WebSphere Application Server Developer Tools for Eclipseで構築するWAS開発環境

2011年11月に発表されたWebSphere Application Server Tools Editionの概要と、Eclipse用のプラグインである WebSphere Application Server Developer Tools for Eclipseの使用方法をご紹介します。

萩原 正晴, WebSphere Client Technical Professionals, IBM

萩原 正晴の肖像萩原 正晴
みずほ情報総研から出向中に本稿を投稿。みずほ情報総研では、システムエンジニアとして、銀行向けWebシステムの開発に従事。



原口 知子, WebSphere Client Technical Professionals, IBM

原口 知子の肖像原口 知子
2001年よりWebSphere事業部にてWebSphere Application Serverの技術支援を担当。WebSphere製品の提案活動や構築支援の他、セミナーの講師やWebの運営など幅広く担当している。



2012年 2月 13日 (初版 2012年 2月 10日)

WAS Tools Editionの概要

WebSphere Application Server用のアプリケーション開発には、フリーのEclipseと有償のRational Application Developerがよく使用されます。また、パッケージング・ツールとしてEclipseベースのIBM Assembly and Deploy Tools (IADT) がWAS V8.0に、Rational Application Developer Assembly and Deploy (RAD AD) がWAS V7.0に同梱されています。これらのツールを使うと、デプロイメント記述子の編集やアプリケーションのパッケージングを簡単に行うことができます。

さらに2011年11月にWebSphere Application Server Tools Editionが利用可能になりました。これは、WASに開発ツールをバンドルした新しいエディションになります。開発ツールを別途購入するよりもお得な価格体系になっています。2012年2月現在、以下の3種類のエディションが提供されています。

  • WAS Network Deployment (ND) Tools Edition
  • WAS (Base) Tools Edition
  • WAS for Developers Tools Edition

WAS ND Tools Editionは、通常のWAS NDのパッケージに追加して、開発ツールのRational Application DeveloperとWAS Developer Tools for Eclipseの2つが同梱されています。

WAS Base Tools Editionは、通常のWAS Baseのパッケージに追加して、開発ツールのRational Application DeveloperとWAS Developer Tools for Eclipseの2つが同梱されています。

WAS for Developers Tools Editionは、WAS for Developersに追加して、WAS Developer Tools for Eclipseが同梱されています。WAS for DevelopersとWAS Developer Tools for EclipseはWebからも無償でダウンロードできますが、こちらのエディションを購入した場合は、IBMからの正式サポートが提供されます。障害対応やQA対応のサポートが必要な方は、こちらのエディションの購入をご検討ください。こちらのエディションはEclipseを使う開発者が対象で、Rational Application Developerは含まれませんのでご注意ください。

新エディションWAS実行環境(ランタイム)Rational Application Developerの同梱WAS Developer Tools for Eclipseの同梱
WAS ND Tools EditionWAS ND
WAS (Base) Tools EditionWAS Base
WAS for Developers Tools EditionWAS for Developers×

WAS Developer Tools for Eclipse とは

WAS Developer Tools for Eclipseとは、Eclipseに対するWAS用のプラグインでどなたでも無償で入手できます。

2012年2月現在、WAS Developer Tools for Eclipseは、WAS V7.0とV8.0をサポートしています。また、現在公開中のWAS V8.5(ベータ)用のツールも提供されています。現在公開中の正式バージョンは、Eclipse 3.6のみのサポートで、Sever Toolsを使用して、WASに対する構成、開始・停止、アプリケーションのデプロイとデバッグの機能を提供します。また、最新のベータ版では、Eclipse 3.7をサポートしており、Webツールの機能拡張やモバイル・アプリケーションの開発、OSGiの開発ツール等を追加で提供しています。ベータ版ではデプロイメント記述子 (Deployment Descriptor) のGUIでの編集機能が追加されており、IBM拡張のデプロイメント記述子を作成することもできます。また、モバイル・アプリケーションの開発では、Dojo Toolkitを使用したGUIでのアプリケーション開発とモバイル・ブラザー・シミュレーターを使用したテスト機能を提供します。Eclipse 3.7をご利用の方は、ベータ・バージョンをご利用ください。

Eclipseから接続するWASは、ローカルに導入されたWASおよびリモートに導入されたWASの両方に対応しています。WASのエディションにも特に制限はありませんが、WAS for Developersと組み合わせると、無償の開発・単体テスト環境をローカルに構築することができます。WAS for Developersは、開発用途として無償で入手可能なWASラインタイムで、こちらから自由にダウンロードできます。


