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WebSphere Business Modeler V6.2新機能のご紹介

主要なフィーチャーとそのメリットについての概要

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レベル: 初級

Marc Fasbinder, Consulting I/T Specialist, IBM

2008年 12月 04日

この記事では、まもなくリリースされるWebSphere® Business Modeler V6.2の新機能として、モデリングおよびモニタリング・プロジェクトを直接WebSphere Process Server およびWebSphere Business Monitorへデプロイする機能、主要なBPM製品との緊密な統合、そしてモデリングとパブリッシュ機能強化について説明します。

IBM Business Process Management Journal (US) にて原文が紹介されています。

はじめに

IBM® WebSphere® Business Modeler(以降、Modelerと表記します)は、モデリングとシミュレーションを行なうための、業界をリードするビジネス・モデリング・ツールです。Modelerを使うと、ビジネス・アナリストや技術知識のないユーザーでも業務プロセスの資料作りを行なうのにビジネス・プロセス・モデルを作成できるうえ、そのモデルをシミュレーションすることでダイナミックな振る舞いを理解することができます。ユーザーはプロセス・モデルとシミュレーション結果からレポートを生成できます。WebSphere Integration Developer (以降、WIDと表記します)やWebSphere Process Server(以降、WPSと表記します)、IBM FileNet P8といった環境に、そのモデルをエクスポートすることができます。またRational® ClearCase や Rational Asset Repositoryに、モデルを保管することができます。WebSphere Business Modeler Publishing Server(以降、WBMPSと表記します)を使って、モデルをパブリッシュすることができます。許可されたユーザーはWebブラウザーでそのモデルを見ることができます。それらはRational RequisiteProで管理された要件にリンクすることもでき、またRational Software Architectで再利用することができます。Modeler V6.2はこうした実行能力を実現するために数々の機能拡張を行ないました。この記事では、そうした拡張詳細について説明します。

Note: この記事にある画面や操作方法はModeler V6.2のベータ版をもとに作成したものです。正式版では一部異なる場合がございます。




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デザインからデプロイまで行なう

Modeler V6.2は新たな実行能力を提供します。ビジネス・ユーザーは、ビジネスのモデリングとモニタリング・プロジェクトをWPSとWebSphere Business Monitor(以降、Monitorと表記します)に直接デプロイできるようになります。この方法でプロジェクトをデプロイすると、自動的にテスト・スペースと呼ばれる新規ビジネス・スペースが起動されます(訳注. ビジネス・スペースはV6.1.2で紹介された、Web2.0テクノロジーを活用したWebのUIです)。そのテスト・スペース上にあるウィジェットを使って、プロセスの実行、管理、モニタリングが行なえます。この新しいデザインからデプロイまで行なう機能(D2D=Design to Deploy)は、ある程度のヒューマン・ワークフロー・シナリオをサポートします。

訳注: Design to Deploy, もしくは Direct to Deployと呼ばれるD2D機能は、その後インタラクティブ・プロセス・デザイン(Interactive Process Design)、略してIPDと呼ばれるようになりました。以降、IPDと表記します。

Notes:

  • WebSphere Business Services Fabric (以降、Fabricと表記します)で提供されるダイナミック・アセンブラーは、V6.2時点でのIPD機能ではサポートされません
  • IPD機能はWebSphere Process Serverモードでのみサポートされています

WIDユーザーはIPDを行なうプロジェクトのデバッグ作業を手助けすることができます。ビジネスとITとの間で行なわれる繰り返し回数を減らし、プロセスの完成が敏速に行われるようになります。ITもプロセスに関わりますが、その時間と作業量は減らすことができます。ビジネス・ユーザーに実行権限を与えて、時間をより多くの価値に変えることができます。

一旦モデルが十分にテストされたあとは、事前構築のモニタリング・テンプレートのひとつを使って、IPD機能を利用してモニター・モデルもテストすることができます。ただしV6.2ではカスタム・モニタリング・モデルは直接デプロイすることができません。

このIPD機能を使うにはWebSphere Process Serverが正しく構成されていなければなりません。その構成ファイルは管理者が作成し、Modelerにロードします。このときに、ユーザー・セキュリティ・レジストリー内のユーザー・ロールに対してマッピングが作成され、Modelerにインポートされます。この事前準備により、どんなIPDプロセスでもテスト環境において実際のユーザーにワークをアサインすることができます。このようにModelerを使うだけで、プロセスをモデリングし、テスト・スペースを使ってサーバー上でテストが行なえます。そうしてモデルに起きたエラーを訂正できます。技術的なデバッグを要する問題が発生した場合には、エラー・データを収集するのにクリックひとつで行なえます。そのエラー・データはWIDにロードされ、IT技術者がそのエラーを分析し、再現し、訂正することができます。

