (すなわち
16 個の論理プロセッサーを持つ) ホスト・マシンの 5 つの論理プロセッサーにバインドしようとする場合は、次のようにします。
db2set -i db2inst1 DB2_CPU_BINDING="NUM_CORES=2.5"
- 例 3
- ユーザーが、1 次 CF (ID 128 を持つ) をいくつのコアにバインドさせるかを指定しようとする場合は、次のようにします。
db2set -i db2inst1 128 DB2_CPU_BINDING="NUM_CORES=4"
- 例 4
- ユーザーが、DB2 のインスタンス db2inst1 のメンバー 0 を論理プロセッサーの特定のグループにバインドしようとする場合は、次のようにします。
db2set -i db2inst1 0 DB2_CPU_BINDING="PROCESSOR_LIST=2,10,6,14"
- DB2DBMSADDR
-
- オペレーティング・システム: Linux on x86、Linux on zSeries (31 ビット)、Windows 32 ビット
- デフォルト: Linux オペレーティング・システムの場合は NULL、Windows オペレーティング・システムの場合は 0x20000000、値: Linux オペレーティング・システムの場合は範囲 0x09000000 から 0xB0000000、増分 0x10000 の仮想アドレス、Windows オペレーティング・システムの場合は範囲 0x20000000 から 0xB0000000、増分 0x10000 の仮想アドレス
- DB2DBMSADDR レジストリー変数は、デフォルトのデータベース共有メモリーのアドレスを 16 進形式で指定します。
この変数を使用して、DB2 プロセスのアドレス・スペース・レイアウトを調整することができます。この変数により、インスタンスの共有メモリーのロケーションが仮想アドレス 0x10000000 の現在のロケーションから新規の値に変更されます。
注: アドレスを間違うと、DB2 データベース・システムで重大な問題 (DB2 インスタンスを始動できない、データベースに接続できない、など) が発生する可能性があります。アドレスを誤ると、すでに使用中かまたは他で使用するために予定されていたメモリー内の領域と競合する場合があります。
この問題を解決するには、以下のコマンドを使用して
DB2DBMSADDR レジストリー変数を
NULL にリセットします。
db2set DB2DBMSADDR=
注: この変数の設定を変更する前に、インスタンスおよびすべての DB2 プロセスを停止する必要があります。この変数の設定中にインスタンスが実行していると、後続の db2stop コマンドは失敗します。
- DB2_DIAGPATH
-
- オペレーティング・システム: すべて
- デフォルト: デフォルト値は、UNIX および Linux オペレーティング・システムではインスタンスの db2dump ディレクトリー、Windows オペレーティング・システムではインスタンスの db2 ディレクトリーです。
- このパラメーターは、ODBC アプリケーションおよび CLI アプリケーションにのみ適用されます。
このパラメーターを使用して、DB2 診断情報のための完全修飾パスを指定できます。このディレクトリーには、ご使用のプラットフォームに応じて、ダンプ・ファイル、トラップ・ファイル、エラー・ログ・ファイル、通知ファイルおよびアラート・ログ・ファイルが入れられます。
この環境変数を設定した場合に、その環境の有効範囲内にある ODBC および CLI アプリケーションで得られる効果は、
DB2 データベース・マネージャー構成パラメーター diagpath を設定した場合、および CLI/ODBC 構成キーワード DiagPath を設定した場合と同様です。
- DB2ENVLIST
-
- オペレーティング・システム: UNIX
- デフォルト: NULL
- この変数は、ストアード・プロシージャーまたはユーザー定義関数の特定の変数名をリストします。
デフォルトでは、db2start コマンドは、接頭部が "DB2" または "db2" になっているユーザー環境変数を除いて、
すべてのユーザー環境変数をフィルターに掛けて除去します。特定の環境変数をストアード・プロシージャーまたはユーザー定義関数のどちらかに渡さなければならない場合、DB2ENVLIST 環境変数にその変数名をリストできます。その場合、各変数を 1 つまたは複数のスペースで区切ります。
- DB2INSTANCE
-
- オペレーティング・システム: すべて
- デフォルト: DB2INSTDEF (Windows 32 ビット・オペレーティング・システムの場合)。
- この環境変数は、デフォルトでアクティブになるインスタンスを指定します。
