FastBackの基本機能はバックアップとリストアですが、色々な方法やツールがあるので初めのうちは混乱してしまいます。(僕だけ?)
そこで、ちょっとここで整理してみたいと思います。
バックアップの対象となるディスクについて
| イメージ |
ご説明 |
|
物理的なディスク1本に対し1ボリューム(C:ドライブ)を割り当てている、最も単純なパターン。 |
|
物理的なディスク1本に対し複数ボリューム(C:ドライブとD:ドライブと)を割り当てているパターン。 |
|
RAID-5など、複数の物理的なディスクで1ボリューム(C:ドライブ)を割り当てているパターン。勿論C:とD:で2ボリュームにしてもかまいません。 |
|
FastBackのバックアップの単位は「ボリューム」(ドライブ)です。(※1)
要はOSのレベルでボリュームとして見えている限り、それがローカル・ディスクであれSANのディスクであれ、関係ありません。
例えばディスクの構成で言えば左のような場合が考えられますが、FastBackの眼から見ると
どれも「Cドライブをバックアップする」という意味では違いはありません。
※1ジョブで複数ボリュームをバックアップすることは可能ですが話がややこしくなるので今は忘れてください。
FastBack Managerのクライアント・グループの定義画面を見ていただくとわかりやすいかもしれません。
表示されたボリュームの中でバックアップをとるものにチェックを入れるだけです。
 |
----
リポジトリーのディスクについて
|

|
リポジトリーとは、FastBackサーバー上でバックアップを格納する場所のことです。通常はローカル・ドライブです。
基本的な考え方は上と同じです。つまり、1リポジトリーは(1を含む)複数のボリューム(ドライブ)から構成することができます。
個々のボリュームが実際の物理ディスクとしてどのようになっているかは意識しませんし、後から追加・削除もできます。
一点だけ上と違うのは、追加時にはディスクの場合は初期化状態、ボリュームの場合は空(format直後など)である必要がある ということです。
(この辺はこちらの記事をご参照ください。)
以下の画面ではdisk1を3つのボリュームに分割していますが、Sドライブにはデータが入っているためリポジトリーとしては追加できません。
(リポジトリーはネットワーク・ドライブを指定することも可能です。ネットワークを経由するので遅いでしょうが。)
 |
----
バックアップ

バックアップ・ジョブの定義・起動・監視はすべてFastBack Managerのパネルから行います。つまり、サーバー側のみで運用を完遂できます。日々のバックアップ運用でクライアント側は何もする必要はありません。
| 方式 |
ご説明 |
| フル |
|
| 増分(Incremental) |
- 初回以降の変更された増分データブロックのみを一定周期で定期的に自動バックアップ(これを スナップショット と呼びます。
|
| CDP |
- ディスク上の変更されたデータ・ブロックのみを常に同期的に自動バックアップ
|
| アプリケーション・アウエア |
- SQLServerに対するVSSスナップショット、DB2でのSET WRITE SUSPENDなど、アプリケーションに特化したバックアップ
|
| 災害対策(Disaster Recovery) |
- 少し毛色が違いますが、リモート・サイトへのリポジトリのバックアップ。(実体はFTP+α)
|
----
リストア

リストアで使用するツールは①サーバー側で起動するもの ②クライアント側で起動するもの の2種類があります。
| 方式 |
ご説明 |
| ボリューム・リストア |
- サーバー側 でFastBack Managerから起動し、ボリューム全体を一気にリストアします。
- オープンされているファイルを無視して強制的にリストアするオプションがあります。
|
| BMR( Bare Machine Recovery ) |
- マシンやOSの全面ダウンの時に使用するオプションです。
- 復旧対象のマシン を事前に作成しておいたCDでブートし、あとは通常のボリューム・リストアを行います。
- 復旧場所はマシンの置いてある場所によりますので一概には申せません。
|
| FastBack Mount |
- クライアント側 でFastBack Mountを起動し操作します。
- 実際のリストアは行わず、リポジトリー上のバックアップをローカル・ディスク・ドライブとして扱えるようにするものです。
- 仮想ドライブとしてマウントだけなので数秒しかかかりません。
- あとは現場の方が必要なファイルをエクスプローラーなどを使用してコピーするだけです。
- ボリューム全体を実際にリストアするものではありません。仮想的にマウントするだけです。
- 現場の方がシステム部・運用部様の手を煩わせずに、一部のファイルだけを手軽に復元するのに向いていると思います。
|
| インスタント・リストア |
- クライアント側 でFastBack Mountを起動し操作します。
(FastBack Mountと同一のパネルで異なる機能として使用)
- ボリューム全体をリストアする、という意味では「ボリューム・リストア」と同じです。
- 但しボリューム全体のリストア完了を待つ必要が無く、すぐに業務を再開できます。
- リストア中のディスクの更新も可能です。
|
バックアップとリストアの組み合わせ
以下の組み合わせが可能です。(縦-バックアップ方法、横-リストア方法)
| ↓→ |
ボリューム・リストア |
FastBack Mount |
インスタント・リストア |
リストアに関する備考 |
| ボリューム・バックアップ(Full) |
○ |
○ |
○ |
世代の範囲内で取得時点のイメージに戻せる |
| ボリューム・バックアップ(増分) |
○ |
○ |
○ |
世代の範囲内で取得時点のイメージに戻せる |
| CDP |
○ |
× |
× |
指定した任意の時点(時間)に戻せる |
2009/10/01追記 以前、上の表にデータベース毎の対応可否の記載をしましたが、誤解を招きかねない表現だったので削除しました。
FastBack Mountでマウントした仮想ドライブに対する更新
FastBack Mountでマウントしたドライブは、アプリケーションからは単なるローカル・ディスク・ドライブに見えます。リストア目的で読むだけではなく、実は更新も可能です。但し、更新はすべてクライアントのメモリ上に一時的に保管されるだけであり、サーバー側のリポジトリのデータを更新することはいたしません。マウントを解除した時点で、更新はすべて失なわれます。 ビジネス継続、復旧時間短縮の観点からは便利な機能ですが、後になって「障害回復後の更新データがない!」とならないよう、必要ならマウントを解除する前にローカル・ディスクにコピーをとっておくことをお勧めします。