Modelerでプロセスをテストするには、次の手順で行ないます:

  1. そのプロセスで使用されるロールを最初にエクスポートします。これをすることで、WPSが使用するディレクトリー上にある実際のグループとマップすることができます。プロセス上で右クリックをし、Exportを選びます。
  2. ExportメニューからWebSphere個人ディレクトリー・データ(WebSphere people data directory)を選択し、図1に示すようにNextをクリックします

    図1. ロールをエクスポートする


  3. ターゲット・ディレクトリーを選択して、プロジェクト名とエクスポート名を確認してから、Finishをクリックします。プロセスが使用するロール情報が含まれた、拡張子が.RMFのファイルが新規作成されます。Listing 1 には、Role1というロール名を使ったプロセスの単純なエクスポートを行なった例です。この生成ファイル内のgroup nameはブランクのままです。このファイルをテスト・サーバーにインポートする管理者は、各々のロール毎にディレクトリー内のどのグループにマッピングするのかを指定しなければなりません。

リスト1. エクスポート・ファイルのサンプル
<?xml version="1.0" encoding="ASCII"?>
<logicalMapping:LogicalEntityRoot 
xmlns:logicalMapping="http:///www.ibm.com/logicalMapping" 
peopleDirectory="bpe/staff/samplevmmconfiguration">
<role name="Resources/Role1" uniqueName="" 
   uid="BLM-bf977ead946742747e8b730f20f107e0" 
   description="" groupName=""/>
</logicalMapping:LogicalEntityRoot>

  1. WebSphere Process Server モードになっていることを確認し、警告やエラーがないことを確認します (警告やエラーが残ったままだとプロセスをデプロイするのに失敗してしまいます)
  2. 図2 に示すように、プロセスを右クリックして“サーバーでのテスト(Test on Server)”を選択します

    図2. サーバーでのテスト(Test on server)


  3. 図 3に示すように、サーバーの追加(Add Server)ダイアログが表示されます。テストを行なうサーバー情報を持ったXMLファイルを選ぶ必要があります。管理者はテスト・サーバーからそのファイルをエクスポートします。XMLはステップ3で既にエクスポートしたロール・マッピング情報を参照します。Browseをクリックし、XMLファイルを選択します。
  4. サーバー名には自動的に入力されます。テストに使用するアカウントIDとパスワードを指定してから、OKをクリックします。

    図3. サーバーの追加(Add server) ダイアログ


このプロセスはテスト・サーバーにデプロイされ、テスト・スペースが開きます。このスペースはプロセスをテストするのに必要なウィジェットが構成されています。そこでプロセス・インスタンスを立ち上げ、タスクをみる、タスクをクレームする、といったことができます。またサーバー上でのモニタリングを利用可能にしていれば、そのプロセス用のモニター・ダッシュボードを見ることもできます。複数のブラウザー・ウィンドウを使って、そのプロセスにおけるそれぞれのロールを演ずることができます。また管理者はテストを単純にするためにユーザーIDをひとつ定義して、それが全てのロールを演じることにしてもかまいません。

実行中プロセスのビジュアルなトレースを見ることができます。また同様に各々のタスク詳細を見ることができます。発生したエラーを修復するのに複雑すぎる場合には、ボタンをクリックして問題詳細をZIPファイルにエクスポートし、それをWID開発者へ詳細な分析を頼むことができます

IPDで実現できるそのほかのシナリオは、タスク・オートメーションです。ビジネス・ユーザーが自動処理タスクをひとつ含んだプロセスをひとつ作成したことを想定します。タスク定義はWIDへエクスポートでき、技術者ユーザーが要求されたタスクの実装とテストを行なうことができます。こうして出来たサービスは本番サーバーに導入され、WebSphere Services Registry and Repository(以後、WSRRと表記します)に公開されます。ビジネス・モデルはこの新しいサービスを使うように更新できます。最後に、ヒューマンタスク同様、この新しいサービスを含めて、プロセス全体をテストすることができます。

ひとつのプロセスが完全にテストされ本番デプロイメントの準備が整ったら、直接Rational Asset Managerにエクスポートします。こうすることで、IT担当者は標準手続きを経て、新しいプロセスを本番環境にデプロイすることができます。