UNIX では、
ユーザーは DB2INSTANCE に値を指定する必要があります。DB2INSTANCE を指定しない場合は、DB2INSTDEF が使用されます。
- DB2INSTPROF
-
- オペレーティング・システム: Windows
- デフォルト: Documents and Settings¥All Users¥Application
Data¥IBM¥DB2¥コピー名 (Windows XP、 Windows 2003)、ProgramData¥IBM¥DB2¥コピー名 (Windows Vista)
- この環境変数は、Windows オペレーティング・システムでのインスタンス・ディレクトリーの場所を指定します。
インスタンス・ディレクトリー (および他のユーザー・データ・ファイル) を sqllib ディレクトリーの下に置くことはできません。
- DB2LIBPATH
-
- オペレーティング・システム: UNIX
- デフォルト: NULL
- DB2 はその共有ライブラリー・パスを構成します。PATH をエンジンのライブラリー・パスに追加する場合は、(例えば、AIX ではユーザー定義関数には LIBPATH 内に特定項目が必要) DB2LIBPATH を設定する必要があります。実際の DB2LIBPATH の値は、
DB2 構成共有ライブラリー・パスの最後に付加されます。
- DB2NODE
-
- オペレーティング・システム: すべて
- デフォルト: NULL。値: 1 から 999
- アタッチまたは接続するデータベース・パーティション・サーバーのターゲット論理ノードを指定します。この変数を指定しない場合、ターゲット論理ノードはデフォルトとして、
マシン上のポート 0 に定義された論理ノードに設定されます。
パーティション・データベース環境では、接続設定がトラステッド接続の獲得に影響を与えることがあります。例えば、DB2NODE 変数に設定されたノードでの接続の確立のためには中間ノード (ホップ・ノード) を経由する必要がある場合、この接続をトラステッド接続としてマーク付けできるかどうかを判別するための評価の際に判断されるのは、その中間ノードの IP アドレスと、ホップ・ノードと接続ノード間の通信に使用される通信プロトコルです。つまり、接続元となるノードは考慮されません。むしろ、ホップ・ノードが考慮されます。
- DB2OPTIONS
-
- オペレーティング・システム: すべて
- デフォルト: NULL
- コマンド行プロセッサーのオプションを設定するのに使用します。
- DB2_PARALLEL_IO
-
- オペレーティング・システム: すべて
- デフォルト: NULL または * (DB2 pureScale® 環境) 値: TablespaceID:[n],...
- 定義済み表スペースのコンマで区切られたリスト (数値の表スペース ID で識別される)
表スペースのプリフェッチ・サイズが AUTOMATIC の場合、表スペース ID、続けてコロン、コンテナー当たりのディスク数 (n) を指定することで、DB2 データベース・マネージャーにその表スペースのコンテナー当たりのディスク数を指示することができます。n を指定しない場合、デフォルトは 6 です。
TablespaceID をアスタリスク (*) と置き換えて、すべての表スペースを指定することができます。
例えば、DB2_PARALLEL_IO =* の場合、
すべての表スペースは、コンテナー当たりのディスク数として 6 を使用します。アスタリスク (*) と表スペース ID の両方を指定した場合、表スペース ID の設定が優先されます。
例えば、DB2_PARALLEL_IO =*,1:3 の場合、
すべての表スペースには、コンテナー当たりのディスク数として 6 を使用します。ただし、表スペース 1 の場合は 3 を使用します。
- このレジストリー変数は、DB2 が表スペースの入出力並列処理を計算する方法を変更するために使用します。入出力並列処理を有効にすると (複数のコンテナーを使用することにより暗黙的に、または DB2_PARALLEL_IO を設定することにより明示的に)、その結果としてプリフェッチ要求の正しい数が発行されます。各プリフェッチ要求は、ページのエクステントの要求です。例えば、表スペースに 2 つのコンテナーがあり、プリフェ
ッチ・サイズはエクステント・サイズの 4 倍であるとします。
レジストリー変数が設定される場合、4 つのプリフェッチャーが並列して要求を出すことが可能であれば、
この表スペースに対するプリフェッチ要求は 4 つの要求 (要求ごとに 1 つのエクステント) に分けられます。
表スペース内の個々のコンテナーが複数の物理ディスクを介してストライピ
ングされる場合に、または表スペースのコンテナーが複数の物理ディスクから成る単一の RAID 装置に作成される場合に、このレジストリー変数を