WAS Developer Tools for Eclipse の導入・構成方法

WAS Developer Tools for Eclipseの導入・構成方法をご紹介します。事前にWAS for DevelopersなどのWASランタイムを導入し、Eclipseから接続するためのプロファイルを作成しておいてください。IBM JDKが導入されていない環境では、エラーが表示されますので、ご注意ください。また、2012年2月現在、Beta1の既知の問題として、同じEclipse Workbench上に異なるWASのバージョン用Developer Toolsを追加導入する場合、Eclipse Marketplaceからは導入できない現象が発生します。この場合は、Eclipse 3.7用の導入方法でご紹介するドラッグ&ドロップを使用して追加のDeveloper Toolsを導入してください。

Eclispe 3.6 (Helios) にWAS Developer Tools for Eclipseを導入する

ここでは、 Eclipse 3.6 (Helios) からローカルに導入されたWAS V8.0に接続する例をご紹介します。

  1. Eclipseのメニューから Help → Eclipse Market place を選択します。
  2. Search タブのFindテキストボックスにWebSphereと入力しGoボタンをクリックします。
  3. IBM WebSphere Application Server Developer Toolsが表示されるので、該当のバージョンを選択して、 Installボタンをクリックします。
  4. Featureの確認画面が表示されるので、Developer Toolsにチェックが入っていることを確認して、Nextボタンをクリックします。
  5. ライセンスの確認画面が表示されるので、I accept を選択して Finishボタンをクリックします。
  6. Security Warningが表示された場合は、OKをクリックします。
  7. 最後にRestart Nowボタンをクリックして、Eclipseを再起動します。

Eclispe 3.7 (Indigo)にWAS Developer Tools for Eclipseを導入する

Eclispe 3.7に導入する場合は、上記のMarketplaceから導入する以外に、ドラッグ&ドロップを使用して簡単に導入することもできます。

  1. 以下のURLにアクセスします。
    https://www.ibm.com/developerworks/mydeveloperworks/blogs/wasdev/entry/download?lang=en
  2. 該当バージョンのDeveloper Toolsを 選択し、Installのボタンをドラッグし、Eclipseのメニュー・バーまたはツール・バーの上にドロップします。
  3. 自動的にDeveloper Toolsの導入が始まります。
  4. Featureの確認画面が表示されるので、必要なツールを選択して、Nextボタンをクリックします。
  5. ライセンスの確認画面が表示されるので、I accept を選択して Finishボタンをクリックします。
  6. Security Warningが表示された場合は、OKをクリックします。
  7. 最後にRestart Nowボタンをクリックして、Eclipseを再起動します。

WAS Develper Tools for Eclipseの構成方法

  1. 次にWASのサーバー構成を作成します。ワークベンチのServersタブから、New → Serverを選択します。サーバーの定義画面で、WASのバージョンおよびホスト名を指定します。以下はローカルに導入されたWAS V8.0の例です。
  2. WASの導入ディレクトリーを指定して、Nextをクリックします。
  3. WASのプロファイル名とポート番号、サーバー名を指定します。WASの管理セキュリティを有効にしている場合には、ユーザーIDとパスワードも入力します。設定後、Nextボタンをクリックします。
  4. WAS環境にデプロイしたいプロジェクトを選択し、Addボタンをクリックします。追加が完了したら、Finishボタンをクリックします。
  5. Serversタブに追加されたWAS構成を選択し、スタートボタンをクリックするか、コンテキスト・メニューからStartを選択します。
  6. サーバーのステータスが[Started, Synchronized]になったら起動が完了しています。アプリケーションのテストとデバッグを行うことができます。
  7. プロジェクト・エクスプローラーから作成したJSPやサーブレットを選択し、コンテキスト・メニューのRun As → Run On Serverをクリックします。
  8. 作成したWASが選択された状態でFinishをクリックします。
  9. ブラウザが起動し、JSPやサーブレット等の実行結果を確認できます。

WASの管理コンソールをEclipseから開く場合は、Server Toolsのタブから該当のWASを選択し、コンテキスト・メニューのAdministration → Run Administrative Consoleを選択します。また、WASを終了する場合は、Server Toolsタブからストップボタンをクリックするか、コンテキスト・メニューからStopを選択します。

WAS Developer Tools for Eclipseはフリーのツールで、Eclipse上で開発したアプリケーションを簡単にWAS上でテストすることができます。新バージョンの公開も予定されていますので、Eclipseユーザーはぜひご利用ください。

参考文献

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