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製品の統合

ModelerはIBMのBPM suiteに含まれる製品と連携動作します。この章ではV6.2で拡張された統合機能について説明します。

WebSphere Business Services Fabric

Modeler V6.1.2 では、テクニカル属性を使ってタスクのインプリメンテーション・タイプとしてFabricを選択することができました。V6.2ではこの機能が改良され、より密接な統合が提供されるようになります。ModelerはFabricランタイムと接続し、コンポジット・ビジネス・アプリケーション・フローとビジネス・ボキャブラリーをインポートすることができるようになりました。そのコンポジット・ビジネス・アプリケーションは、プロセス要素として表現されるビジネス・サービスを連ねた、ひとつのプロセスとなります。

インダストリー・コンテンツ

新たなモデリング・プロジェクトを作成するときは、ワークプレースに空のフォルダーが追加されます。これは空の状態を提供し、そこから作業を始めます。空のプロジェクトから作業を開始するのに対して、Modeler V6.2ではインダストリー・コンテンツをサポートし、モデリング・プロジェクトを先に進めることができます。

新しいKPIを作成するときは、事前定義されたもの、カスタム、またはKPIライブラリーから選ぶことができます。カテゴリーから選ぶか、フォルダーを開いてサブ・カテゴリーから選びます。図 4に示すように、画面左側で選択したカテゴリーに対して、画面右側では利用可能なKPI一覧が表示されます。これにより複雑なロジックを作ることなく、業界特有のKPIを簡単に作成することができます。


図 4. KPI ライブラリー

同様にFabricインダストリー・コンテンツパックもサポートします。Banking Payments, Healthcare Payer, Insurance Property and Casualty, Telecommunications Operations packsが含まれます。

Rational Requisite Pro

Modelerは要件を管理するツール、Rational Requisite Pro (以後、Requisite Proと表記します)と連携することができます。Requisite Proにある要件はModelerのタスクへとリンクさせることができます。既存のタスクを元に、新たな要件をRequisite Pro内で作成できます。また既にある要件を元に、新たなタスクを作成できます。Modeler V6.2はこの実行能力を拡張し、WANネットワークにおけるパフォーマンスを向上しました。

Lotus Forms

ModelerはLotus Formsを同梱しており、ビジネス・ユーザーがヒューマンタスクでの入力フォームを作成することができます。作成されたフォームはプロセスと一緒にWIDにエクスポートされます。Modeler V6.2ではこの実行能力を拡張し、変更が発生してもフォームの同期ができるようになりました。例えば、入力と出力で使われているビジネス・アイテムのデータを修正すると、そのフォームも同期が取ることができます。これはデータ要件が固まっていない段階でもフォームを開発することができることを意味します。

サービス・レジストリー(Service Registry)

以前のModelerバージョンでは、ユーザーがWSRR内でサービスを検索して、見つけたサービス定義をワークスペースにインポートしていました。V6.2では、ビジネス・サービスの種別システムもWSRRからModelerにインポートすることができます。ビジネス・モデル内のサービスの特定は、呼び出しのタイミングでこうした種別を使って行なうことができます。図 5は新しくなったImportメニュー・オプションです。WebSphere Service Registry and Repository種別システム(WebSphere Service Registry and Repository classification system)が追加されています。


図 5. Import メニュー




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モデリング

新規ワークスペースを開くと表示する、新規プロジェクトの作成ウィザードが変更されました。プロジェクトとプロセス名を選択する部分は同じですが、モデリング・プロジェクトの目標を選択する、新しいオプションが追加されました。図 6 に示すように、ドキュメンテーションとオートメーションの2種類があります。ここで実行可能プロセスの設計(Automate a process)を選択すると、実行時ターゲットを選択するメニューが表示されます。ランタイム・ターゲットを選択すると、自動的にそれにマッチしたモードに切り替わります。


図 6. プロセス・モデリングを開始する

新規モデリング・プロジェクトを作成するには、プロジェクト・ツリーで右クリックしてNew-Business Modeling Project(新規=>ビジネス・モデリング・プロジェクト)を選択します。このとき図 7に示すように、ウィザードに新しく追加されたオプションによって、新規モデリング・プロジェクトを関連付けるサービスを選択することができます。