設定するとよい場合があります。
このレジストリー変数を設定しない場合、表スペースの並列処理の多重度は表スペースのコンテナーの数です。
例えば、DB2_PARALLEL_IO が NULL に設定されており、表スペースに 4 つのコンテナーがある場合、4 つのエクステント・サイズのプリフェッチ要求が発行されます。または、表スペースには 2 つのコンテナーがあり、プリフェッチ・サイズがエクステント・サイズの 4 倍である場合、この表スペースに対するプリフェッチ要求は、2 つの要求 (要求ごとに 2 つのエクステント) に分けられます。
このレジストリー変数が設定され、表のプリフェッチ・サイズが AUTOMATIC ではない場合、表スペースの並列処理の度合いは、エクステント・サイズにより除算されたプリフェッチ・サイズになります。
例えば、プリフェッチ・サイズが 160 ページでエクステント・サイズが 32 ページの表スペースに DB2_PARALLEL_IO を設定した場合、5 つのエクステント・サイズ・プリフェッチ要求が発行されます。
このレジストリー変数が設定されており、表スペースのプリフェッチ・サイズが AUTOMATIC の場合、DB2 が表スペースのプリフェッチ・サイズを自動的に計算します。以下の表は、使用可能なさまざまなオプションと、各状況で並列処理を計算する方法を要約しています。
表 1. 並列処理の計算方法表スペースのプリフェッチ・サイズ |
DB2_PARALLEL_IO 設定 |
並列処理は以下に等しくなる |
AUTOMATIC |
設定されない |
コンテナーの数 |
AUTOMATIC |
表スペース ID |
コンテナー数 * 6 |
AUTOMATIC |
表スペース ID:n |
コンテナー数 * n |
AUTOMATIC ではない |
設定されない |
コンテナーの数 |
AUTOMATIC ではない |
表スペース ID |
プリフェッチ・サイズ/エクステント・サイズ |
AUTOMATIC ではない |
表スペース ID:n |
プリフェッチ・サイズ/エクステント・サイズ |
いくつかのシナリオでは、この変数を使用した結果、ディスクの競合が発生する場合があります。例えば、表スペースに 2 つのコンテナーがあり、2 つのコンテナーのそれぞれが専用の単一ディスクを持つ場合、
レジストリー変数を設定すると、
2 つのプリフェッチャーが 2 つのディスクのそれぞれに同時にアクセスするので、
それらのディスクにおける競合が生じることがあります。
ただし、2 つのコンテナーのそれぞれが複数のディスクを介してストライピングされた場合、
レジストリー変数を設定すると、すぐに 4 つの異なるディスクへのアクセスが許可される可能性があります。
このレジストリー変数に対する変更を有効にするには、db2stop コマンドを出して db2start コマンドを入力します。
- DB2PATH
-
- オペレーティング・システム: Windows
- デフォルト: オペレーティング・システムによって異なります
- この環境変数は、Windows 32 ビットのオペレーティング・システムにおいて、
この製品がインストールされるディレクトリーを指定するために使用されます。
- DB2_PMAP_COMPATIBILITY
-
- オペレーティング・システム: すべて
- デフォルト: ON。値: ON または OFF
- この変数により、ユーザーは sqlugtpi および sqlugrpn API を引き続き使用して、それぞれ表の分散情報および行のデータベース・パーティション番号とデータベース・パーティション・サーバー番号を戻すことができます。デフォルトの設定値 ON は、分散マップ・サイズが 4,096 項目 (バージョン 9.7 以前の動作) のままであることを示します。この変数が OFF に設定されるとき、新規またはアップグレードされたデータベースの分散マップ・サイズは 32,768 項目 (バージョン 9.7 の動作) に増加します。32K 分散マップを使用している場合は、新規 db2GetDistMap および db2GetRowPartNum API を使用する必要があります。
- この変数を変更すると、それはその後コンパイルされるすべての SQL ステートメントに対してただちに有効になります。
インスタンスを再始動したり、db2set コマンドに -immediate パラメーターを付けて発行したりする必要はありません。
- DB2RCMD_LEGACY_MODE
-
- オペレーティング・システム: Windows
- デフォルト: NULL。
値: YES、ON、TRUE、または 1。
あるいは NO、OFF、FALSE、または 0。
- この変数は、DB2 リモート・コマンド・サービスの拡張セキュリティーを使用可能または使用不可にすることを、ユーザーに許可します。