図 7. 新規ビジネス・モデリング・プロジェクトを作成する

以前のModelerバージョンと同じく、V6.2にも自動レイアウト機能があります。これに加え、コンテキスト・メニューに“ダイアグラムをコンパクトにする(Compact Diagram)”という新たなオプションが追加されました。このオプションを使うと、自動レイアウトされ、可能な限りダイアグラムのサイズを小さくします。例えばステップを三つしか持たないプロセスの場合、最初に提供されるダイアグラム・エリアにはかなりの空白部分が余ります。そこでダイアグラム・エリア上で右クリックし、“ダイアグラムをコンパクトにする”を選ぶことで、ダイアグラムのサイズを小さくします。図 8には、ダイアグラムのサイズを最小に縮めた結果が表示されています。


図 8. ダイアグラムをコンパクトにする

プロセスの属性にも、フォームをプロセスに関連付けることができます。図 9に示すように、フォームを関連付けるには、まず入力と出力を定義しなければなりません。テクニカル属性にはチェックボックスが追加され、プロセスが長期実行プロセスなのかどうか、プロセスは子プロセスとして実行されるのかどうか、を示すことができます。


図 9. プロセス属性

図 10に示すように、ビューをカスタマイズする新しい詳細タブが追加されました。このタブを使うと、表示するタブを指定することができます。例えば種別(Classifiers)を使わないときは、そのボックスのチェックを外すと表示されなくなります。


図 10. カスタム・ビュー・タブ

メニュー・バーがV6.2で変更されました。図 11に示すように、必要性のないRunDataを止め、ビュー(View)という新しいメニューを追加しました。


図 11. メニュー・バーに対する更新

V6.2になりパレットの利用勝手が向上しました。図 12に示すとおり、折りたたまれたフォルダーは画面上部に位置するようになりました。以前はパレット下部にあったものです。接続の作成モードと選択ツール・モードにするためのアイコンは別途置かれ、見やすくなりました。パレット上に新規追加された長方形の作成(Rectangle)機能を使うと、プロセス・ダイアグラム上で長方形を描いてアクティビティの論理的なグルーピングが行なえます。図 12 に示すように、タスク間をつなぐコネクション線は、丸みを帯びたカーブを描くようになりました。


図 12. 更新されたパレット

プロセス・エディター画面上部にあるメニュー・バーには、次のオプションが用意されるようになりました:

  • 元に戻す(Undo) と やり直し(redo)
  • ズームして中央合わせ(Zoom and Center)
  • ズームまたは自動調整(Zoom percentage)
  • ダイアグラムのサイズ変更(Resize diagram)
  • 自動レイアウト(左から右)(Autolayout left to right)
  • スイムレーン・レイアウトに切り替える(Switch to swimlane layout)
  • 色分け(Color by)
  • 色の選択(Select color)
  • ダイアグラム設定の変更(Diagram settings)

ダイアグラム設定の変更(Diagram Settings)

プロセス・エディターのメニュー・バーにあるダイアグラム設定の変更(Diagram Settings)機能は、ダイアグラムの見た目全体をコントロールすることができます。ダイアグラム設定の変更(Diagram Settings)ダイアグラム・オプション(Diagram Options)下には、図 13に示すように新たなオプションとして、色凡例(Color legend)が追加されました。


図 13. ダイアグラムのオプション

この色凡例(color legend)がチェックされると、図 14に示すように、色の意味を説明する凡例ボックスがダイアグラム中に追加で表示されます。


図 14. 色凡例(Color legend)

このプロセスのページ・サイズは、ダイアグラム・プロパティのPage(ページ)オプションから設定できます。図 15に示すように、ページの境界線がアウトライン(Outline)ビューとプロセス・ダイアグラム上で表示されるので、プロセスの要素がページの境界と重ならないように各要素を配置することができます。


図 15. ページの境界線を表示するアウトライン・ビュー

改ページに重なったタスクは、自動的に移動できるようになりました。改ページを右クリックすると、図 16に示すように、新しくメニュー項目“改ページ上にノードが配置されないようにする(Move Nodes Off Page Breaks)”が追加されました。これによって各ノードを手動で移動する必要がなくなります。


図 16. 改ページ上にノードが配置されないようにする(Move nodes off page breaks)

ダイアグラム・プロパティでは、ページの設定(page settings)を選ぶことができます。印刷形式のポスターとは、以前のModelerバージョンで使われていたクラシック・ダイアグラム形式のことです。プロッターに印刷するのであれば、この形式を使用します。V6.2では新たに印刷形式として“レポート(Report format)”が追加されました。この印刷形式は複数ページにまたがって印刷するのに使用できます。それぞれのページ下部には現在ページ数がラベル付けされており、例えば”Page 12 of 15”と印字されます。図 17に示すように、レポート・スタイルのオプションとして、改ページをまたぐ接続の分割(Split connections crossing page breaks)の指定ができます。


図 17. ページの設定(Page settings)

コンテナ・アクティビティ(Container activities)

以前のModelerバージョンでは、ループやローカル・プロセスのようなコンテナ・アクティビティのなかへドリルダウンすることができました。Whileループを拡大するのに+をクリックすると、エディターはそのWhileループの内容だけを表示しました。そのため、全体プロセスを再確認するには表示を元に戻す必要がありました。V6.2ではこの機能が拡張され、メイン・プロセスを表示したままコンテナ・アクティビティを拡大表示できるようになりました。図 18に示すように、メイン・プロセスの要素を見つつ、拡大表示されたローカル・プロセスも見ることができます。


図 18. 拡大表示されたローカル・プロセス

ローカル・プロセス上で右クリックし“新規ページでオープン(Open in new page)”を選ぶと、以前のバージョンと同じく、ローカル・プロセスだけがエディター・ページ上に開きます。コンテナ・アクティビティを拡大表示する状態では、自動レイアウトなどのいくつかの編集オプションが利用できません。全ての編集オプションを利用するには拡大表示ではなく、それ自身のエディター・ページを開いてください。一方、拡大表示状態でもアクティビティを追加したりコネクション線をつないだりと、基本的な編集は行なうことができます。

プロセスをモデリングするとき、ひとつのループやローカル・プロセスにひとつ以上のアクティビティを含めたい場合があります。以前のバージョンでは、そうしたタスクはカット・アンド・ペーストして、ループ内に移動しなければなりませんでした。V6.2ではそうした操作が自動で行なえる機能が追加されました。タスク・セットをwhileループに移動するには、次の手順で行ないます:

  1. プロセス内にあるひとつ以上のアクティビティを選択します
  2. 選選択したアクティビティのひとつで右クリックをし、移動先(Move into) => Whileループ(While Loop) を選択します
  3. ダイアグラムにwhileループが作られ、名前が入力できる状態になります。ループ名を入力するか、デフォルトのままEnterを押して確定します
  4. 拡大表示するには+をクリックします。新たに作成されたWhileループの内容が拡大表示されます。図 19 に示すようにタスク間を結ぶコネクション線は、ループ内に移動しても維持されます。

図 19. While ループ

WS-BPELにエクスポートするためのモデリング

WPS V6.1.2 では循環フロー(Cyclic flows)と言われる、プロセス内でタスクの順番をさかのぼってコネクション線をつなぐことのできる新しい機能が追加されました。この機能はV6.2では汎用フロー(Generalized flows)と呼ばれるようになります。新たな機能によりこの汎用フローをモデルすることができます。以前のバージョンでは、WIDにエクスポートしようとすると、この循環フローの部分がエラーになっていました。V6.2では汎用フローが生成されるようになりました。

ヒューマンタスク

以前のバージョンでは、タスクはWPSに対して予定タスクもしくはインライン・ヒューマンタスクを生成できました。V6.2でこの機能が拡張されて、呼び出しタスクも生成できるようになりました。これにより、プロセス・インスタンスを新規生成するのに、ヒューマンタスク・インターフェースが利用できます。呼び出しタスクには、フォームを関連付けられます。図 20に示すようにプロセスを開始するのにLotus Formが利用できます。

(訳注. WIDでは元々ヒューマンタスクの種類としてParticipating, Originating, Pure Human、いわゆるP, O, Hタスクがサポートされていました。後にこれらは、予定(To-Do)、呼び出し(Invocation)、コラボレーション(Collaboration)に名称変更されています。Modelerではこのうち予定タスクのみ生成できましたが、Modeler V6.2になり呼び出しタスクも生成できるようになりました。つまり原文中にあるOriginating taskのことです。)


図 20. プロセスにフォームをひとつ関連付ける

フォールト

V6.2ではタスクもしくはプロセス全体に対して生成されたWSDLに対して、優れたコントロールが可能になりました。ひとつのタスクに対し、テクニカル属性のなかで操作タイプとして、“要求および応答” もしくは”片方向”が選べるようになりました。またタスクに2つめの出力を作れるようになり、図 21にあるように、出力ロジック・タブに通常出力クライテリアではなく例外出力であることを記すマークが付けられるようになりました。これを行なうと、生成済みWSDLフォールト・メッセージが追加され、これをWIDにエクスポートしたときにはWS-BPELプロセスにフォールト・ハンドラーが追加されることになります。


図 21. 出力を例外としてマークする

マップ(Maps)