DB2 リモート・コマンド・サービスを安全に実行するには、DB2RCMD_LEGACY_MODE を NO、OFF、FALSE、0、NULL のいずれかに設定します。レガシー・モード (拡張セキュリティーなし) で実行するには、 DB2RCMD_LEGACY_MODE を YES、 ON、TRUE、1 のいずれかに設定します。セキュア・モードは、ドメイン・コントローラーが Windows 2000 以降を実行している場合のみ使用可能です。
注: DB2RCMD_LEGACY_MODE を
YES、ON、TRUE、1 のいずれかに設定すると、DB2 リモート・コマンド・サービスに送信されるすべての要求は、リクエスターのコンテキストで処理されます。この処理を進めるには、マシンとサービスのいずれかまたは両方のログオン・アカウントにクライアントの偽名を使用できるようにする必要があります。そのためには、ドメイン・コントローラーでのマシンとサービスのログオン・アカウントを使用可能にします。
注: DB2RCMD_LEGACY_MODE を
NO、OFF、FALSE、
0 のいずれかに設定する場合、自分の代わりに DB2 リモート・コマンド・サービスにコマンドを実行させるには、SYSADM 権限が必要です。
- DB2RESILIENCE
- オペレーティング・システム: すべて
- デフォルト: ON。値: ON (TRUE または 1)、
あるいは OFF (FALSE または 0)
- このレジストリー変数を使用して、物理読み取りエラーを許容するかどうかを制御できます。また、拡張トラップ・リカバリーをアクティブ化します。デフォルトの動作では、読み取りエラーを許容し、拡張トラップ・リカバリーをアクティブ化します。
以前のリリースの動作に戻し、データベース・マネージャーがインスタンスをシャットダウンするように強制するには、このレジストリー変数を OFF に設定します。このレジストリー変数は、既存のストレージ・キー・サポートには影響を与えません。
- DB2_RESTORE_GRANT_ADMIN_AUTHORITIES
-
- DB2TMPDIR
-
- オペレーティング・システム: Linux および UNIX
- デフォルト: 設定なし
- この変数は、一時ファイル・ディレクトリーのパスを指定するために使用されます。
DB2TMPDIR 変数が設定されていない場合は、/tmp ディレクトリーが使用されます。
- pureScale 環境では、DB2TMPDIR 変数を使用できません。
- DB2TMPDIR 変数を設定する際は、ランタイム・アクティビティーに /tmp ディレクトリーが必要です。
DB2TMPDIR 変数を設定した後、/tmp ディレクトリーを完全にアクセス不能にすることはできません。
- DB2_UPDDBCFG_SINGLE_DBPARTITION
-
- オペレーティング・システム: すべて
- デフォルト: 設定なし。値: 0/FALSE/NO、1/TRUE/YES
DB2_UPDDBCFG_SINGLE_DBPARTITION では、以前のバージョンの DB2 の動作に戻すことが可能です。つまり、ローカル・データベース・パーティションまたは DB2NODE レジストリー変数で設定されたデータベース・パーティションにのみデータベース構成の更新を適用できます。こうすることで、この動作を必要とする既存のコマンド・スクリプトやアプリケーションに対して、後方互換性をサポートできます。
このレジストリー変数では、1、TRUE、YES のいずれかに設定すると、データベースの更新およびリセットが特定のパーティションのみに作用するように指定できます。この変数が設定されていない場合 (デフォルト)、パーティション節を指定しなければ、データベース構成の更新または変更はすべてのデータベース・パーティションに作用します。
注: この変数は、ADMIN_CMD ルーチンの呼び出しによって行われる更新要求やリセット要求には適用されません。
- DB2_USE_PAGE_CONTAINER_TAG
-
- オペレーティング・システム: すべて
- デフォルト:NULL。値: ON、NULL
- デフォルトでは、DB2 はコンテナー・タグを各 DMS コンテナー (それがファイルでも装置でも) の
最初のエクステントに保管します。コンテナー・タグは、コンテナーのメタデータです。
DB2 バージョン 8.1 より前では、コンテナー・タグは単一のページに保管されたので、
コンテナー内でより少ないスペースだけを必要としました。継続してコンテナー・タグを単一のページに保管するには、
DB2_USE_PAGE_CONTAINER_TAG を ON に設定します。
しかし、コンテナーに RAID 装置を使用する場合にこのレジストリー変数を ON に設定すると、