ビジネス・モデル内の連続した2つのタスクは、その出力と入力に異なるビジネス・アイテムを使うことがあります。以前のModelerバージョンでは、マップをその間に追加していました。ところがそれをWIDにエクスポートすると、マップは空のJava®コンポーネントに変換されてしまうため、改めてマッピングを実装しなければなりませんでした。Modeler V6.2では、新たにデータ・マップをサポートします。ひとつのビジネス・アイテムから他へマッピングを定義することができます。

Step 1ではビジネス・アイテム1を、Step 2ではビジネス・アイテム2を扱うものとします。それらの間でマップを作成するには、次の手順で行ないます:

  1. パレットのデータ・フォルダーからマップ(Map)を選び、ダイアグラムにドラッグ・アンド・ドロップします。マップ名はデフォルトのままとします。
  2. マップの入力にStep 1をつないで、マップの出力をStep 2につなげます
  3. Mapを選び、属性タブ内のマッピング(Mapping)タブを選択します
  4. マップ・エディターをオープン(Open Map Editor)”をクリックすると、マップ・エディターが表示されます。これはWIDのマッピング・エディターと似ています。
  5. 画面左側に表示された入力ビジネス・アイテムのデータ・フィールドから、右側に表示された出力ビジネス・アイテムへとコネクション線をつなげます。デフォルトの機能として移動(Move)が選択されます。
  6. 必要であればその機能上の矢印アイコンを使って、他の機能を選びます。図 22では、連結(Concat)機能で2つのフィールドをひとつのフィールドに結合(Join)させています。
  7. マップを保管してクローズします

図 22. マップ(Map)

マッピングを一旦作成したあとに削除したいときは、マッピング(Mapping)タブにある変換の除去(Remove Transforms)ボタンをクリックします。

その他の改善点

  • KPI定義が拡張され、他のKPIから計算するKPIを作成できるようになりました。レイアウトが改善されシンプルになり、Advanced Detailsタブが必要なくなりました。
  • プロセス上で右クリックをしてレポート(Reports)を選択することで、レポートの生成ができるようになりました。図 23に示すようにレポート生成は、単一のインターフェースで操作されます。

図 23. レポートを生成する
Generating a report



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WebSphere Business Modeler Publishing Server

WBMPS(パブリッシング・サーバー) V6.2では、いくつかの拡張が行なわれました。Modelerの新機能はパブリッシュ済みモデルに反映されるようになり、同期機能が向上しました。モデルはビジネス・プロセス・モデル・ノーテーション(BPMN)ダイアグラム・スタイルでパブリッシュできるようになりました。図 24に示すように、ビジネス・ユーザーはこのダイアグラム・スタイルを選択することができます。


図 24. ビジネス・スペース上で表示された、パブリッシュ済みモデル

以前のWBMPS(パブリッシング・サーバー)バージョンでは、Adobe® SVG ビューワーが必要でした。V6.2では代わりにAbode社のFlash ビューワーが使われます。

ビジネス・スペース

WBMPS(パブリッシング・サーバー)にはビジネス・スペース powered by WebSphere で使用するWeb 2.0ウィジェットがいくつか含まれています。これらウィジェットで、エンド・ユーザーはITの手助けなしにパーソナライズしたWebアプリケーションを作成することができます。ウィジェットで、ユーザーはドラフト・プロジェクトとリリースド・プロジェクトをみることができます。また同様にユーザー、グループ、プロジェクトを管理することもできます。V6.2では、こうしたウィジェットが拡張され、WebSphere Dynamic Process Edition(WDPE)のユーザー向けに統合した体験を提供するようになりました。(訳注. WDPE製品には同梱される製品に付随した全てのウィジェットが同様に同梱されます。これらのウィジェットは互いに連携し動作するようになりました。)

最新プラットフォームのサポート

V6.2では最新プラットフォームをサポートするように改善されました。サポートするデータベースとしてOracle® 10g と11gが追加されました。Linux® on System zがサポートされ、SLES 10.0 と RHEL 5.0が利用できます。Firefox® 2がWebブラウザーとしてサポートされるようになりました。




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まとめ

この記事では、新しいモデリング機能、他IBM製品との統合強化、そしてWBMPS(パブリッシング・サーバー)に対する改善点を含め、WebSphere Business Modeler V6.2 の新機能について学びました。



参考文献



著者について

Photo of Mark

Marc Fasbinder はIBM でミシガン州サウスフィールド市を担当するWebSphere テクニカル・セールス・チームに所属するI/T スペシャリストです。




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