入出力パフォーマンスは低下することがあります。RAID 装置ではエクステント・サイズが RAID ストライプ・サイズと等しいかその倍数の表スペースを作成するので、
DB2_USE_PAGE_CONTAINER_TAG を ON に設定すると、エクステントが RAID ストライプときれいに一致しなくなります。 その結果、入出力要求は最適な場合よりも多くの物理ディスクにアクセスしなければならないことがあります。
非常に厳しいスペース制約があるか、またはバージョン 8 より前のデータベースと動作が一貫している必要があるのでない限り、このレジストリー変数を使用可能にしないことを強くお勧めします。
このレジストリー変数に対する変更を有効にするには、db2stop コマンドを出して db2start コマンドを入力します。
- DB2_WORKLOAD
-
- オペレーティング・システム: すべて
- デフォルト: 設定なし。値: 1C、CM、COGNOS_CS、FILENET_CM、INFOR_ERP_LN、MAXIMO、MDM、SAP、TPM、WAS、WC、または WP
- DB2_WORKLOAD の各値は、事前定義された設定値を持ついくつかのレジストリー変数を固有にグループ化したものです。
- 有効な値は以下のとおりです。
- 1C
- この設定は、1C アプリケーション用のデータベースでレジストリー変数のセットを構成する場合に使用します。
- CM
- この設定は、IBM Content Manager 用のデータベースでレジストリー変数のセットを構成する場合に使用します。
- COGNOS_CS
- この設定は、Cognos® Content Server 用のデータベースでレジストリー変数のセットを構成する場合に使用します。
- FILENET_CM
- この設定は、Filenet Content Manager 用のデータベースでレジストリー変数のセットを構成する場合に使用します。
- INFOR_ERP_LN
- この設定は、Infor ERP Baan 用のデータベースでレジストリー変数のセットを構成する場合に使用します。
- MAXIMO
- この設定は、Maximo® 用のデータベースでレジストリー変数のセットを構成する場合に使用します。
- MDM
- この設定は、Master Data Management 用のデータベースでレジストリー変数のセットを構成する場合に使用します。
- SAP
- この設定は、SAP 環境用のデータベースでレジストリー変数のセットを構成する場合に使用します。
DB2_WORKLOAD=SAP を設定した場合、
USER 表スペース SYSTOOLSPACE と USER TEMPORARY 表スペース SYSTOOLSTMPSPACE は自動的には作成されません。
自動作成される表のこれらの表スペースは、以下のウィザード、ユーティリティー、または関数によって使用されます。
- 自動保守
- SYSINSTALLOBJECTS ストアード・プロシージャー (表スペースの入力パラメーターが指定されていない場合)
- GET_DBSIZE_INFO ストアード・プロシージャー
SYSTOOLSPACE および SYSTOOLSTMPSPACE 表スペースがないと、これらのウィザード、ユーティリティー、または関数を使用できません。
ウィザード、ユーティリティー、または関数を使用するには、以下のいずれかを行います。
これらの選択肢の少なくとも 1 つを完了した後、SYSTOOLSTMPSPACE TEMPORARY 表スペースを作成します (このときも、パーティション・データベース環境で作業する場合はカタログ・パーティションに作成します)。
例えば、
CREATE USER TEMPORARY TABLESPACE SYSTOOLSTMPSPACE
IN IBMCATGROUP
MANAGED BY SYSTEM
USING ('SYSTOOLSTMPSPACE')
表スペース SYSTOOLSPACE および TEMPORARY 表スペース SYSTOOLSTMPSPACE を作成すると、前述のウィザード、ユーティリティー、または関数が使用可能になります。
- TPM
- この設定は、Tivoli® Provisioning Manager 用のデータベースでレジストリー変数のセットを構成する場合に使用します。
- WAS
- この設定は、WebSphere® Application Server 用のデータベースでレジストリー変数のセットを構成する場合に使用します。
- WC
- この設定は、WebSphere Commerce 用のデータベースでレジストリー変数のセットを構成する場合に使用します。
- WP
- この設定は、WebSphere Portal 用のデータベースでレジストリー変数のセットを構成する場合に使用します。